南海トラフ地震の真実
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南海トラフ地震の真実

小説・文芸
1,650円 (税込)
825円 (税込) 10月8日まで

4pt

「南海トラフは発生確率の高さでえこひいきされている」
ある学者の告発を受け、その確率が特別な計算式で水増しされていると知った記者。
非公開の議事録に隠されたやりとりを明らかにし、計算の根拠となる江戸時代の古文書を調査するうちに浮かんだ高い数値の裏にある「真実」。予算獲得のために、ないがしろにされる科学――。
地震学と行政・防災のいびつな関係を暴く渾身の調査報道。

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南海トラフ地震の真実 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    地震予測はできず、いつ起こるかわからない。
    分かることはいつか起きること。

    長期予測は当たらないということが世界規模の統計データで証明されているという論文もある。

    南海トラフ地震の確率で行けば、長期予測モデル自体の不確実さ、予測に使ったデータの不確実さがある。
    そもそも30年というのも科学的に整合があるものでもない。

    防災意識を高めるがために、確率を高く出すという意見は分かるが、だからといってこのように疑義を持たれては元も子もない。

    だったら災害が起きた時のインパクトをもっと強調して防災意識、防災対策予算の獲得をするべきだと思った。

    今年出たばかりの最新の確率も今までの延長と感じたが、この本のような指摘がなかったら、単純に90%とだけ発表していたんだろうなと思うととても意義深い本、調査だと感じた。

    0
    2025年12月15日

    Posted by ブクログ

    南海トラフ地震は30年以内に70~80%の確率で起こるー政府の地震本部が出した数字に疑問を抱き、根拠とした数字があいまいなことを、専門家に聞き、論文を調べ、古文書を当たって確認して書かれた本だ。その問題点は、南海トラフ地震の確率が高いとされる分、他の地域では地震が起きにくいと誤解されることである。ところが、この40年で起きた大地震を調べると、すべて政府の「全国地震動予測地図」から外れたところで起きている。つまり、地震の予知や予測はできないということだ。それでも、予算獲得のために地震の確率の発表は続けられている。さっさとやめて、全国いつどこで地震が起きるかわからないことを前提に備えるしかないだろう。

    0
    2024年11月18日

    Posted by ブクログ

    南海トラフ地震、30年以内に70から80%の確率で起きる。
    数十年前から東南海地震についてこれでもかこれでも加藤聞かされてきており、もうすぐに大地震が迫っているような気がしていた。
    本書により地震予知、地震予測の可能性は、現在の地震額では何の根拠を持っていないといった内容に驚かされた。

    0
    2024年10月24日

    Posted by ブクログ

    綿密な取材と立ち塞がる科学という壁に向かい、小沢記者の南海トラフ地震80%確率に対する疑心を様々な検知として著してくれた。

    南海トラフ地震の長期評価は科学的な根拠よりも行政・防災の専門家たちの意向が優先された。
    地震予測と言って予算とポストを得ている。
    地震学者はバカではなく狡い。
    確率を出さないと地震学の存在意義がない。
    低い確率を出すと防災予算が下りない。

    これらの地震学と国土強靭策のムラ社会的馴れ合いに、新たな視線に気付かされた渾身の一冊であった。

    0
    2024年10月14日

    Posted by ブクログ

    西日本から東日本の太平洋側を中心に、大きな被害が予想される「南海ト ラフ地震」。この地震がこれから30年以内に起きる確率を、政府は70%~ 80%と予測する。この数値の出し方に疑問を持つ記者が、その数字を決定した会議の議事録や予測の根拠となる室津港の水深を記した古文書など を探し出し、南海トラフの確率の出し方が「えこひいき」されている真実 を浮き彫りにするノンフィクション。

    0
    2024年09月12日

    Posted by ブクログ

    「今後30年以内に南海トラフ地震が起こる確率は80%」
    我々は政府、地震学者の言うこの数字を信じているわけだが、
    この本は、東京新聞記者のこの著者は、その数字が欺瞞であること、
    水増しされたものであることを、「はじめに」に記し、
    そのあと、200頁をかけてその根拠を論理だてて説明している。

    ①他のエリアは単純平均モデルで予測しているのに対し、
     南海トラフだけ「時間予測モデル」が採用されていること
    ②上記については多くの地震学者が疑問を持ったが、トップの独断で
     決められたことが議事録から明らかなこと
    ③さらにその時間予測モデルですら、その根拠となった過去の文献が、
     信用できる時期、数値ではないこと

