作品一覧
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3.31巻715円 (税込)胃弱だった漱石が作品にちりばめた食のかくし味!――『吾輩は猫である』の牛鍋屋、『坊っちゃん』で清がくれた金鍔(きんつば)。 作品の中に出てくる洋食と日本の家庭食の意味は? 明治から始まる日本人の激動期を、食文化の視点から考察する! ●『吾輩は猫である』の家庭食 ●胃弱な漱石と苦沙彌(くしゃみ)先生 ●『坊っちゃん』と天麩羅蕎麦 ●博覧会と『虞美人草』 ●三四郎が行かなかった食堂車 ●明治家庭のカレーレシピ ●本格仏料理店、精養軒 ●『明暗』のりんごは何県産か ●サンドイッチとビスケット ●漱石は最期に何を食べたのか 「漱石といえば胃が悪く、酒も弱い。ろくなもの、食べていなかったんじゃないのか?」 そんな疑問を抱かれる向きもあろう。 しかし、漱石だってやはり人間。食べてきたのである。彼が生まれたのは、まさに日本の夜明け。詳しくは本編と年譜を見ていただきたいのだが、江戸から東京に変化し、日本が西洋の料理をどんどん取り入れていく過渡期に彼は生きていた。そして小説のなかに、彼自身がつぎつぎと出合っていったさまざまな食べ物を書き込んでいったのである。 漱石を読むと、新しい食べ物を前にして、ときに驚き、喜び、ときに懐疑的に対峙した明治の日本人がみえてくる。それは、とても新鮮である。
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Posted by ブクログ
ネタバレ漱石の研究書というわけではない。
漱石の文章の中から料理に関する部分を抜き書きして、西洋料理にふれたばかりの明治の日本人の様子を資料と付きあわせた、ちょっと軽めの明治紹介本。
例えば坊ちゃんが天ぷらそばを4杯食べたシーンがあるが、当時松山にはまだそばはなかったらしい。
天ぷらうどんを、自分の好きなそばに置き換えて書いたのだろう、と。
面白かったのは、三四郎が上京した時に食べた駅弁は、何駅の弁当なのかを検証するところ。
鮎の煮びたし(佃煮のことらしい)を手掛かりに、明治の雑誌の駅弁特集を紐解くのだけれど、これがすごい。
▲京都駅 玉子焼、ハモの照焼、蒲鉾、筍、高野豆腐、豆等にして、中にもハ -
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