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俳優・長井短、初の小説集! 私たちは何度も同じ夜をなぞり続ける──。変わりたくないというピュアな願いが行き着く生への恐怖を描いた表題作に加え、アップグレードする時代についていけない女子高生を描く「万引きの国」、短編「犬山くん」を収録。
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Posted by ブクログ
言葉の組み立て方に長井短さんの才能がほとばしってて、なんだ!?なんかすごいぞ!?と一気読み。 痒いところに手が届くように、わかりやすくて納得しやすい言葉で「この気持ち知ってる!」が表現されていて、主人公が頭の中で考えてる事が、まるで自分が考えてる事みたいに不思議なくらいスルスル読めた。 表題作の...続きを読む「私は元気がありません」が一番好き。 この主人公とは少し違う理由だけど、友達との関係性が年齢を重ねるとともにどうしても変わっていってしまうのが寂しくてつらくて、結局それを認めたくなくていつものお約束を繰り返してしまう経験が私もある。 だから吾郎の言葉は全部響いて、読み終わった時号泣してしまった。 吾郎...あんたいい男過ぎるよ...付き合ってくれよ…笑
カッコいいとは思うけど、理解したとかはとても言えない(言う資格がない)し、理解したふりをすることができない音楽を聴いたような気持ちになったのが表題作「私は元気がありません」を読んだ率直な感想。 それもあって一気に読み進めることはできなかったけど、 「ベストフレンド犬山」と「万引きの国」は単純に好...続きを読むきだなーと思いました。 Free Your Mind… And Your Ass Will Follow ってことなのかな、知らんけど。
私も元気がありません!痛々しいほどに等身大。変化していくことは怖くてそれを認める勇気もない。カツオがずっと五年生なように、しんちゃんがずっと五歳なように、私もいたい。よくぞここまで卓越したかっこ悪い言葉を並べてくれたことに感謝したい。生きてるだけでこんなに疲れるようになったのはいつからだったか。私は...続きを読む元気がありません!と油性ペンで顔に書いて堂々と眠っていたいなあ。全部忘れて魚になってアンダー・ザ・シーを踊ってたいよなあ。強くなりたいけど弱いままでいたい。渋々今を生きる人たちなら主人公達にきっと共感してしまうはず。第二章のベストフレンド犬山が好きでした。
[こんな人におすすめ] *小説に主導権を握られたい人 パワフルな小説です。登場人物の怒りや恐れ、諦念を含んだ熱に振り回されます。共感したりハッと気づかされたりする場面もありますが、それ以上に、振り落とされないようにしがみつくしかない時間がしばらく続きます。日常を舞台とした小説に振り回されたい人にお...続きを読むすすめです。 [こんな人は次の機会に] *少しずつ読み進めるのが苦手で一気読みしたい人 3遍の小説はそれぞれ別ベクトルで振り回されるため、一気に読むと複数のジェットコースターに続けて乗ったような気分になります。乗り物酔いにご注意ください。
感想 周りの人との関係の変化。そんなの認めない。ずっと変わらず今のままがいい。だけどそれも難しい。自分だけ置いていかれる。だから足掻く。
ちょっとひねくれてる人たちの繊細な感情を、みずみずしい会話と言葉で表現していて、独特な世界観に引き込まれた。 誰もが抱えているであろう、誰にも言えない後ろめたい気持ちが、この本の中で吐き出されていて、こんなふうに打ち明けて、それでも受け入れてくれる人と巡り会えたら最高だろうなと思う。 そりゃあ好きに...続きを読むなっちゃうよ! Z世代ならではの屈折した考え方も、面倒くさいけどかわいいなぁと思ってしまう。
三作品からなる短編集 その中でも私は題名にもなってる"私は元気がありません"が好きだった。もう心に沁みた沁みた。 この主人公雪と似たものが多かったし 年齢も同じというところが余計に感情移入しやすかった。 3人組で仲が良くて、でも突然その中の1人が亡くなる。そこから残った2人は遊...続きを読むぶたびに台本通りのように変化を恐れる遊び方をするんだけど そこが私と母のようで痛いほど共感した。 そんな遊びが続いてる中、写真をきっかけに雪と付き合ってるごろうが揉める。ごろう…とにかく良い。変化を恐れる人にとって、変化が怖いことじゃないと教えてくれる存在って向き合ってくれる人ってすごく貴重。 そして自分が元気じゃないことを認めさせてくれる、そのシーン泣けた。 誰かのせいとかこれがきっかけとか何かのせいでこうなったと自分に思わせがちだけどそうじゃないんだよな〜 元気がなくたっていいじゃない、元気がない時は元気がないなりに過ごせばいいんだって。 りっちゃんとも向き合うところもすごくよかったし、最後まさかのごろうが好きな人ができて別れるシーンも、人は変化し続けていくことを身をもって体験させられた。でもそれが全然悪くない終わり方で良かった。 犬山の章も男女の友情を変化を恐れながら 一方が変わる事を嫌悪してて、それもなんとなく分かって面白かったし、最後の章も友だちに良いと思われたいから自分の気持ちを押し殺して合わせてて、自分の心の変化を見てない素ぶりをする。これもこの高校生という狭い世界に閉じ込められると自分を殺して合わせていかないといけない苦しさがあって、でもそれを経験することによって本来の自分に気付けることもあるんだよなぁと。この章は好きになる相手がぶっ飛んでて面白かった
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