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  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    ボニーとクライドにはなれないけれど

    小説・文芸

    4.4
    1巻1,496円 (税込)
    コンビニ店員のルイーズは、学費のためにその店へ強盗に入った青年デルと恋に落ちた。ふたりはトレーラーハウスで暮らしていたが、デルの学位取得をきっかけに、デルの姉の仕事を手伝うという犯罪とは無縁の人生を始めることにする。だが旅に出たふたりには次々に事件が降りかかり、そのたびにあらたな土地へ向かう羽目に……。窃盗を疑われたり、ワイン泥棒に加担したり、結婚式を挙げようとした教会では強盗の人質にされてしまう。はたしてデルとルイーズは安住の地を見つけられるのか? チャーミングな恋人たちを描く連作ミステリ短編集。/【収録作】ルームミラー/手数料/来歴/女王さまのパーティ/極寒/ウェディングベル・ブルース

ユーザーレビュー

  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    Posted by ブクログ

    ★5 危なっかしくも応援したくなる二人、読むほどに心が解けて #ボニーとクライドにはなれないけれど

    ■あらすじ
    コンビニ店員だったルイーズは、学費のために強盗に入った青年デルと恋仲になる。まっとうに生きることを望んだ二人だったが、つい出来心で犯罪に手を染めてしまう。その後、デルの姉ブレンダの不動産会社を手伝うことになるも、はやり事件に巻き込まれてしまい…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 若く愛らしい恋人たちのクライム&ロードノベル。

    主人公はコンビニで働く女子ルイーズと、学費を払うためにコンビニ強盗に入った青年デル。二人が恋仲になるところから始まり、幸せな暮らしを送るために日々頑張るんだけど、若気の至りと不遇さで思うように進まないというお話です。

    全6篇の連作短編なので、海外の連続ドラマを観ているような感覚で楽しめる。まずは二人の出会いから始まり、愛を確かめ合い、将来のために仕事と生活を組み立てていく。物語の後半には結婚や出産など、人生設計に関わる題材も描かれることになるのです。

    タイトルに「ボニーとクライド」ってあるんだけど、決して凶悪な物語ではないですよ。むしろハートフルで、ずっーと二人を追い続けたくなるような気持ちになれます。

    まず一番好きなのは、ルイーズ目線での語りですね、めっちゃキュートなんすよ。彼女はデルのことが大好きで、ふたりでの幸せを盲目的に信じてるんです。二人の将来のため懸命に生きてるんだけど、時に外部からの圧力で不安定になってしまうのです。

    その意志の強さだったり、感情の起伏が丁寧に描かれてるんすよ。こんな女の子と運命的な出会いをしたら、一生かけて守りたくなっちゃいますよねー

    そして何と言っても、二人の危なっかしさが魅力なんです。恋人のためを思った軽い気持ちが、想像以上の課題になったりするんすよ。最たるエピソードは「極寒」ですね。赤ちゃんに関する物語なんですが、気持ちはわかるが危なっかしくて見てらんないよ。

    二人の純粋な想いがあまりに透明度が高いんですよ。思わず自分も若い頃を思い出しちゃいますね。恋人の前だと無理に大人ぶっちゃったりしてさ、よく失敗したものです。

    またロードノベルってのも脳みそに優しい。彼らはニューメキシコ、カリフォルニア、ノースダコダなどを転々とするのです。装画イラストみたいに、アメリカ中部の荒野の道路に佇むイメージがなんともクールでした。いつまでも読んでいられる、温かく優しい犯罪小説でした。

    ■ぜっさん推しポイント
    「女王さまのパーティ」の導入部分がめっちゃ強烈で大好き。

    ルイーズがデルに対して結婚の意思があるかをしつこく確認するシーン。詳しくは読んで欲しいのですが、実は二人、それどころはじゃないんです!

    ルイーズのあまりのめんどくせー女っぷりにドン引きでしたね~。でもそのくらい彼氏のことが好きなんだなってことがよくわかるエピソードでした。

    0
    2026年03月27日
  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    購入済み

    掘り出した

    おもしろそうで買ったら、良い買い物でした。電車の中で時間を忘れて読み終わった。派手さはないけど、ゆっくり進んでいきます

    #ほのぼの

    0
    2026年03月14日
  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    Posted by ブクログ

