日中十五年戦争史 なぜ戦争は長期化したか

日中十五年戦争史 なぜ戦争は長期化したか

小説・文芸
1,034円 (税込)

5pt

3.8

蘆溝橋事件を引金に日中の戦いは軍部主導のかたちで、ついには泥沼の太平洋戦争に突入していった。しかし、すべての日本人が武力行使の拡大を望み、戦火を座視していたわけではなかった。戦争はあくまで和平工作の最終手段として考え、たえず平和的解決、そのための交渉の努力が模索されていた事実もあった。もし平和的、自主的解決が実現していたなら――歴史におけるイフのタブー視域から、日中の動き、戦争の経過を見据える。

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日中十五年戦争史 なぜ戦争は長期化したか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ようやく読み終わりました。著者は日本開発銀行勤務の在野の現代史家ですが、アジ・太平洋戦争に関する多くの著作を書かれている人です。
    タイトルは十五年戦争ですが、実際に取り扱っているのは満州事変の前史から1938年の「国民政府を対手とせず」宣言までです。
    丹念に資料をおさえながら、日中間に和平の道はなかったのか?ということを主眼に書かれています。

    大体の要旨としては…
    満州事変は一部の功名心にはやる軍人(要は石原莞爾)の下剋上であったこと
    日本はリットン調査団を要請しながら、その結論が出る前に満洲国を承認してしまい、解決の道を自らとざしてしまったこと。
    有力な和平案もあり、交渉も行われていたが、政府の優柔不断や軍部の独走で閉ざされてしまう事。特に幣原、広田、近衛への批判は手厳しいものがある。
    戦争当初は、世論も戦争一辺倒ではなかったこと。
    中国の反日感情をのっぴきならないものしたのは、華北い手を出したことによるもの(満州域内に留まっていれば和平の可能性があったこと)。
    支那事変当初は参謀本部や満州事変時の軍中央のように、軍内部でも和平への動きがあったこと。

    これらの原因として、巧妙心にはやる軍人をコントロールできない日本の国家の性格と、日清戦争後顕著となった中国に対する優越感、蔑視をあげています。

    敢えてイフの視線を取り入れて、和平の可能性を探る論考は結構スリリング。
    その是非はともかく、「あとがき」に著者の矜持が示されていて大変興味深いです。

    0
    2015年06月16日

    Posted by ブクログ

    日中戦争の推移を細かくまとめていて
    日本政府の中にも米英協調主義者や
    中国国民党側も協定違反を行ったということが記述してあり
    まともな方の著書といえる。
    しかし、ド左翼学者の一節を引用して鵜呑みにしたり
    軍人を悪者にしたがる論調があるのが勿体無い。

    0
    2010年10月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    蘆溝橋事件を引金に日中の戦いは軍部主導のかたちで、ついには泥沼の太平洋戦争に突入していった。
    しかし、すべての日本人が武力行使の拡大を望み戦火を座視していたわけではなかつた。
    戦争はあくまで和平工作の最終手段として考え、たえず平和的解決、そのための交渉の努力が模索されていた事実もあった。
    もし平和的、自主的解決が実現していたなら―歴史におけるイフのタブー視域から、日中の動き、戦争の経過を見据える。

    [ 目次 ]
    1 満州事変とは何であったのか
    2 日中戦争への道
    3 日中戦争の拡大は防げなかったか

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

    0
    2011年04月03日

    ネタバレ 購入済み

    正直残念

    基本、陸軍悪玉論。
    故に若槻内閣末期に奉勅命令で関東軍の暴走に一時とはいえ歯止めをかけたこと(当然次の犬養内閣でなし崩し)などはさらっと流される。
    また盧溝橋以降しばらく静観していた海軍が上海爆撃を契機に陸軍に先駆けて南京攻撃を唱えたのを「苦渋の決断」などと評したりもする。
    何よりトラウトマン工作に米内海相が反対した理由を「わからない」というのは悪の陸軍の研究に注力するあまり海軍の内情について調査不足では無いだろうか?

    0
    2018年03月23日

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