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Posted by ブクログ
精神科医で社会評論家の斎藤先生の「ヤンキー」論。
昔からヤンキーにカテゴライズされる人たちは沢山いたわけであるが、何故か最近「発見」されて、消費マーケティングの世界でも人気だったりする。
これはネットをはじめ「トンガッた」ところにいる「オタク」たちは、弁は立つし、知識も豊富で、ロゴスの世界では優位にいるように見えるのだが、じつはマイノリティだ。世界は「気合い」=ヤンキーの精神的な支柱で動いているのだw
<齋藤先生のヤンキーの定義=笑える>
・過剰装飾を好む「バッドセンス」な美的感性
・気合とかその場の勢いをなにより大事にし、「深く考えない」ことを美徳とする精神(反知性・教養主義)
・大局的・本質的な理解よりも、実際的な技能を至上とする価値観(戦略軽視、戦術重視)
・循環的な社会関係を重要視する志向性(結果としての家族重視)
・本物とフェイクのすり替わりを許容する程度の「伝統」重視
Posted by ブクログ
2014年3月初版
斎藤環 著
==
若者に限らず、日本は今“ヤンキー化”が全体的に進んでいる
日本人論=日本人特殊論であり、=ヤンキー論。ヤンキー文化とは“気合いとアゲアゲのノリさえあれば、まあなんとかなるべ。
本物の非行少年や不良が減る一方で、彼らに特有と思われていた文化的エートス(ヤンキー性)が、非行とは無関係な層にまで浸透している。知性よりも感情を、所有よりも関係を、理論よりも現場を、分析よりも行動を重んじるのが特徴。
などなど。
ヤンキーはそもそも、ある意味この島国の「原住民的」な気質を表出させている、という捉え方をしている本。面白かったです。
Posted by ブクログ
対談は與那覇潤、溝口敦、デーブ・スペクターを読んだ。興味深い分析だが、ヤンキーの定義が感覚的で、しっくりしない感もある。小泉政権が用いた「B層」とどう関係するかも興味ある。
著者は、ヤンキーをバッドセンスな装いや美学と、気合や絆といった理念の下に家族や仲間を大切にするという倫理観が融合した文化と定義する。コミュニケーションが巧みで、キャラが立っている。
気合を入れれば限界を超えられるという発想は、戦争では「大和魂があれば資源がなくても勝てる」という根性主義につながった。気合で勝てるなら兵站のことなど考える必要がない。インパール作戦では、10万人の歩兵が武器や食料の補給もないまま敵地へと送り込まれ、7万人の兵士が飢えと病に倒れた。太平洋戦争での戦没者の60%は餓死者だった。家族のため、仲間のため、お国のために入れる気合いは、個人を集団主義に引き寄せる匿名的意志が潜んでいる。
気合い主義のルーツは陽明学にある。中国の宋朝以来、知性主義である朱子学の思想が科挙によるインテリ支配を支えたが、陽明学はそのアンチとして明朝の末期に台頭した(小島毅「近代日本の陽明学」)。
ヤンキー文化は、生存戦略に最適化されており、治安や秩序維持のための意義が大きく、政治的には保守に親和性が高い。思春期に芽生えた反社会性はヤンキー文化に吸収され、絆と仲間と伝統を大切にする保守として成熟する。日本では、集団的現象がしばしばヤンキー化して、反知性主義的な行動主義が支配し始める。
ポエムは、知識や論理とは無関係に依拠すべき肯定的感情をもたらしてくれるため、ヤンキーは好む。
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