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手に掬い取れるものが、星のようにうつくしく輝きを放つものであればいい。 そのひとつに、わたしとの記憶もあったら、嬉しいな。 千鶴が夫から逃げるために向かった「さざめきハイツ」には、かつて自分を捨てた母・聖子がいた。他の同居人は、家事を完璧に担う彩子と、聖子を理想の「母」と呼び慕う恵真。 「普通」の家族関係を築けなかった者たちの奇妙な共同生活は、途中、うまくいきかけたものの、聖子の病で終わりを告げ――。 すれ違う母と娘の感動長篇。 〈解説〉夏目浩光
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Posted by ブクログ
泣いた。 母親との関係は誰にとっても自分の根源であるし、それに執着して卑屈になったり、自分の今を自分で苦しめてしまうということは大人にっても結構心当たって、結城の言葉にドキリとする人は多いのではないかと思う。 でも今も未来も自分の人生っては自分のもの。辛いことの多い思い出も掬い上げれば、一片の救われ...続きを読むる穏やかな出来事だってあるはず。そういうことを胸に抱いて生きていきたい。
自分の困難は自分のせい。その困難を乗り越えられるのも自分だけ。人のせいではない。 10代までは、人生でうまくいかないことは全部全部親のせいにしてた。親の用意した道を何も疑うことなく、そのまま進む。成功するのがあたりまえ、間違えれば親のせい。どんだけ楽な人生を歩んできたのだろう。そして、どれだけもっ...続きを読むたいない人生を歩んできたのだろうか。 20代になってから、自分で選択して“生きている”という実感がある。失敗を恐れずにいろいろなことに挑戦したい。
私は片親とかではないですがあまり裕福な家に生まれなく、学費を払ってもらってる子や車を買ってもらっている子を妬んでいました。 小学生の頃には「なんでそんなにお金のことを気にするの?やりたいことをやったらいいじゃん」と同級生に言われたことがあります。 学費、車の支払いをしている今、お金の余裕がなく精神的...続きを読むにも余裕がないです。 そんな自分を取り巻く環境を、「この家に生まれたせいだ」などと思っていましたが結城さんの言葉が刺さり、こんな考えではいけないと自分を見直すことができました。 人生は自分のもの、だからこそ環境を受止め、自分なりに頑張って生きようと思います。
私はひとり親家庭で、進路とか親の勧めでやってる事が多いから、時々親のせいにしないか不安になる。 周りは海外旅行とか行って、大学も上京もしてるのにどこからそのお金が出てくるんだろうって羨ましくなるし、それも親のせいにしたくなる。 でもこの本を読んで、親のせいにしていいのは未成年の間だけ、という言葉...続きを読むが心に刺さりました。 ここまで育ててきてくれたことに感謝をしてるのに、親のせいにしようとする自分の未熟さを感じました。 これからも家族を大切にしようと思えました。
読み終えたあとも気持ちが長く残り続ける作品だった。 登場人物の抱える痛みや孤独が生々しく、簡単に割り切れない関係性の中にかすかな救いを見出そうとする姿が印象に残る。
母に捨てられたと思っていた女性が、大人になって元夫のDVから逃れるため、母達が暮らす家で同居するお話 お金にだらしない元夫の金の無心とDVのため極貧の生活を送る29歳の千鶴 彼女には小学一年生の頃に母と二人で一ヶ月間の気ままな車旅をした事と、その後に一緒に帰るはずだった母に捨てられた記憶を持ってい...続きを読むる ある日、ラジオのコーナーにその出来事のメールを送った事で母のと暮らしているという知人と接触する事になり また、元夫のDVから逃れる為に母達の住む家で同居する事になる 自分の人生がうまく行っていないのは、母から捨てられたせいだと恨み続けてきた千鶴は母と対面するが、母は認知症だという そんな母や、千鶴と同様に家族の関係に苦しむ同居人との共同生活を送る中で、母が自分を捨てた事情、他の人の過去などが徐々に明らかになっていく 自分の生きづらさは本当に母のせいなのか?という問い 主な登場人物 千鶴 聖子:千鶴の母 恵真(えま):聖子をママと慕う美容師 彩子:同居している介護職の女性。娘に捨てられたという過去がある 美保:彩子の17歳の娘 結城:近所の医師 DV、認知症、性被害、抑圧された幼少期など、重いテーマが色々と入っている 「52ヘルツのクジラたち」を読んだときにも思ったけど、目には映るけど自分には見えていない世界があるのだろうなぁと思う もしかしたら、普段何気なく接している人も、この物語のような苦悩を抱えているかもしれない よくこんな重い物語を書けるものだと感心する どうやら、「52ヘルツのクジラたち」で本屋大賞を獲った後、ほぼ出来ていた原稿の大部分を改稿したとの事 本屋大賞って、そんなにプレッシャーになる程の重みを持つようになってしまったのか 「正しい母の姿とは、愛される素晴らしい娘の姿とは何か、ということを考えながら書きました。」