【感想・ネタバレ】処女はお姉さまに恋してる 3つのきら星のレビュー

あらすじ

風早の家に恩返しするために自分を磨いてきた密。しかし、言い渡された仕事は女学院への潜入だった。次期当主となる織女の身辺警護が目的だったが、女装した密の姿は完璧で、お嬢様たちとの華やかな学院生活のなかで、生徒会長ともいえる照星候補に選ばれてしまう。織女とも競い合い、照星選挙を目指すうちに、もうひとりの候補者である美玲衣とも親しくなって、彼女が抱く様々な思いに触れたことで……。

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Posted by ブクログ

本書は同名のPC18禁ADVゲームのノベライズで、ヒロインの一人である正樹美玲衣のシナリオを描いたもの。あとがきで、原作とは一部設定が異なっていると書かれていたが、シナリオ自体には大きな変更点はなかった様に思う。(とはいえ、自身が原作をプレイしたのはかれこれ2年以上前なので、変わっていても気づかない可能性が高いのだが・・・。)

さて、美少女ゲーム界隈ではそれなりの知名度と人気のある「おとぼく」シリーズの3作目だが、原作PC版は前2作と比べ、総体的に評価は良くない。自身の本作に対する評価は概ね同様のものだったのだが、今回、本ノベライズ版を読んで改めて低評価となった要因を認識できたように思える。

本作が低評価となったと特に思えた要因、それは主人公である密の存在感が希薄であること。物語上では美玲衣、織女を始めとした学園の面々に大きな影響を与えた存在として描かれるが、心理描写が薄いせいか、読み手からは密が単なる完璧超人の記号的存在となってしまっており、いまいち物語に没入できない。そのため、ただ起こった出来事を順番に眺めている感じが強く、退屈なものになってしまっていると思われた。

ライトに楽しめる作品には仕上がっていると思うので、気軽に乙女の花園の物語を眺めたい方には良いかもしれないが・・・。

(なお、原作PC版が低評価なのは、手抜きと思えるシナリオが存在している等、今回ノベライズされた部分とは別の部分が大きく影響しているので、本書は原作PC版の評価ほど悪くはない。)

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2020年07月04日

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