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コロナ禍とウクライナ戦争を背景におよそ半世紀ぶりの大インフレが世界を襲った。低インフレにあえいできた日本も例外ではない。「輸入インフレ」の深刻度は米欧をしのぐ。資源高に根ざす物価高に拍車をかける円安が同時に広がったためだ。世界的なインフレの波のなかでも、日本は賃金デフレの流れが終わらず、日銀は金融引き締めに動けない。輸入インフレと、なお残る賃金デフレ。そのダブルパンチが通貨安を生み、さらなる物価高を生む悪循環になった。
本書は、日本と海外に広く目を向け、市場をウオッチしてきたベテランの日経記者による一冊。ファクトを積み上げ、幅広い取材から総合的な視点で日本の今後を占う。
Posted by ブクログ 2023年08月02日
「日銀」に関する一般書はずいぶん読んできたおかげで、本書のような金融政策の本を読みとおすことができた。
著者は、日経新聞の「専門エディター(金融政策・市場担当)」だけあって、詳しいのはもちろん、できるだけ平易な文章にしてくれているために、本書は読みやすい。
しかも、昨今には「日銀」を批判的スタンスで...続きを読む
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