    これで十分だ。
    要するに確率が高いとなれば防災予算、研究予算が下りる。
    国の予算を獲得するためにこうした「不正」が行われているのだ。

    いや、数字が大きく出て防災に力を入れるのは結構なことではないか!
    という向きもあろう。
    予算が潤沢にあればそうだ。
    しかし現実には限られた予算。
    それを恣意的に、いくら日本の大動脈だから、といって、防災の名目で税金を
    「えこひいき」して投入することは許されまい。

    まして!これら予測の結果、「このエリアは地震の確率は低い」とされ、
    防災に力を入れなかったところで地震が起きたら、、、
    現に阪神淡路、東北、そして2024年元旦の能登半島。
    これらの確率は低いとされてきた。そう思い込んでいた。
    低い方がいろいろ誘致しやすい、というのもあったとも聞く。

    地震など予知できないのだ。
    なのにそれで食っている人がいる。
    それも数字をゆがめてまでも。

    究極は政治=税金の使い方、だと思う。
    明治維新、高度成長は結果的にそれがうまくいった。
    しかしそれ以外は失敗続き。戦争、そしてこの30年。
    失敗したらその集団は去るべきなのだ。
    それが自民党、官僚からして変わらない。

    この地震予知もその結果の一つだ。

    0
    2024年06月16日

    Posted by ブクログ

    30年以内に70~80%の確立で起こる、とされている南海トラフ地震。そのまことしやかな数字が科学的な裏付けのない虚構であり、「地震ムラ」の予算獲得のために確率を水増しされてきたということが暴露されている。そもそも地震予知の代わりに主流となった「地震予測」でさえ、可能性が低いとされている地域に次々に大地震がおこっており、とうてい何かの役にたつものではない。日本を覆い尽くしている現状、既得権益に科学がゆがめられている数多くの現実のひとつを、克明に描いたドキュメンタリーだ。

    0
    2024年08月11日

    Posted by ブクログ

    政治家の老害たちが自身の既得権益の為に地震・防災を利用していると感じる。
    正しい情報を発信している研究者さんの声を聞きたいし聞く権利はあるのに政府はどうして教えてくれないのか。

    地震発生確率のハザードマップにおいては、能登では過去にも大きな地震が起きているし、近年も群発地震が発生していた。
    それなのに、発生確率が低い地域として設定されていた。北陸には原子力発電所があり福井県は日本での原発の設置が1番多い県だ。
    日本政府の闇を感じずにはいられない。

    筆者の方は新聞記者なだけあって、丁寧な取材と調査をされている。

    0
    2024年02月21日

    Posted by ブクログ

    中日新聞に連載されていた頃から興味津々だったこの話、今回本になったことでその内容がさらに明らかになった。南海トラフ地震の発生確率が非科学的なものだったなんて本当に驚き。科学的根拠が示せないならパーセンテージで煽るのも止めてほしい。
    日本は何処で地震が起きてもおかしくない国なのだから、地震対策は国内でまんべんなく行うべきだと強く思った。予算の配分とか、いろいろ問題はあるけれど…
    でもこの記者さんすごい。よくここまで突き詰めたと思う。これが本物のジャーナリストとなんだな、尊敬しかない。

    0
    2024年01月18日

    Posted by ブクログ

    南海トラフ地震は30年以内に7~80%の確率で起こると言われ続け、世間はそのように信じていたが、実はその確率の算定は不確定な論文を根拠にしていたことがわかる。

    中日新聞・東京新聞の記者が疑問を持ち、その時の学者を丹念に取材し、元となる論文が一本の古文書を元にしていることを突き止めていく。その古文書も計測方法を明確に記したわけでもなく、甚だあいまいなものであった。もちろん、古文書の作者は、南海トラフの根拠となることを想定して書いたわけではないので、まったく罪はない。

    数多くのデータを集め、その分析から求めていくのが科学であるはずなのに、推論に合った事例一件を元に確率を出していたとは驚かざるを得ない。確立を発表した当時の学者は、現在では口を閉ざしたり、反省の弁を述べるなどしているが、いったん発表された確率は、すでに独り歩きしている。
    いつかは起きる地震ではあるため防災の観点から備えることは大事であるが、逆に確立の低い所は防災の準備がされていない事が問題である。熊本地震、東日本大震災など、確率は低いとされていた。
    地震予知は不可能であるという事が明らかになった今、確立というあいまいな数字は慎重に受け取るべきと思う本であった。

    0
    2023年12月21日

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