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「雨宮慧」の「旧約聖書を読み解く」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
とても面白かった。アダムとエバの話はイスラエル史ではなく人類の原初史なのでとばして、アブラハムが約束の地を目指すところから、エズラとネヘミヤによってユダヤ教が形作られるまで。旧約聖書という呼び方自体がキリスト教徒の見方であり、イエスは硬直化した律法を批判したわけだけど、旧約聖書ではその律法が守られなくて神が怒ったり、それを守ること自体が目的化して本来の意味が忘れられたりする様子が描かれていると思う。そして伝えるときにただ伝えるのではなく、自分がその教えや話をよく考えて受け取り、受け取ったことを加えてまた他の人に伝えていくことをよしとしていたから、同じような話でもバリエーションができて、時代が下るにつれて意味が付け加わっていったりしたんだと思うと面白い。
旧約聖書を、ヘブライ語の語義や語順、文章構造から眺め直してその個所を解釈すると、日本語訳では見落としがちなことが見えてくるし、並行箇所を見比べれば、時代とともにどのように解釈され、意味づけが行われたのかがわかる。解説で語られるように「(並行箇所は)伝承がなぜ変化したのか、またテクストの変化の背景にある思想の意義として何が読み取られるのかが重要なのであって、そのてんをみのがしてはならない」。
今は旧約聖書の記述はほとんど前6,7世紀の捕囚前後になされたと考えられているらしい。