人間非機械論 サイバネティクスが開く未来

人間非機械論 サイバネティクスが開く未来

2,200円 (税込)

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5.0

AIは、人間にはなれない。けれどもAIの進歩は、現代人の思考を変える。
現代科学の系譜をたどり、私たちの世界観を根本から覆す科学論!

近年では、人間の知性を超えるAIが大真面目に考えられている。チェスや将棋のAIが人間を圧倒するだけではなく、将来は、様々な分野で機械が人間にとって代わるかもしれない。
実は、このAIの源流にあるのが、コンピューターの父フォン・ノイマンの影響のもと、二〇世紀の知的世界を席巻し、認知科学やSFに影響を与えた科学、サイバネティクスである。しかし、その起源には、現代科学と相反する思想が胚胎していた――。サイバネティクスの創始者ノーバート・ウィーナーの思想から、その歴史を現代までたどり直し、徹底することで、不確かな世界を生き延びるための生命の科学を立ち上げる。情報・生命・社会の未来を読み解くための、革新的な科学論!

【目次】

はじめに

第1章 機械は人間になり、人間は機械になる?――サイバネティクスの旅路
1 第三次AIブームの先に
2 コンピューティング・パラダイムの浸透
3 原点としてのサイバネティクス

第2章 制御と循環のはざまで――胚胎された岐路
1 フォン・ノイマンの論理
2 ウィーナーの憂慮
3 ベイトソンの調和
4 フェルスターの再帰計算

第3章 セカンド・オーダーへの浮上――観察することを観察する
1 自己の制御を制御する
2 環境のトリビアル化
3 認知的盲点
4 ファースト・オーダーからセカンド・オーダーへ

第4章 オートポイエーシスの衝撃――生命システムとは何か
1 生命の定義
2 生物非機械論の確立
3 生命現象としての認知
4 説明の円環

第5章 現実はつくられる――構成主義の諸問題
1 現実の発明法
2 グレーザーズフェルドのラディカル構成主義
3 共同的な現実構成

第6章 情報とは何か――情報学としてのサイバネティクス
1 サイバネティクスの情報観
2 新しい情報学の台頭
3 情報伝達というフィクション

第7章 まとめと展望――サイバネティック・パラダイムの行方
1 サイバネティクスと二つのパラダイム
2 ネオ・サイバネティクスの応用領域


参考文献一覧

おわりに

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人間非機械論 サイバネティクスが開く未来 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年07月02日

    むずかしい。
    しかし、7章で、これまでの展開を丁寧に要約してくれているので、前書き、1章、7章で全体像はつかめる気もする。

    そうは言いつつ、オートポイエーシス、セカンドオーダー、繰り返し読んでも意味は分かりづらい。なるほどと思う瞬間もあるし、そうか?と疑問を抱く瞬間もある。

    確かに自身という「個...続きを読む

    0

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