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鬼才が放つ恐るべきハードボイルドミステリ!
誘拐されて殺された目も鼻もない子供。彼は黒い山肌を這い登ってゆく。誰も待つことのない賽の河原をさまよいつづける――。
男は大きな夢を持っていた。それは、殺人事件の加害者の心の暗部に直接働きかけるケア・センターづくり。しかし、その慈愛に満ちた男はいったいどこに消えてしまったのか。
彼との再会を願う殺人犯の娘のため、探偵は過去の闇へと分け入る。そして、すでに解決したと思われた事件は、探偵の前に驚くべき異なった貌を現わす。
コミック界の鬼才が、ミステリに挑戦して大きな反響を呼んだ傑作、待望の文庫版を電子化!
『追憶の夜』を改題のうえ、加筆改稿して新たに世の中に問う問題作。
著者プロフィール
山上たつひこ(やまがみたつひこ)
1947年徳島県生まれ。70年、ポリティカルフィクション「光る風」。72年、ギャグ作品の「喜劇新思想体系」。74年、「がきデカ」。87年、初の短篇小説「カボチャ通り」を発表。
Posted by ブクログ 2012年11月09日
山上たつひこ、という名前であれっと思った。
確認してやはり、がきデカの人だ、と、思ってちょっと驚く。
ビーバップの木内氏の作品もそうだったけれど、絵によって表す人はここまで、多くの言葉をその裏にひたひたと溜めていたのだなと。ひとつひとつの描写がまさに精密でなにかを穿つかのように、絞り出されること...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月16日
『羊の木』の系統だと思って買った。長かった。
物語の主要なテーマとなる「犯罪被害者・加害者を取り巻く環境と社会運動」等の背後にある膨大な事件の存在、社会運動の理想や理論展開などの記述がしっかりしている。
段々のめり込んだ。
探偵としての調査の実際的な流れや駆け引きがリアルだった。
犯罪被害者・加害者...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月21日
あの、山上たつひこが、こんな小説を書けるのか!ビックリでしたよ。
タイトルがいい。(文庫化にあたって改題したようですが)
このタイトルでミステリーだったら読まずにはいられません。
が、ちょっと期待過剰だったのかもしれません。
決してつまらないという訳ではないんですがね。
オーソドックスなハードボイル...続きを読む
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