ハーベスト

ハーベスト

1,320円 (税込)

6pt

3.4

人と話すのが苦手で本好きなぼく、彫の深い顔立ちで少し怖かったけど実は優しい虫好き西森くん、いつもユニコーンのぬいぐるみを抱えた長いおさげでアメリカからの帰国子女の先輩アズサ、それぞれの事情を抱えた三人の物語。

書店関係/ポタジェのように自立しながら持ちつ持たれつな3人の姿が清々しく輝いていました。自分も、全ての人との会話を楽しめるタイプじゃなく朔弥の気持ちが痛いほどわかります。フラットだけどあたたかい眼差しの平林先生が物語のなかで3人をやさしく導く灯台のようでとても素敵です。後半の母親との会話には心をぎゅっと掴まれました。心配しすぎるあまりすれ違う思いと、あまりにも自己肯定感が低すぎて相手の気持ちをうまく受け止められないもどかしさ。生きててもいいの?と言わせてしまう切なさはぐさりと刺さります。とにかく、たくさんの人に読んでほしい作品です!

図書館関係/面白くて一気読みしました。先生がいい人過ぎて、こんな先生と一緒に部活したら楽しいだろうなと思いました。名言や名シーンがたくさん。バラバラの3人をうまく繋げてくれて、いい緩和材になってました。部員もそれぞれキャラが違いながらも、ぶつかり合いながら成長してる姿がまぶしかった。各々の悩みを抱えながらも、乗り越えているストーリーは若い読者にも勇気を与えてくれそう。脇役たちもいい人が目立つ中で、主人公のお母さんだけが悪者っぽくうつってしまったけど、やっぱり、ただただ心配してただけなんだ。と分かり合えて良かった。続編希望

レビュアー/黒田くんは自分の意見とは関係なく「より自分にとってのリスクの低い方」を選択しなから生きています。他の部員や顧問の先生とのやり取りが軽快で、物語のテンポも良く孕んでいるバックグラウンドを重く感じ過ぎすに読むことができました。園芸部がいつしか主人公にとって居心地のよい場所になっていく心の機微が細やかです。皆、思い思いに好きな事をして、でももし僕が困ったらきっと二人とも助けてくれるだろう。初めはむやみに人を恐れていたはずの黒田くんが素直にそう感じるようになっていく姿は応援せずにはおられず温かい気持ちに。また表紙の装画はそれぞれ自由に好きな方向をじっと見つめているが実は軸足はしっかりとポタジェのある花壇を踏んでいて彼らにとっての園芸部そのものを表しているようです。

レビュアー /3人の関係が、植物の成長とともに変わっていくさまがいい。彼らの活動を追体験することで自然と理科が学べてしまうのもこの本の魅力。アブラムシのびっくり生態や、害虫に益虫をぶつける工夫、相性のいい植物の存在など、好奇心をそそる知識が山盛りでしたよ。

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ハーベスト のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ポタジェ、初めて知った。園芸ってあまり興味なかったけど、おもしろかった。三人がだんだん馴染んでくるのがまた良いなぁと思った。いっしょにいてバラバラのことして、でも気にならないって素敵な関係だよね。

    0
    2024年01月12日

    Posted by ブクログ

    三人組って可愛くていいなあ。
    それぞれのキャラも立ってくるし。
    自分の理解の及ぶことの範囲でしか、
    物事を価値付けできない人は
    大人も子供も関係なく、いる。
    ある意味、気の毒な人だと思う。

    0
    2023年09月03日

    Posted by ブクログ

    ほのぼのとした良い作品

    「人と違うこと」
    中学生という多感な時期には、それが凄く悪目立ちするように思え、目立たないように、人と同じように過ごしてやり過ごしたくなる人もいる
    人それぞれ、自分の好きなことや好きな人を大切に、そして他の人の好きなことや好きな人も尊重して穏やかに過ごせたらいいなと思う

    0
    2024年04月14日

    Posted by ブクログ

    言いたいことを言えないサクヤ、アメリカ帰りの帰国子女で日本に馴染めないアズサ、強面不良系リョウがぶつかり合って成長していく。親まで絡んできてとってもYAらしい一冊。言いたいことは言わないと伝わらない。全然見てなかったけど、直前に読んだ本と同じ作者だった。

    0
    2023年07月19日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    母以外のおとなの距離感が心地よく温かい。
    母親は息子のことを心配するあまり、息子の友人を見た目で差別したり、やや過干渉すぎるところがある。
    園芸部を通して成長する物語だが、園芸部の活動や日常のやりとりが比較的穏やかであるがゆえに、最後の母との口論になるシーンはやや唐突に感じた。主人公の気持ちの変化に

    0
    2023年05月09日

ハーベスト の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    児童書 / よみもの
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    288ページ
  • 電子版発売日
    2023年04月11日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    5MB

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