     セブンイレブンの店番をしていたルイーズは、強盗に入ってきた男の「素敵な声」と「緑の瞳」に惹かれて、気づけばレジの現金を渡しながら自分の電話番号を伝えていた。そしてあろうことか、数日後、その男から電話がかかってきたのだ。「やあ、こないだの夜、きみが勤めている店に強盗に入った者だけど、えっと、あのときの会話が頭から離れなくてさ、いま、話せる?」

     恋に落ちる理由は、打算でも分析でもなく、ただ「この人だ」と思ったから。ルイーズの行動はときに無鉄砲に見えるが、その勇気の裏には、本質をとらえる直感力、逃げ出してきた故郷のママの教え、そして最強の愛嬌がある。見たもの感じたことすべてを「生きる知恵」に変えていけるのがルイーズという人。
     対するデルは、寡黙でぶっきらぼう。紛れもなく犯罪者であるが、強盗の理由は「コミュニティ・カレッジの授業料を払うため」で、三音節以上の言葉を愛するというインテリ志向な一面を持つ。理知的に考えようとするけれど、綿密な(はずの)計画がうまくいかずにルイーズの咄嗟のひらめきに助けられることもしばしば。そんな彼も、ルイーズにとっては揺るがない「安心」の存在になっていく。

     出会いの時点ではお互いのことを何も知らなかった二人が、疑ったり迷ったり、絶望しかかったりしながらも、少しずつ確かに愛を深めていく物語に心をつかまれた。

     一人称「あたし」で綴られるルイーズの語りは、まるで海外ドラマの主人公みたいにチャーミング。脇役のちょっとした台詞に笑える一方、シリアスな展開では胸の塞がる思いもした。読み終わった今は、二人の道のりすべてが愛おしい。めそめそジメジメした逃避行でもなく、自暴自棄で退廃的なギャング生活でもなく、二人で一歩ずつ選んで決めながら進んできた人生の物語だったと思う。

     こんなふうに「人生、どうにかなる」って思わせてくれる二人が好きだ。いや、ほんとは全然どうにもなってないのかもしれないけど、それでも「一緒なら」って思わせてくれる。

    0
    2025年07月23日
  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    Posted by ブクログ

    一応、逃避行?なんだろうけど、強盗から足を洗った2人が夫婦として落ち着く場所を探して走り行く様は、読んでいて胸がすく思いがする。理屈と言葉を捏ね回す現実派のデルと、楽天的で度胸のあるルイーズ。ワイン・テイスティングのセンスは圧倒的にルイーズの方が勝るというね。

    デルのトンチキテイスティング・コメント、悪人になりきれない強盗事件、流産の悲しみと一時の育児体験。姑と夫のあからさまな、でもユーモアいっぱいの対立。行く先々で起きる事件についても、やや冗長なきらいがあるが面白かった。物語の締めくくり、ウェディングドレスの一件はあまりに犯人探しを引き延ばしすぎてダレ気味かも。全てが解決した後のラスト・シーンはあまりに爽快。映像化してほしいな。

    0
    2025年05月05日
  • ボニーとクライドにはなれないけれど

    Posted by ブクログ

    autumn522akiさんの本棚から

    「じゃあ読むなよ」

    先取りしました
    このレビューを読んだ人が思うであろうことを先取りしました
    さすがの慧眼です

    わいってなんか潔癖なところがあってね
    (前にも書いてるんだが)いわゆる犯罪小説ってマイナスからのスタートになっちゃうんよな〜

    それでも面白い!って思う作品はたくさんあるんで読むんだけどね

    犯罪小説って二通りあると思うんよな

    ひとつはがっつり悪者として描くタイプね
    これは許せるというかむしろ好き

    もうひとつはなんだか犯罪を美化したり、いろんな理由付けをして正当化しちゃうやつ
    本作はこっちのタイプ
    しょうがないよね?的な

    いやいやしょうがなくないですけど?っていう
    どんなに苦しい状況に追い込まれても、真っ当に生きてる人は山ほどいますけど?っていう

    幾多の犯罪を乗り越えて二人は幸せになりました
    めでたしめでたしとはどうしても思えないんよな〜

    そもそもボニーとクライドな(実在の強盗)
    彼らはお金持ちしか狙わなかったんだよ!とか言うのよ

    え?って思っちゃう
    なんでそれで許されるのか分からん
    お金持ちはお金持ちなりに頑張った結果お金持ちになってるんだと思うんだけどな〜
    お金持ちってだけでなんでお金取られた上に殺されちゃって、殺した方が義賊扱いっておかしくないか?ってずっと思ってたんよ
    まぁ嫉妬心なんだろうけど
    人間て恐いわ〜

    0
    2026年04月27日

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