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  • ヴァイパーズ・ドリーム

    ヴァイパーズ・ドリーム

    小説・文芸

    4.1
    1巻1,320円 (税込)
    Jazz漫画の金字塔「BLUE GIANT MOMENTUM」原作者・NUMBER 8氏推薦! 「行間から聴こえるジャズが、激烈な闇を鼓舞する。」 英国推理作家協会 2024年度最優秀歴史ミステリー賞(ヒストリカル・ダガー)受賞作。 「本作は読む者を虜にさせる真のジャズ・ノワールである。」 ──デイヴィッド・ピース 1961年、ニューヨーク。ジャズ全盛のハーレムで最も怖れられる麻薬密売人クライドはその日、自身が犯した殺人を後悔していた。殺しは今夜で3度目だが、悔いたのははじめてだった。自責の念に沈むさなか、ジャズ界の庇護者パノニカから「3つの願い」を訊かれ、因縁を探る彼の思索は遠い過去へと跳ぶ。1936年にトランペッターを志し田舎からひとり大都会に出てきてからの日々、そして愛する歌姫に出会ってからの日々へと……。 1930年代から60年代、マイルス・デイヴィス、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンクが活躍したあの激動の時代を、ハメットの衣鉢を継ぐ文体で描ききる、虚実混交のノワール。〈解説・霜月蒼〉

ユーザーレビュー

  • ヴァイパーズ・ドリーム

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    マイルズやコルトレーンが出てきてクールでした。

    最後のページに
    著者のプレイリストが。
    『この小説はジャズの歴史と神話にどっぷり浸かっている。私は四十年以上、いつも音楽を聴きながら執筆してきた。この小説の執筆中にもっともよく聴いた五十曲を紹介しよう。』


    最初に知っていたら聴きながら読んだのに‥!!

    0
    2026年10月02日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

    Posted by ブクログ

    読みやすく面白かった。
    1961年のニューヨーク、ハーレムが舞台。
    自分でも知っているような実在の人物たちが、さりげなく登場するのが粋だった。
    残酷だけれど惹きつけられた。ほろ苦かった。

    0
    2025年02月20日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    煌びやかなクラブ、音楽と酒、マリファナが飛び交う1930〜60年代の狂騒のアメリカはニューヨークが舞台。
    裏であって裏でないぐらいにはびこる麻薬ビジネス。どこもかしこも、誰も彼もが退廃的に暮らしているように見えるが、そこにはあちら側に行ってしまう者とこちら側に踏みとどまる者のうっすらとした線引きがある。
    もうばりばりのジェイムズ・エルロイの世界観。

    冒頭、主人公クライド・″ヴァイパー″・モートンは、人生で3人目の殺人を犯してしまったことを読者へ告げるシーンで始まる。
    素知らぬふりをして顔見知りの警官に通報を入れるも、酌量の余地は与えられず、3時間以内に街を出ろと言われるが、反するように馴染みの店へ向かう。
    そこで女主人から興味本位で問われる「もし3つの願いがすぐに叶えられるとしたら?」
    その問いを起点に自身の過ぎし日々を振り返り、如何にして今に至るかを辿る物語。

    倒叙形式の物語にはしばしば出会うが、この手のノワールでは中々ない気がする。
    過去と現在を行きつ戻りつするカットバックの塩梅が絶妙で惚れ惚れする。

    短いのに濃い。
    本来なら薄っぺらいエピソードの積み重ねに感じてもおかしくないくらいの分量なのにそこに漂う哀愁感が惹きつける。

    てっきりちょい昔作品の発掘的翻訳かと思いきや、割と最近の作品の模様。
    しかも著者はフランスに移住してそこで作家活動をしているとか。
    てことはフランス国内での出版なのかな。めっちゃアメリカンノワールなのに。

    ジャズとか知っていればもっとぐっと来るんだろうな。往年の名曲やレジェンド達が実名登場しているようだ。
    それが楽しめないもどかしさを割り引いても十分に面白かった。

