実践 フィジカルAIの教科書 現実世界へ歩み出すAIの技術と活用事例
監:株式会社日立製作所 AI CoE
出版社:リックテレコム
良書:おもしろかった、具体的な図表や写真などで、より具体的なイメージをつかむことができます。
フィジカルAIとは3つの機能からなっています。
現実の世界を観測して認知する部分:世界基盤モデル という
観測して得られたデータから実際に行動、制御する部分 ロボット基盤モデル
安全にフィジカルAIが学習できるような仮想環境 デジタルツイン
この3つの機能をぐるぐる回して、精度の高いシステムを構築することです。
無人運転を頂点とする、制御系AIがフィジカルAIです。
フィジカルAIは、物理的な実行・行動を司る、現実世界のAIです。
制御系といえば、産業ロボット、PLC、NC工作機などが頭に浮かぶ。
フィジカルAIは、セキュリティ、安全性を問われる
リアルタイム性、暴走した時の割り込み処理
ユースケースとして、次があげられる。
①工場の自動化
②ロボットによる作業支援・自律搬送
③自動運転
④インフラの予防保守・災害対応
テック企業
①NVIDIA : NVIDIA AGX
②Google ; Gemini Robotics,Gemini Robotics ER
フィジカルAIの処理プロセス
①知覚 センサー情報の統合
②推論 予測とシミュレーション、タスクプラニング
③行動 軌道生成、制御
④学習 強化学習、適用型学習、モデルの微調整
フィジカルAIの主要技術
フィジカルAIの特徴として3つの技術が紹介されています。
①ロボット基盤モデル RFM
身体を操作するための汎用的な機能基盤
②世界基盤モデル WFM
現実世界の法則を理解する知能
現実世界で生じる現象の因果関係を学習するモデル
③デジタルツイン
現実世界と同等の条件をデジタル世界上に構築することで、実環境では困難な試行錯誤を安全かつ高速に実現できます
処理プロセスと主要技術とのマッピング
①知覚 世界基盤モデル
②推論 世界基盤モデル+ロボット基盤モデル
③行動 ロボット基盤モデル
④学習 デジタルツイン
■ロボット基盤モデル
・深層学習の進展
・学習ベースのロボット制御
・ロボット基盤モデルのアーキテクチャ
①知覚エンコーダー機能
②潜在状態表現機能
③行動生成機能
④学習・適応ループ機能
・Google DeepMind
■世界基盤モデル
LLM 大規模言語モデル テキストを入力して、テキストを出力
VLM 視覚言語モデル 画像+テキストを入力して、テキストを出力
WFM 世界基盤モデル 観測、条件を入力して、次の内部状態、動画を出力
WFMの関連技術
①脳 Dreamer,V-JEPA
②訓練場 Sora,Veo,Genie,Marble,Cosmos Predict
③物理 MujoCo,Isaac Sim
④描画 Unreal Engine,3D Gaussian Splatting
・世界基盤モデルのアーキテクチャ
①事前学習
②事後学習
③運用
・3つの技術コンポーネント
入力:映像、画像、条件
①時空間トークナイザ
動画を言葉に変える
②時空間トランスフォーマー
因果関係のシミュレーション
③出力ヘッド/生成エンジン
状態出力(出力ヘッド)
観測出力(生成エンジニ)
■デジタルツイン
・循環構造
①現実
②観察
③モデル
④予測
⑤判断
①現実 ……
・デジタルツインの進化
構築⇒解釈⇒対話
・シミュレーション基盤
①環境モデル 空間と物体の表現 観測データ、接触情報
②ロボットモデル ロボット本体の表現 状態遷移、センサー値
③評価器 振る舞いの評価 報酬、成否判断、制約違反
・主要シミュレータ
NVIDIA Isaac Lab (Scene/Robot/Taks)
MuJoCo+dm_control
Gymnasium
Gazebo+ROS
・ロボット記述言語
ROS Robot Operating System
URDF Unified Robot description Format
Open USD
・LiDAR 距離測定のための、レーザ―測定センサー
・WFM予測と物理モデルの比較
行動 ⇒ 物理モデル ⇒ 真の状態
⇓
比較評価 ⇒ 予測精度(OK/NG) ⇒ 学習
⇑
行動 ⇒ WFM ⇒ 予測状態
■フィジカルAIの活用事例
・製造業
・物流
・自動車
・鉄道
・電力
・建設・社会インフラ
目次
はじめに
第1章 フィジカルAIとは?
1.1 フィジカルAIの定義と位置付け
1.2 フィジカルAIの主なユースケース
1.3 各テック企業の取り組み
1.4 日立の取り組み:HMAX
1.5 フィジカルAIのセキュリティや安全性
第2章 フィジカルAIの基盤技術とアーキテクチャ
2.1 フィジカルAIの基礎技術
2.2 ロボット基盤モデル
2.3 世界基盤モデル
2.4 デジタルツインとシミュレーション
2.5 フィジカルAIの社会実装と全体設計
第3章 産業分野に見るフィジカルAIの活用事例
3.1 製造業におけるフィジカルAIの活用
3.2 物流分野でのフィジカルAIの活用
3.3 フィジカルAIの例:自動車の自動運転
3.4 鉄道分野におけるフィジカルAIの活用
3.5 電力分野におけるフィジカルAIの活用
3.6 日立のフィジカルAIの取り組み:Naivy
第4章 今後の展望
4.1 技術トレンドの動向
4.2 産業活用での将来展望
あとがき
参考文献、URL
索引
監修者・執筆者紹介
ISBN:9784865944761
判型:B5変
ページ数:320ページ
定価:3200円(本体)
2026年05月29日 第1版第1刷発行
2026年06月25日 第1版第2刷発行