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あなたはまだ、本当の読み方を知らない。「人間」に焦点を当て、本を通じて人と出会い、心の体幹を鍛える。読書は、あなたの人生を根底から変える力を持っている! ベストセラー『読書大全』の著者、待望の最新刊!
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Posted by ブクログ
東大法学部→ハーバード法律大学院→興銀→森ビル専務という資本主義の最前線を生きてきた著者が、読書を通じて「人間としてどう生きるか」という問いを見つめ直した一冊。正解のない時代に、安易な答えに飛びつくのではなく、古今東西の賢人との対話を通じて、人類の「集合知」を力に変えていく(p31)。そんな読書のあ...続きを読むり方が、深く心に残りました。 特に、「労働者はゲームのコマであってもプレイヤーではありません」(p215)という言葉には、輝かしい経歴の裏で、組織の論理と自分自身の軸との間で葛藤してきたであろう著者の苦悩が滲んでいるように感じます。その葛藤の根には、「『つまらない夢をあきらめた』ことで一人前の大人になる」とされた昭和の価値観(p95)があったのかもしれません。だからこそ、著者の言葉は単なる批判ではなく、巨大なシステムの中で生きる一人の人間としての実感のこもった叫びのように感じました。 本書は、単なる成功法則を語る本ではありません。巨大なシステムの中で自分を見失わないための、知的で誠実な探求の記録です。組織の中で息苦しさを感じたり、日々の仕事に意味を見出せなくなったりしたとき、自分なりの基軸を確立するための心強いヒントをくれる一冊だと思います。おススメ!!
古典を読みたくなる。 無知の知を得るための読書。 軽い雰囲気の読書論が多い中で、重厚感のある内容であった。 人生を変える、というか、人生を広げる印象の読書論だと感じた。
200冊を超える本を紹介する「読書大全」の著書であり、大の読書家として知られる堀内勉さんが、ご自身の読書に対する考えをまとめた本である。 読書の価値がタイパ・コスパの点から疑問視する声も聞かれ、また一方で読書に「教養」を求める声も多く聞かれる中で、エリートビシネスマンとして人生の苦難のなかでも読書...続きを読むを続けた著者による本との対峙する姿勢は、多くの人にとって見習うべきものとなるだろう。 特筆すべき点は、著者の構造的な知識の整理の方法の一部が掲載されていることである。著者による古代哲学・思想から現代の科学に至るまでを網羅した叡智の構造化(特に前著、読書大全で明らかである) は、それぞれの思想のつながり、位置関係を把握するのに大変優れたものであり、読者は大いに参考になるだろう。だが、「著者はどのようにこのような構造化をなしえたか」も知る必要があるだろう。この点についても、著者は読者にヒントを与えるのである。途方もない労力が求められるのは間違いないが、私を含め多くの方が、各人なりの叡智の構造を作成することが求められるのではないか。そしてそれこそが、我々が求める教養となりえるのではないだろうか。
読書をする意味を改めて思い出しました。読書は自分の世界を広げ、メタ認知をすることに意義があります。この著者も大企業を辞め、それこそ当時は清水の舞台から飛び降りる感じでしたが、歴史や他の世界を見れば別に大したことないと相対化できたのだと思います。これこそが読書の意義だなと思いました。 会社で働いてい...続きを読むると会社の世界が全てになりがちであり、自分が感じていた閉塞感もそこでした。まさに会社を辞めようか考えていたタイミングで読んだので共感しながら読んでました。
すごくよかった。読み進むにつれ、どんどん自分の世界が広がっていく感じがした。もっとたくさんの本と対話し、自分の立ち位置を明確にしたくなると同時に、その広さ深さに茫然とする。
読書とは自分のなかに基軸をつくり自分を見失わないようにする行為である。そうして、社会や人ととのつながり方を学ぶものである。 という著者の主張には、現在の資本主義が社会のOSとして機能しており意識しなければ資本主義という舞台で知らず知らずのうちに資本主義的な考えや資本主義的な振る舞いを行なってしまう...続きを読むという現代社会の盲点があります 自分も資本主義から生まれる競争社会に疑問を抱いていたので、同じように考え読書によって思考を深めていった著者のような方が存在していることに大変勇気づけられました
読書とは何か、私たちは本を読むこととどう向き合うのかについて考えるための一冊。 参考図書の紹介が多いのも良かった。 読書をすれば偉くなれるとか得をするとかそういったことではないので、具体的な指示や何らかの短期的な効果を求める人には向いていないかもしれません。
本を読むことの意義について、漠然と思っていたことを言語化してくれている。 日々忙しさを理由に読書から離れていたが、読みたいと心から思った。
好きに読めばよい、というが真理だと思う。 読書から何かを得たいという我欲もあるものだが、それはそれで目的を持った読書でも良いし、目的を持たない読書でも良いと、いずれも肯定されるべきなのだ。なぜなら、読書とはどこまでいても個人的な所作なのだから。自分自身が納得するか否かは、自分への問いかけでしかない...続きを読む。ページを開けば、そこに著者の語りといつでも出会える、無視もできる、後戻りして読むこともできる、素直にも読める。曲解もできる。 この本で紹介されるようなエピソードについては、頭に入れていつでも引き出す事ができたら素敵だなと思った。身につければ、誰かにそれを贈ることができるのだから。例えば、 瀬島龍三の本の紹介。『幾山河 人間性の問題』より。 ― 自身が空腹のときにパンを病気の友に分与するのは、簡単にできることではない。しかし、それを実行する人を見ると、これこそ人間にとって最も尊いことだと痛感した。「自らを犠牲にして人のため、世のために尽くすことこそ人間最高の道徳」であろう。それは階級の上下、学歴の高低に関係のない至高の現実だった。私は幼少より軍人社会に育ち、生きてきたので、軍人の階級イコール人間の価値と信じ込んできたが、こんな現実に遭遇して、目を覚まされる思いだった。軍隊での階級、企業の職階などは組織の維持運営の手段にすぎず、人間の真価とは全く別である。 ― アランは、人間というのは自らの意志で幸福になろうとしないと幸福にはなれない存在であり、幸福とは意志と自己克服によるものだ、と考えたのです。そして、幸福になるには「幸福になるのだ」という強い意志をもって自分を律する必要があり、結局のところ、それは「心と体の使い方で決まる」と考えました。このような言説を読書を通じてインプットしながら、同時に頭だけでなく身体も使って体験(実践知)を積み上げていく。そして、自分が幸せになるとはどういうことなのかを、また本を手に取って考え直してみる。こうした地道な繰り返しによって、ようやく「自分が何を望んでいるのか」を、自分なりにつかめるようになるのです。 こうした言葉に出会うとき、読書をしながら息を止めている事に気付く。そうした体の変化を感じるので、メモ書きするのだ。深く、印象に残る言葉とはそういうものだという気がする。そして、メモに残すのは、どこかで使いたい、身に着けたい、誰かに贈りたい、という衝動だ。そうした〝言葉″が本書に溢れている。読書における「言葉との出会い」がちりばめられた一冊だ。
2024年7冊目。満足度★★★★☆ 元銀行員。最近出たベストセラー本『読書大全』(積読中:笑)の著者 最近読書量が減っている私が、改めて読書に真面目に向かい合いたいと思い手にとった一冊 知的欲求が高まった 読書の効用・素晴らしさを再認識。本棚に並ぶ書籍の中身を大きく変えたい衝動に駆られた
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