死神ラスカは謎を解く

植原翠 / 煮たか

この出会いは偶然か必然か――

管轄内で連続通り魔事件が起き、連日働きづめで疲労困憊の刑事の霧嶋秀一。
休憩時間に公園でパンを食べていると、近くでカラスたちがエサの取り合いをしていた。
エサの取り合いに負けた小さいカラスを不憫に思い持ってたパンをひと欠片投げ与えると、カラスがお礼を言ったのだった！？
疲れて幻聴が聞こえたと思った霧嶋は次の休みは病院に行こうと決心し、何事もなかったかのように仕事に戻る。
その夜、新たな通り魔事件が起き、霧嶋が現場検証を行っていると「ここは殺された場所じゃない」という全身真っ黒な服を着た不思議な青年が現れ…？

一年前に罪を犯し罰を与えられた死神と一年前に妻を亡くした刑事が事件を解決していく異能力ミステリー。



CONTENTS
file.1 死神の気まぐれ
file.2 死神の取引
file.3 死神の捜し物
file.4 死神の罪

■著者
植原翠（うえはら・すい）
動物と植物を愛する自由人。2016年12月に小説投稿サイト「エブリスタ」の大人気作の書籍化「喫茶『猫の木』物語。～不思議な猫マスターの癒しの一杯～」でデビューし、好評を博した。 続刊に「喫茶『猫の木』の日常。～猫マスターと初恋レモネード～」「喫茶『猫の木』の秘密。～猫マスターの思い出アップルパイ～」、ほかにも「運命屋～幸せの代償は過去の思い出～」「焼きたてパン工房プティラパン～僕とウサギのアップルデニッシュ～」（小社）、「おまわりさんと招き猫」（マイクロマガジン社）、「神様の身代金」（ポプラ社）がある。

■イラスト
煮たか

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: マイナビ出版
• 掲載誌・レーベル: マイナビ出版ファン文庫
• ページ数: 280ページ
• 電子版発売日: 2022年10月28日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★☆]

死神と刑事のバディなら、死神が浮世離れした美形で人間を翻弄するのがセオリーだけど、このふたりは逆で人間の刑事が食えない性格の美形なのが面白い。人間に振り回されちゃう死神ラスカ可愛い。

[ブクログ · ★★★★☆]

罪を犯して１日１２時間ハシボソガラスの姿に変えられてしまった死神ラスカと、カラス姿のラスカを餌付けの恩返しで捜査協力を得た刑事霧嶋コンビが事件を解いていくファンタジーなミステリー。
連作短編というスタイルだけれど、一年前に死んだ霧嶋の妻に関する謎が全編に少しずつ関係していて面白かった。ミステリー要素としては簡単に推理できてしまうんだけど、キャラクターも良いし続きが読みたい。