    このミス2026年度版海外編10位。

    0
    2026年01月03日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

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    アラバマ(カントリー)からハーレムにやってきて、夜の世界で畏怖される存在まで上り詰めたクライド=ヴァイパーの成長物語。ノワールな雰囲気も纏いながら、文章はあくまでもシンプルでわかりやすい。短いながらも傑出したストーリーテリングとイキイキした個性的なキャラクターの組み合わせが本当に素晴らしい。
    実座のジャズミュージシャンたちも単なる彩りではなく、その姿・演奏・セリフすべてがクラブの暗闇の中で鈍く光っているよ。
    著者のプレイリストを聴きながら、あらためて反芻したい一作。霜月氏の解説とプレイリストもクール!。

    0
    2025年08月23日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

    Posted by ブクログ

    酒と女とジャズとマリファナ… 黒人街で成り上がっていくピカレスクロマン #ヴァイパーズ・ドリーム

    ■あらすじ
    トランペッターになることを夢見ていた黒人のヴァイパーは、ニューヨークのハーレムにやってきた。ある日ギャングのボスであるミスター・オーに出会い、大麻の密売管理で成り上がっていく。

    ギャング、ジャズの仲間、悪徳警察官、歌姫たちと交流をかさねていく彼は、ハーレムで愛され、そして畏れられる存在になっていく…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    1930年~60年頃のアメリカはニューヨーク、黒人街のハーレム。都会に出てきた若者がギャングの足を踏み入れ、闇の世界で成り上がっていく犯罪小説です。

    海外の犯罪小説って長いお話になりがちなんですが、本作は300頁にも満たないスマートの作品。それにも関わらず、歴史の重み、社会への反抗、醜い欲望が丁寧に描かれています。

    まずの本作のイチオシポイントは、映像が目に浮かんでくるような写実描写。

    酒の匂いとマリファナの煙に包まれるナイトクラブ。舞台ではバンドマンがジャズを演奏、歌姫が美声をふるわせている。ハーレムの住人達はこの甘い空間にひたりながら、一日を乗り越えていくのです。まるで映画を観ているようで、当時の雰囲気に包まれるんですよね、浸れるわー

    そして本作で何より力強く描かれるのは、黒人、ジャズ、マリファナ。

    まだ人種差別が強い時代、辛い仕事や環境しか与えられない黒人たち。しかしジャズとマリファナは、彼らが主導権を取ってハーレムを席巻していく。その中で主人公ヴァイパーは、闇の世界のアメリカンドリームを実現していくのです。

    それこそ若い頃はイケイケなんですが、様々な人間と関わっていくうちに少しずつ変化が訪れる。仲間や女性に裏切られ、心を痛め、暴力に訴えていく。人間の欲望ってのは限りがなく、真面目な奴こそ背負う悲しみが多いんすよね…

    そして麻薬ですよ、マリファナとヘロインが社会と人に与える影響。彼らの取ってはマリファナこそ正義、音楽と酒がセッションすることで人生に希望の光を照らしていく。善悪は別にして、彼らのアイデンティティがそこにある。

    一方、ヘロインで人生を台無しにしていく人々。悪魔の薬は関わった人すべてを不幸のどん底に陥れる。あまりにも酷い凋落っぷりに目を細め、そして麻薬の恐ろしさに震えあがるのです。

    本作の構成は、1961年の既に成り上がったヴァイパーが、過去の1930年代を振り返る形で進行していく。その時その時に必死に生きてきた彼は、何を得られて、何を失ったのか。戦後のアメリカ、黒人社会のジャズが流れるピカレスクロマン。読みやすくも重厚感あふれる作品でした。

    ■ぜっさん推しポイント
    願いが3つ叶えられるとしたら、皆さんは何を願いますか?お金持ちになりたい、幸せになりたい、何かを体験したい、こんな答えが多いのではないでしょうか。

    本作ではその問い掛けに対し、主人公ヴァイパーが終盤に答えを出すことになるのですが、これがとっても胸に沁みるんです。内容がどうのこうのより、その答えがどういった「文脈」なのかが重要なんですよね。

    自分が願いを3つあげるとしたら何だろう? …自分のこれまでの人生を思い巡らしてしまうのでした。

    0
    2025年01月11日

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