柳澤嘉一郎の作品一覧
「柳澤嘉一郎」の「利他的な遺伝子 ──ヒトにモラルはあるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「柳澤嘉一郎」の「利他的な遺伝子 ──ヒトにモラルはあるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
凶悪犯人の構えるピストルの前に自ら犠牲になると申し出て、多くの子どもたちの命の身代わりとなった少女のエピソードから本書は始まる。なぜ人には利他的な行動があり、それを美徳と考える傾向にあるのか。本書はそれを脳科学の問題として説明する。
脳が様々な身体作用の一つとして機能し、精神もまたその上に形成されるものであるという例がいくつも示された上で、凶悪な行動にも遺伝子的な要因もあると述べられている。ただしそれは環境によって発動せずに終わることも可能であるとも述べられる。
利他的な行動は人間以外の脳が発達した動物にも見られるという。転落した少女を救った動物園のゴリラや、津波被害から通りすがりの人を
Posted by ブクログ
筑波大学の遺伝学の権威である著者が、自己犠牲的な行動がどのようなメカニズムでなされるのかを、生物学の見地からアプローチしている、ユニークな本。
一昔前に、『利己的な遺伝子』という本がありました。
その本では、生物は根本的には、遺伝子の乗り物に過ぎず、遺伝子が後世に引き継がれていくために有利な行動をとるようにプログラムされている、と説明されていました。
なんだか、生きている意味を全否定されたみたいな気がして、薄ら怖い印象を受けた記憶があります。
それはさておき。
本書では、脳の構造、神経細胞の働き、ホルモンの役割、本能と学習の違いなどを、順々に解説して行きながら、最後に『利他的な遺伝子