らしい 「52ヘルツのクジラたち」では描かれなかった、子供を捨てた母の事情を描いたのがこの作品 ちなみに、著者の町田そのこさんも出席する「52ヘルツのクジラたち」が課題本のオンライン読書会に参加したけど、普通に酒好きの陽気な人で、ギャップが凄かったなぁ タイトルの「星を掬う」は、認知症によって自身の奥底にある海に沈んでしまった感情や記憶の中から、たまに水面に浮上する星のように美しく輝く記憶を掬うという意味 作中では、認知症の事を「認知症は記憶や感情を心の底に沈める病気。時々、泡のように浮かび上がる想い出や感情が星なんだ」と説明するシーンがある 私が高校生の頃に祖母に認知症の症状が出始め それからは実家に帰る度に症状の進行を実感したものだけど ずっと一緒にいたら昔の記憶を思い出すことがあったのだろうなぁ この物語で一番カツンと来たのは 「不幸を親のせいにしていいのは、せいぜいが未成年の間だけだ」 というセリフ 親からのあれこれだけでなく、大人になってからの事情でも同じ事が言えそう 千鶴の元夫にしても、結局は自分で選んだ相手で、しかもその行動を受け入れてきたのも自分なわけで まぁ、暴力という手段に訴えているのはいただけないけど、それえも千鶴がちゃんとしているえば毅然と振る舞うか、司法に介入してもらうか、最悪でも自らシェルターに駆け込めてたはず まぁ、そんな意思すら奪って負の循環を起こすのがDVなのだろうけどね この辺は、私の過去の夫婦生活でも同じ事が言えそう 結局は、大人である以上は基本的にまず自分で何とかしなければいけないのでしょうね 他にも 「自分の人生を、誰かに責任取らせようとしちゃだめだよ」 とか 「あたしの人生は、あたしのものだ。誰かの悪意を引きずって人生を疎かにしちゃだめだよね」 などのセリフもあって 自分の人生を誰かのせいにしないというのが繰り返し言われている 世の中に理不尽な事は色々とあるけれど、それでもその理不尽に抗う術はあるので、自分の意思を強く持って人生を送れというメッセージなのかね ------------------ 町田そのこ 2021年本屋大賞受賞後第1作目は、すれ違う母と娘の物語。 小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。 その後、私は、母に捨てられた――。 ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。 それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。 この後、母・聖子と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになって――。 ------------------
52ヘルツ後の第一作。否が応でも期待は高まったが、その期待をも超える作品。自分の人生のマイナスを誰かのせいにしてしまう。自分のせいだと考えればわかることを、考えを停止して逃げ込む。こんな、自分自身にもあることを突き付けられた。だけど妙に爽やかな気持ちになれたのは、町田さんの優しさと筆力なのかなあ。
えまさん。彩子さん。 幸せそうに見えるからって幸せな過去で溢れているわけじゃない。何かを乗り越えてきたんだよね。 自分の人生は自分で支配する
前半は読んでいて苦しくなる内容だった。 母と娘には特別な関係性があるのだなと思った。 薄れていく記憶を溢れる星と表現していた部分が良かった。
最後の数ページで涙腺が大崩壊した。このひとの紡ぐ言葉の綺麗さと物語のシリアスさがちぐはぐで、なのに読み進める手がとまらなかった。「星を救う」の意味は途中でなんとなく気がついたけれど、わたしの脳内よりもきれいで洗練された言葉で言語化されていて、わたしの周りの人も、いつか聖子さんと同じ病にかかったとして...続きを読むも、星を掬ってくれるといいな、そのための星を、今から一緒に作っていきたいなと思った
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星を掬う
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町田そのこ
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