作品一覧

  • 夜叉神川
    3.6
    1巻1,265円 (税込)
    「ここは夜叉神川の上流。 両側に高い崖が迫る谷、聞こえるのは川の音と、山で鳴く鳥の声だけだ。」――『川釣り』より。 「昔、亡くなったおばあちゃんが教えてくれた。魂という漢字に鬼の字が入るのは、もともと人の心に鬼が棲んでいるからだと。」――『鬼が森神社』より 全ての人間の心の中にある恐ろしい夜叉と優しい神、その恐怖と祝福とを描く短編集。 「川釣り」「青い金魚鉢」「鬼が森神社」「スノードロップ」「果ての浜」         夜叉神川の上流から下流へ、そして海へと続く全五話を収録。  野間児童文芸賞受賞後初作品
  • 小学館世界J文学館 光草―ストラリスコ―
    -
    1巻880円 (税込)
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 閉ざされた部屋の中、壁画が輝き出す。 マドゥレールは、日光や外気にふれると体調をくずす病気にかかっている少年。部屋から一歩も外へ出られないマドゥレールのために、父である太守は、画家・サクマットを呼ぶ。マドゥレールの部屋に壁画を描き、外の世界をせめて絵として楽しませてやろうという誕生日の贈り物だった。 サクマットは少年と話しながら、真っ白な壁に世界を描いていく。山、海、人々、船……不思議なことに、描かれた絵は物語のように日々進化し、変わっていく。少年と画家は年齢を超えてお互いの友情を深めていく。 別の部屋にサクマットは草原の絵を描く。草原はだんだん育ち、花を咲かせ、やがて蝶が飛んでくる。するとマドゥレールは、自分で筆をとり、光草(ストラリスコ)という、だれも見たことのない植物を描き始めた。光草は、晴れ渡った夜に光り輝くという不思議な草。まるでホタルのような植物だという。真夜中、少年の部屋は光に包まれる…… 美しい光のイメージがいつまでも記憶にのこる、イタリア児童文学の傑作! ※この作品は一部カラーが含まれます。

ユーザーレビュー

  • 夜叉神川

    Posted by ブクログ

    5編からなる短編集は、どれもちょっと不可思議で、心がざわざわする少しの毒を含んでいる。
    子供時代ならではの残酷さを思い起こさせる一冊。

    0
    2024年06月25日
  • 夜叉神川

    Posted by ブクログ

    これはホラー小説というのかな?
    人間の心には当然善と悪の部分があって、時々ふいに悪の部分が何かに引っ張られるようにして、見たくもない世界を垣間見てしまうことがある、という感じのお話だった。

    0
    2022年10月31日
  • 夜叉神川

    Posted by ブクログ

    ホラーを読みたがる子どもは多いが、子どもに勧められる内容とクオリティを兼ね備えたホラーはあまりない。
    しかし、これを読んでさすが安東さん!と思った。
    子どもの日常から離れず、それでいてゾッとするような人間の恐ろしさを垣間見せてくれる。

    「川釣り」「青い金魚鉢」「鬼ヶ守神社」が良かった。
    「青い金魚鉢」が一番好きだ。無神経ないじりに傷つけられて学校に行けなくなった少女が、因縁のある金魚鉢を手に入れる。出窓に置いた金魚鉢から、かつて自分も毎日通った通学路が見える。鬱屈した心理と、歪んだ青いガラスが彼女に力を与えてしまう。
    ちょっと「押し絵と旅する男」みたいな。

    表紙の絵がかわいいのが、ホラーに

    0
    2022年01月02日
  • 夜叉神川

    Posted by ブクログ

    夜叉神川の周りで起こる、不思議で少し怖い物語。「川釣り」は読んでてゾクっとした。本当に怖いのは神様でも魔物でもなくて、鬼が潜む人なのかもなぁ。

    0
    2021年08月20日
  • 夜叉神川

    Posted by ブクログ

    ラストの波照間島の話が特に印象に残った。私も一度だけ行ったことがあるハテルマブルーの美しい島。ただ、沖縄には悲しい歴史がある。忘れないように、繰り返さないように、歴史は学ぶ必要があるなあと再認識。波照間島の話、結構怖かった。

    0
    2024年02月27日

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