作品一覧

ユーザーレビュー

  • アラバスターの壺/女王の瞳~ルゴーネス幻想短編集~

    Posted by ブクログ

    科学と幻想は相容れるのだということが嬉しい。似非科学、科学、魔術、妖術、カトリックと地域の伝承、いろいろなものが混ざり合っている。その科学も百年後の我々からすると科学と似非科学が混ざっているのだが、それがもとの文章の中で描かれていた科学と似非科学、現実と幻想の曖昧さを、メタ的に我々の現実までもたらしている。

    黙々と読み進めるうち、まるで子どものころ何かに没頭していてふと我に返った時に、明るかった空がすっかり黄昏れて、部屋の中は暗くてなんとなくものの輪郭が見えるだけ、誰かがいても誰なのかは判らない、そんな心許ない感覚を思いだした。

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    2020年04月17日
  • アラバスターの壺/女王の瞳~ルゴーネス幻想短編集~

    Posted by ブクログ

    作品紹介・あらすじ

    ボルヘス、コルタサルと並ぶラプラタ幻想文学の巨匠が描く、
    面妖・怪奇の世界へようこそ!
    化学や植物学、動物学、物理学、考古学など多岐にわたる驚くべき自然科学的博識と、想像力溢れる幻想的味わいを見事に融合させ、唯一無二の文学世界を形作る、アルゼンチン文学の巨匠ルゴーネス選りすぐりの傑作短編全18作を収録。幻想文学ファン必読の一冊!

    *****

    アルゼンチンの作家、レオポルド・ルゴーネスの18編を収録した短編集。
    本の紹介に「ボルヘス、コルタサルと並ぶラプラタ幻想文学の巨匠」とあるが、僭越ながら言えば、ボルヘスやコルタサルほどの完成度や洗練さには届かない印象もある。という

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    2025年10月07日
  • アラバスターの壺/女王の瞳~ルゴーネス幻想短編集~

    Posted by ブクログ

    ジャーナリストが書いた幻想小説なんか面白いか?と半信半疑で手に取ったが、
    これはすごい。
    すごい知識量。知の怪物と謳われたボルヘスとはまた少し異なった類の博識。
    「オメガ波」あたりはSF小説としても通じそう。

    好きだったのは「イパリア」「ディフィニティーボ」「円の発見」「ウィオラ・アケロンティア」「オメガ波」。

    やはりラプラタ系はスペイン語の持つ独特のふしぎな語感がより一層異世界感を高めてくれて好きだ。

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    2020年04月23日
  • アラバスターの壺/女王の瞳~ルゴーネス幻想短編集~

    Posted by ブクログ

    本のページ数も少ないが、話の一つ一つがとても短く、起承転結の起承あたりで話が終わる感じ。かなり読んでてガックリくる。世界観は非常に興味深い作り故に、より「なんか裏切られた感」がつきまとう。しばらくすると、タイトルの「アラバスターの壺」に行き着く。ちょっと長めでその分わかりやすく面白さもアップ。その次の「女王の瞳」も同じく。それを越えると、何だか慣れのせいか距離感が縮まりはまってくる。すっごいこの「光文社新訳文庫」のイメージにぴったりの本。

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    2020年07月02日
  • アラバスターの壺/女王の瞳~ルゴーネス幻想短編集~

    Posted by ブクログ

    古代エジプト王墓発掘を巡る怪異譚や、ミステリアスな女性にまつわる男の破滅譚、マッド・サイエンス的な科学と幻想の融合したような物語、全部が全部好みの作品というのは難しいだろうが、また新たな作家、作品を知ることができて、古典新訳文庫に感謝!

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    2020年05月27日

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