作品一覧

  • 平安京は眠らない わかむらさきの事件記
    -
    1巻902円 (税込)
    元式部丞・藤原為時の娘で二十歳の小姫(のちの紫式部)は、創作の腕を評価され、左大臣源雅信の娘・倫子に「物語の女房」として仕えていた。小姫の書いた「光る君」を主人公とする短編は、貴族社会の一部で評判を取り、回し読みされている。倫子の要望に従い次々と執筆しているうちに創作の「種」に詰まってしまった小姫は、ある日、隣家の中流貴族の娘で幼馴染みの月乃に「取材」へ誘われる。女房たちの間で噂になっている七の宮の恋の真相を知るため、宮が女と逢瀬を重ねているという廃院に行ってみようというのだ。月乃の父の荘園を治める荘官の子・鶴丸を供に、廃院に向かった三人だったが……。 若き日の紫式部が、相棒とともに都大路の「謎」に迫る! 【目次】 第一話 六条の廃院 第二話 尋ねゆく幻術士 第三話 あこがれの草子 第四話 車争い 第五話 鳴滝参り
  • 源氏五十五帖
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    不朽の名作「源氏物語」は実は未完であり、秘された最後の一帖は時の最高権力者を窮地に陥れる物語ではないか。生前の紫式部が存在を秘して没した「五十五帖」とは果たして……宮中の陰謀に物語が切り結ぶ時をスリリングに描き、多くの書評に取り上げられた昨年の第11回日経小説大賞受賞作『新・紫式部日記』には続編があった。「源氏物語」に残された最大の謎という大胆不敵なフィクションである。主人公は菅原孝標女(作中では、更級)。藤原道長から「五十五帖」の探索を命じられるが、同行を命じられるのが宮中に仕えていた紫式部の娘、賢子。田舎育ちで父から与えられる物語に耽溺して成長した更級と、物語づくりに忙しい母にかまってもらえなかった賢子が幻の「源氏物語」を探していく過程で、紫式部がどういう人間であったか、「源氏物語」はいったいどのような物語であったかが浮き彫りにされていく。豊かな学識から紡ぎ出された“古典文学ミステリー”の秀作である。

ユーザーレビュー

  • 源氏五十五帖

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    道長の命令で菅原孝標女と賢子が幻の源氏物語第五十五帖を探しに遠く旅をする探索ミステリーです。本が好きな人や本作りに関わる人なら必ず楽しめるパートがありました。タイトルからして歴史離れした創作小説であることを全力アピールしているので、史実と合わないといった野暮な足の引っ張りはなしです。

    0
    2021年03月01日
  • 源氏五十五帖

    Posted by ブクログ

    源氏物語を読んだことがないが内容が分からなくても面白く読むことができる。軽めの小説なので平安時代初心者向けでもっと深く知りたいと思う内容だった

    0
    2023年11月11日
  • 源氏五十五帖

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    源氏物語五十五帖をめぐるミステリー。
    菅原孝標女・更級の父は、石山寺僧都殺害のかどで捉えられてしまう。父の無実を道長に訴える更級は、父を助ける代わりに「源氏物語最後の一帖の捜索を命じられる。同行するように命じられた女房は、紫式部の娘・賢子。田舎で父が与える物語に耽溺して育った更級と、都育ちで忙しい母に構ってもらえなかった賢子。道長の子でありながら庶子の能信は、
    藤原定子と一条天皇の娘・一品宮の命で信州に旅する二人を助ける。三人は危ない目に遭いつつ、ついに物語を発見するが、そこに書かれていたのは道長には見せられないような内容だった。しかし、持って帰らねば孝標を救うことはできない。3人はどうする・

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    2025年03月02日
  • 源氏五十五帖

    Posted by ブクログ

    斬新な発想、そしてかなり意外な展開。
    源氏物語が好きな人や
    平安時代に興味のある人には面白いかも

    とはいえ、ちょっと無理のあるストーリーで
    味わっている余裕はないかも・・・
    え~っ! と思っているうちに
    終わってしまった感あり。

    もう少し、源氏物語の奥深さを感じさせてほしかったなぁ

    0
    2023年07月02日

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