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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 製造業のDXについて実例をもとに解説します。
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Posted by ブクログ 2022年02月04日
私は2019年より製造業を法人営業しているICT業界の人間であり、もちろん製造DXに関しては本業として随分と勉強してきたつもりであるが、こうした書籍にはどう書かれているんだろう?、どういうまとめ方をするんだろう?、ひょっとしたらお客様も読まれていて読んでいたら話題作りになるんじゃないか?、忙しいメ...続きを読むンバー(特に若手)のために自分が代読してレビュコメントを展開してあげられたら彼らのお役にも立てるんじゃないか? あぁ2021年12月の本だったら本の内容が陳腐化する前に、さっさと読んでレビュコメント回してあげなきゃね、と冒頭から長文で恐縮ですが、上記思考回路により、2022年初回の丸善まとめ買いにて調達してきた本です。 内容としては、いろいろ汗かいて勉強してきた自分からすれば平易ではあったものの、平易だからこそ、平易に表現するための苦労が著者の皆さんにはあったんだろうな、物事をわかりやすく伝えるにはたいへんだろう、読者のことを相当想像して書かれたんだろうな、というイメージが伝わる本でした。平易にまとめていただきながらも極力幅広いトピックを抑えつつ、Industory4.0や2018年の経産省の「DX推進ガイドライン」なども解説してくれていたり、短期間でざっと把握するには非常に有益な本だと思いました。正直、倉庫管理システムや物流との連携、リバース・ロジスティクスの重要性が高まってくる、などは新たな気づきとして勉強させてもらえました。 製造DXに関わる初級者にとっては押さえておきたい幅広いトピックが平易にまとめられていて、オススメな本だと言えます。 中級者以上にとっては物足りないと感じるかもしれませんが、あ、この話は新鮮だ、とか、ここは知らなかったぞ、と自分の知識レベルの網羅性の棚卸に活用できる本だと感じました。 以下、引用です。(あくまで自分観点での引用抜粋のため偏りがある点はご容赦ください) =========== P15 モノをつくり、製造過程のデータを収集するだけでなく、出荷後の販売データやアフターメンテナンスのデータも収集していくことで、より自社クライアントや最終消費者の要望に合った製品を作るため、「モノづくり+物流+データづくり」がしっかり機能していくことが、いま製造現場に求められています。 P29 経済産業省では、2018年5月に「デジタル・トランスフォーメーションに向けた研究会」(座長:青山幹雄南山大学理工学部ソフトウェア工学科教授)を設置し、ITシステムのあり方を中心に、わが国の企業がDXを実現していく上での現状の課題の整理とその対応策の検討を行い、『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』として報告書にまとめ、2018年9月7日に公表しました。 P95 DXの成功には共感型のリーダーシップの積極的な情報発信と自らの考えを自らの言葉で伝えることができているかどうかが重要です。ある調査では、DXを成功に導く人材のエンパワーメントの重要性を認識しているビジネスリーダーが7割を超えていることが報告されています。 P106 WMS(Warehouse Management System)とは、「倉庫管理システム」の意味です。WMSは、工場からの入出荷・保管といった倉庫における「庫内物流」の正確性とスピードアップを実現する仕組みです。 (中略)WMSは、入出庫作業のサポートを目的としたサブ管理システムです。それぞれの現場ごとに、ローカルなニーズに対応し、スムーズな入出庫を支援します。 (中略) WMSのユーザーは、「いまある在庫が正確にわかるようになった」といっており、企業に効率化をもたらしています。 P127 日本経済産業省は2018年の「DX推進ガイドライン」にて、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しました。簡単に言うと、「データの重要性を理解し、適切にデジタル技術と組み合わせ、企業を変革していくこと」です。 P134 下記の説明文は、IT施策の一端を担う政策実施期間の一つであるIPA(情報処理推進機構)が定める、DXの代表的な6つの業種について記述された引用文です。 業種1:プロデューサー 業種2:ビジネスデザイナー 業種3:アーキテクト 業種4:データ・サイエンティスト 業種5:エンジニア・プログラマ 業種6:UXデザイナー P142 スマートファクトリーはもともと、ドイツ政府の提唱するインダストリー4.0というコンセプトに端を発する概念です。ドイツが提唱する「インダストリー4.0」を実現するスマートファクトリーという見方もあります。参考文献として経産省発行の平成30年版「情報白書」の「インダストリー4.0」を見てみましょう。 (中略)単に、デジタル機器やIoTなどのIT技術のシステムの違いだけで判断するのではなく、基本的に何が違うのかを考えると、一般的な工場と「スマートファクトリー」の違いは、人々の働き方にあると思います。 (中略)これらのことから、「スマートファクトリー」では、人々はより自動化が難しい作業や業務に就くことになり、自動化すべき領域と、人がすべき領域の境界線が移動し、徐々に自動化すべき領域の面積が広がってきます。 P173 プラットフォーム戦略で成功するには ・自社製品に明確な強みがあり、自社だけでも顧客を一定数集められること ・適切なオープン化や外部パートナーとの連携によって、プラットフォームの価値を向上させること これら2つのポイントを抑えた企業が、プラットフォーム戦略を成功させ、競争力を高めることができると考えられます。モノづくりは「物」と「者(人)」といわれますが、今後ますます大きくなる「デジタル化」のニーズに応じて、プラットフォームにしていくことが重要です。 P179 「あらゆるプロセスがつながること」とは、川上から川下への従来的なつながりのみを指しているわけではありません。XaaSが拡大すれば、「買う⇒捨てる」に加えて、「利用する⇒返す」がより一般化します。川下と川上をつなぐリバース・ロジスティクスの重要性は顕著に高まるでしょう。(中略)具体的には商品の返品、容器や再生資源の回収、スクラップの回収や廃棄などを指します。 以上
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