Posted by ブクログ
2013年11月30日
ギャルゲーの世界「へ」ではなく「よ」というところがポイントです。
通常この手の作品を描くときは、語り部たる主人公がその世界に入り込むか、逆にキャラクターがこちらの世界に出てきて・・・どちらにせよ、日常が非日常に変わりながら、作品のキャラクターたちと仲良くなっていって、そのままハッピーエンド。というパ...続きを読むターンが大半です。
これは、異世界に召喚されようが、召還しようが、王道的なもの。
ところが本作は、(初期設定の都合ではあるが)世界観をまるごと現実世界に持ってきた。というのが評価できる点。
また(作中の)現実時間とゲームの期間が一致していたため、ゲーム世界で起こる「イベント」が日常でも起こる。
ただ、彼女たちが現実に「生きている」カタチになっているので、必ず起こるイベントとは言えども、ゲームでは個別ルートとして解決できたものが、複数同時に起こりうる事態になったのは、面白かった。
まさしく主人公ガンバレな展開で、実際、ゲームで得た知識を元に順次解決に導いていくが、「ゲーム期間」がせっかくの彼女たちとの繋がりを断ち切っていく。
エピローグは、ややご都合主義的な気がしなくも無いが、伏線自体は生きていたので、それもアリかな?
ただ、このエンディングからすると続編は難しいところ。
個人的には、その後の彼女たちの生活を見てみたい(作中ファンディスクの発売ということになっている)が、スッパリ締めてしまうほうが、作品としての完成度が高いと思われる。
ところでゲーム化した際、移植のプラットホームをぜひPS2で、PS3はまだ持って無いから(^^;