ユーザーレビュー 運命と復讐 ローレン・グロフ / 光野多惠子 夫が愛したのは穢れなき妻。 妻が愛したのは? という背表紙の謳い文句は嘘ではない。 だが、ここに描かれていたのはそんな陳腐な結婚の二面性ではない。 怒りであり、許しであり、愛情であるもの。溺れそうなまでに荒々しいそれにもみくちゃにされた人生。 Posted by ブクログ 運命と復讐 ローレン・グロフ / 光野多惠子 ローレン・グロフ、ローレン・グロフ…と引っかかっていたら、村上春樹のアンソロジー『恋しくて』に1編入っている方でしたね。 同じ時間を共に暮らしていても、夫サイドと妻サイドで見えている物はこうも違う。 どんな夫婦にもなにがしかの秘密はあるものだと思うけれど、全てを知ることがいいことなのか、知らないほ...続きを読むうがいいのか。。。 Posted by ブクログ 運命と復讐 ローレン・グロフ / 光野多惠子 普通におもしろかった! マチルダの幼少期の出来事が、彼女の人生に大きく影響していて、屈折した性格になってしまったが、ロットと出会ってからはロット一筋で、彼をサポートし、献身的に尽くしてきた。素晴らしい女性だと思う!! ロットもマチルダと出会ってからは、心入れ替えて、しっかり仕事をし、マチルダを愛して...続きを読むおり、素晴らしいと思った。 エリアルと、チョリーが最低だと思った。 チョリーが妹のためにしたことなんだと思ったら、なんか辛くなった。 エリアルは最悪。 Posted by ブクログ 運命と復讐 ローレン・グロフ / 光野多惠子 裕福な家庭に育ったロット、誰からも愛され女の子にももてて、華やかな学生生活をエンジョイしていた。大学最終学年、美しく他を寄せ付けないベールをまとったマチルドと出会い、恋に落ちる。卒業と同時に結婚。学生時代は演劇で花形だったが、役者としては芽の出ないロット。マチルドとの結婚を母親に反対され、資金援助も...続きを読む受けられず苦しい生活が続くが、堅実なマチルドの支えでやがて脚本家として認められていく。だが、富と名声と妻の愛で幸せの絶頂にあるロットは、妻の隠された過去を知り愕然とする。そして、心の整理のつかぬまま、急死してしまう。 第2部は、マチルドの視線で描かれる。突然のロットの死。そして次第に明かされていくマチルドの過去。一人復讐に走るマチルドに突き付けられる別の真実。ロットを失った喪失感と復讐心、そうしてマチルドは年を取っていく。 第1部は、ロットの若気の至り(で済まされるのか?)の数々と、マチルドへの純真な愛(sexは必需)。そして知ったマチルドの秘密。 第2部は、マチルドの過去・現在が交互に書かれ、少しづつ真相に近づいていく。 とにかく、ロットはどんだけヤンチャなおぼっちゃまなのかあきれる。後半は、マチルドのしたたかさに恐ろしささえ感じつつも、目が離せなくなる。1部の破天荒ありきの第2部。なかなか面白い構成だった。 Posted by ブクログ 運命と復讐 ローレン・グロフ / 光野多惠子 二部構成で描くある夫婦の物語。一部は夫側から、二部は妻側から見た結婚生活が描かれる。 レビューなどを読んでいて何となく一部で書かれていたことが、二部では実は全く違っていてさあ大変!という「後でびっくり」の要素があるのだと思い、 それがとんでもなく大きな「びっくり」に違いないと勝手に期待しすぎてしまっ...続きを読むた。 要はものすごい大どんでん返しがあるのだと思っていたけど、そこまで大どんでん返しはなかったという。 そんなわけで後半ちょっと肩透かしだったけれど、 びっくり要素を抜きにしても、純粋に文芸小説として楽しく読んだ。これだけ長いのに、いやにならなかったことに驚き。 著者が女性だから余計に結婚や子供を持つことについてわりとシビアに書かれていると思う。 Posted by ブクログ 光野多惠子のレビューをもっと見る