ジェラルド・ブロネールの作品一覧
「ジェラルド・ブロネール」の「認知アポカリプス――文明崩壊の社会学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ジェラルド・ブロネール」の「認知アポカリプス――文明崩壊の社会学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
圧巻。現代世界を「認知市場」という観点から社会的分析を行うブロネールの筆致に面食らう。
不安や心配という人間の根源的な感情を取り込みながらソーシャルネットワーク世界は無限に肥大化していく。
ナチュラルでピュアな失われた黄金時代を求めるルソーを源流するとする一派への批判、トランプを筆頭とするネオポピュリズム的言説をまとう人々への分析など、非常に多角的で鋭い論考を堪能できる。主権を持った政府側の一方的な上からの意図的な支配、それに対する素朴な民主主義を掲げる人々の被害者視点からの下からの反抗、両者の分かりやすい対立では収斂しない短期的な利益へと傾倒してしまう「人間」という種に対する批判的分析。
構造の中に絡め取られる人々。
フィクションは累積された人々の願望であり、それゆえ時代の風波に適した作品は神格化され、未来を先取りした傑作と称される。
スマホを使うことはやめられないがどう上手く使うかは考えることができる。
大きく自由になった人間の精神は瑣末なことに向かうが、その余剰を活用しなければいけない。
Posted by ブクログ
文明・技術の発達で自由時間が圧倒的に増えたはずの人間だが、得られた自由時間はネット漬けにされている。商売や自己顕示欲を満たすという目的からネット空間やメディアが人々の注目を奪うための戦略に特化していった結果、脳が生理的に注意を向ける仕組みに沿って刹那的な注目→満足を繰り返すことばかりで時間が浪費されるようになり、人類の進歩を促すような長期的な利益が得られなくなっているというのが趣旨だと思う……のだが、広くいろいろな分野の関連情報を次々並べたてているのと結論が弱いためにまとまりがない印象を受けるかも。
そういった状況に陥っているのは清き人間本性が資本主義や特定の人物・団体の陰謀に歪められているのではなく、むしろ人間本性の正常な発露であることを認めるべきというのは非常に納得できる。それでも結論が「あとはただ自分たちの潜在能力を発掘していけばいいのである」というぼんやりした楽観論なのがちょっと謎だった。民主主義って失敗する運命ですよねとは絶対結論したくないっぽいのだが、この流れだとそれが自然な結論にならない?もう開き直っちゃえばいいのにと思わんでもない。