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新撰組の副長助勤となり、のちに二番組長を兼任した新八は、近藤勇らとともに池田屋へ斬り込んだ。北海道に渡り小樽に住んだ新八が、大正2年(1913)3月から『小樽新聞』記者の取材に応じて語った連載をまとめたのが本書である。近藤勇や土方歳三らとの交友、池田屋の乱闘、など幕末動乱の修羅場をくぐり抜けた者のみが知る生々しい証言が満載の、新撰組を知るための第一級の史料である。
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Posted by ブクログ
これまで読んだ歴史本の中でダントツで面白い。なぜここまで明瞭に詳細が書かれているかというのは、曾孫の後書きを読むとわかるが、この連載は、維新以来葛藤した永倉新八の最後の戦いであったわけだ。佐幕派勤王党というマイノリティと化した新撰組だが、どうあっても二君に仕えず、徳川幕府への忠義を持ち、そして勤王思...続きを読む想も貫く。新撰組見事なり。
正しく新撰組の永倉新八その人による、新撰組の回顧録。 今読むと読みにくさもある文章であるが、テンポよく、当然の臨場感もあり、面白い。 新撰組の歴史を一通り知っていると面白いかもしれない。 新撰組作品で出てくるあれやこれやのエピソードが、事実を元にしていたのか!と驚くところも多い。
幕末・維新を生き抜き、天寿を全うした永倉新八の回想を、小樽新聞が連載としてまとめられた新撰組の内実。芹沢鴨の横暴や、藤堂平助、伊東甲子太郎の陰謀など、これまで読んだ時代小説に書かれていたことと符合していた。ただ、鳥羽伏見の戦いの記述は、新撰組の活躍のみが目立つ「大本営発表」の感が否めない。甲州鎮撫隊...続きを読むが甲府城占拠に後れを取った原因が書かれていないが、何かというと廓で酒宴を行った新撰組では、さもありなんと思った。局の定めた禁令4箇条(局中法度)も、背けば切腹という激越さが、逆に柔軟性を失わせたと思うが如何?
新選組二番組長永倉新八の述懐をまとめたもの。他の研究本によると一部誤り(本人の記憶違いか編者の誤りか)もあるようだが、動乱の幕末、新選組その場にいた人々の熱い血潮が、講談調の文章と相まって強く心に迫ってくる良著。
新撰組結成当時からの隊員で副長助勤を勤めた方が大正二年に小樽新聞の取材に応じ語った話を後に纏めた物。 前から一度読みたいと思っていた本が文庫本で再販されたので早速読んでみました。 内容として幕末、新撰組に関してある程度知識があれば特に目新しいものも無いのですが、実際その場にいた人間の生々しい記録...続きを読むは新鮮でした。 文章は永倉の一人称ではなく客観的な表現です。 現代口語ではないので少々読みづらい感もありますが楽しめました。
前半はだいたい「芹沢鴨、横暴すぎワロタ」で、後半から「粛清多過ぎて震える」で、最終的に「別れつらみ」みたいな感じ。芹沢鴨は本当に、これだけ読んで信じるとまあ、とんでもないやつですけども? 読むのが大変だった。言葉のリズムがいいのに言葉が微妙に難しく、それでいて「なぜその言葉をひらがなで書く?」と...続きを読む言った文書の癖に苦戦した。 そもそも、新撰組最後の生き残りが「命がけで語り尽くした」新撰組の記録なら、一人称で書けばいいのに。「永倉はー」と永倉新八の活躍を三人称で語られると、自画自賛感が出ちゃうし。手記や回顧録というより小説、って感じがしたことは正直残念。 命の軽い時代であって、人が死にまくるお話である。その時代に精一杯生きてきた若者たちは、私達には理解しきれない信念がある。 三谷幸喜は大河を作るときに「青春群像劇」と称したらしいけど、確かにそうだなぁ。たくさんの若者が時代の波に揉まれて右往左往している。 自分の人生に精一杯な今の時代と違って、彼らは時代の先端を走っていたんだなあ。
最大の欠点は、永倉新八ではなく、第三者の目から語られていること。一人称ですらないのだ。 氷川清話の勝海舟を見れば分かるように、 永倉のように歴史上の人物であれば、語り口調から 看取することも多いはずだ。 そこから、いきいきとした言葉、歴史、思いが活写されるのではないか。 編集という意味では大失点だ...続きを読むろう。 また、面白く無いのは、歴史上の事実をただ辿っているだけなところだ。 そうではなく、当事者ならではの心情を吐露して欲しかった。 これだったら、小説で十分だ。 新撰組に関しては、やはりただの無頼者の集まりであるという印象しかない。 逆に言えば、美化され得ない、ただの人間としての姿がここにあること。 誰も、大した人物がいないということだ。
Posted by 読むコレ
新撰組幹部本人の本。信念。"義"ですかね。考えさせられます。
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