ライアン・ジェイコブズの作品一覧

「ライアン・ジェイコブズ」の「トリュフの真相」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • トリュフの真相 世界で最も高価なキノコ物語
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    収穫からの賞味期限は約1週間。 地中に育つ白と黒のダイヤの知られざる姿 高級料理の世界でも最も素晴らしく、最も珍しく、最も貴重な食材と言われる「トリュフ」。だが、ミシュラン三ツ星レストランでセレブたちがその香りに酔いしれる華やかなイメージとは裏腹に、トリュフが栽培されてからテーブルの皿に乗せられるまでの道のりには、異様なほどの秘密主義、度重なる窃盗、悪質な妨害工作、そして許しがたい偽装が横行している。 トリュフ生産者は、栽培方法の秘密をスパイに盗まれることを恐れ、毎夜ライフルを手に森を見回る。トリュフハンターは、ライバルのトリュフ犬を葬るために、毒入りのミートボールを森に置く。業界を征服した王は、トリュフがもたらす莫大な富に取り憑かれ、無知なシェフやセレブを欺く。得も言われぬ魅惑の芳香に心を奪われて、知識のある専門家までもが、その嘘や偽装に騙される。 それにしても、なぜ人々は、ここまでして泥に覆われた黒い塊に惹きつけられるのか。人生を捧げ、命を懸ける理由は一体どこにあるのか。そこには、単なる稀少性や独特の香りだけではない、何かがあるのではないか。 そんな疑問を胸に、ルポライターである筆者はフランス、そしてイタリアのトリュフ産地を訪れる。そこで彼は、トリュフの栽培から流通までに携わる様々な人を訪ね歩き、あるときはトリュフ犬とともに森に分け入り、またあるときは麻薬取引さながらのトリュフ売買の現場に足を運び、その闇世界を解き明かしていく。 果たして、あの高級レストランでパスタの上に仰々しく削られた黒いものは、本物の「黒いダイヤ」だったのか。近所のスーパーで売られている「トリュフオイル」の香りは、実は合成化学物質によるものではないのか。一体この世のどれだけの人間が、本物と偽物の違いを知っているのか……。 読み進めるごとに、いくつもの疑念が頭をもたげる。地球上で最も高価なキノコを取り巻く謎に満ちた世界に引き込まれずにはいられない、スリル満点のノンフィクション。

ユーザーレビュー

  • トリュフの真相 世界で最も高価なキノコ物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    30代男性 私は食通でもないし、キノコ好きでもなく、食べたこともないけれどもトリュフの名前は知っていたので、好奇心から読みました。
    トリュフの生産方法が改良される歴史から、採取、取引、調理まで記載されていますが、単なる情報ではなく、すべてのプロセスに関わるヒトの欲望が引き起こす事件がノンフィクションで記載されている。
    近年、フェアトレードのコーヒーだったり、希少金属だったりと、その商品が生産されるまでのプロセスが重要になっている中、トリュフ狩りの妨害行為をしてるなんて、しかも殺人事件まで発生しているなんて、まさに、トリュフの魅力に囚われていると感じた。久しぶりにエキサイティングに読者出来ま

    0
    2020年09月13日
  • トリュフの真相 世界で最も高価なキノコ物語

    Posted by ブクログ

    トリュフといえば北イタリアのアルバだが、似たようなキノコ自体はルーマニアやチュニジア、中国、アメリカなどでも産出し、おそらく世界に流通しているトリュフの総量はイタリアやフランスの生産量を超える。更にオイルやソースに使われるものを考えると、それらは香料によるものだろう。
    19世紀における発見と各地での生産の試行錯誤から、産地の森での警備や毒餌による抵抗、各国への流通と、その過程での偽装の数々。そもそもの取引の最初から、ハンターによる重量偽装、現金取引による売上偽装から始まる。
    これまで食べたトリュフはどれだけ本当だったのさろうか?

    0
    2025年09月07日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!