あって⇒七草の作品一覧

ウェブ版からの読者だったので、書籍化されて嬉しいところではあるが、どうやら人気がなかったもようで、かなしい。
まぁ表紙を見た時に、売れないかもなぁとはおもった。ラノベは絵師が8割ともいわれることあるし。
なんにしても、コミカライズの方が発売されたので、そちらの人気が出て2巻がでるのとを期待している。

　よく生まれ変わったら誰々になりたいみたいな会話をすることはあるけれど、生まれ変わったらこう生きたいと思えるキャラクターは今作の主人公の松田すみれが初めてだと思う。
　まず前向きなところが良いし、周りに気を配れるところも良い。甘えるときは甘えるけど、しっかりと遠慮をすることもできる。他人の意見に耳を傾け、けれども鵜呑みにすることはなく、自分の意見もはっきりと主張する。そんな彼女だからこそ、周りからは頼りにされ、優しく接したくなる。
　登場人物全員が良い人とは決して言えないけれども、読んでいて楽しく、主人公達を応援したくなる物語だった。続きが楽しみ。

自分は主人公より少し年上になるのかなー、昭和後期生まれです。転生物ラノベにしては文体硬めのように思います。が、それもこの作品の味かと思います。徹底して主人公視点、話法ですので、キャラクター物、という訳でもないかな？ TSタイムリープで、異世界物でないというのもあるし、現実の歴史で、作中とほぼ同時期に、安達祐実という子役さんがいて、その方がドラマ内で本作に家庭環境設定が似た役を複数の作品で演じておられたので、その辺オマージュかと思われます。

過去演者を目指していたおじさんが4歳の女の子にタイムリープ。やり直しの人生で女優を目指すお話。
女優への階段を愚直に一歩ずつ登る姿が描かれる作品で、両親や姉との葛藤や周囲の友人との関係の変化等を中心としたヒューマンドラマが話の中心。
タイムリープ前を元に一歩踏み出したからこそ直面する課題に対し、どのように対処するか、がメインで描かれている点が、ラノベとしては珍しく、人は選びそうだが、個人的には良く感じた。
また、昭和後期～平成初期ぐらいの時代背景が多々出てきて、その時代が懐かしい人にはより刺さりそう。