河原キョウの作品一覧

ある日、女子高生・玲那は学校のトイレで噂の“花子さん”を本当に呼び出してしまう。 現れたのは、金髪＝ビッチという偏見を持ち、怖がらせが極端に下手なコミュ障幽霊・花子さんだった。 成仏の条件は「人間を100人怖がらせること」。 でも花子はその使命に向いてなさすぎる。 怖がらせようとしても誰にも気づかれず、スルーされたり笑われたり…。 そんな彼女を見かねた玲那は、花子と“トイレの怖がらせ作戦”を組んで協力することに。 神様（見た目は赤ちゃん）に課された理不尽なルール、トイレから出られない花子の不安、そして玲那との友情。 やがて花子は、「怖がらせることの意味」ではなく、「ここにいる理由」を見つけていく―― ポンコツ幽霊×不良女子の掛け合いがクセになる、ちょっと切なくて笑える“ホラーコメディ”ここに開幕！

「宮部くんが死んだ」——その事実を受け入れられなかった。 高校1年の少女・白川萌は、唯一心を許していた恋人・宮部の死を知らされる。誰より優しく、誰よりも大切だった彼の不在に耐えきれず、萌は「願う」。“この命と引き換えにしても、もう一度、彼に会いたい”と。 やがて現れたのは、確かに“宮部くん”だった。けれど、何かが少しずつ違う。現実は静かに歪み、日常は崩れはじめる。部屋の静けさ、誰にも気づかれない違和感、そして自分自身の手の血の匂い。 これは「生き返った恋人」の話ではない。 これは、「愛」という名の幻想に取り憑かれた少女が、現実と心中していく物語だ。 「大丈夫、また一緒にいられる」 彼女の願いの結末を、あなたは見届けられるか。 37ページ