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Posted by ブクログ
1年前に奈良に引っ越してきた陽太。東北の震災の後、電力会社で働く事に疑問を感じた父は、母の故郷の奈良で、空き家状態になっていた母の実家で再スタートを決めたのだ。
慣れない関西弁で、仲のいい友達もまだいない。気になっている女の子川島さんにも声をかける事なく、小学校の卒業式をむかえた。
春休み、川べりで犬を連れたホームレスに声をかけられた。フレンチブルドックを渡され、「迷い犬だから、飼い主を探して欲しい」と言われる。犬なんて飼った事もない。死んだ母さんなら、むかし、犬を飼っていたのはしっているけれど。
しかし、犬は躾けられていて、高いものらしい。変な顔で豚みたいだけど、陽太は犬が気に入った。
陽太のファレンチブルドックの飼い主探しがはじまった。
犬おかげで奈良の街を歩く日々。気になっていた川島さんと話すようになったり、亡くなった母に近づいたような気持ちになったり、父の決意をきいたり。
そして、飼い主が見つかったのだが…
Posted by ブクログ
1年前に東京から亡くなった母親の実家のある奈良に引っ越してきた少年佐久良陽太は、亡母の母校を実感のわかないまま卒業し、その帰り道にホームレスから迷い犬のフレンチブルドッグの飼い主を見つけて欲しいと託される。飼い主を探すために毎日散歩に出かけるうち、いろいろな人たちと出会い、馴染めなかった奈良の町への見方が変化してくる。
亡母の実家での彼女の思い出の残るものとの出会い、密かに想う同級生の少女の悩み、父親の転身の秘密……、これらのことが奈良の町と、犬を仲介とした人々とのふれあいとともに描かれていく。
ちょっと都合よく話が進み過ぎのところと、福島原発の事故と汚染された地域の問題まで出てきて、これは盛り込み過ぎの感があるが、全体的に好感が持てる。
選書対象外の本だが、ぜひ選書のテーブルに持ち込みたい。
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