志木謙介の作品一覧
「志木謙介」の「異世界勇者の攻略術」「京都九条のあやかし探偵~花子さんと見習い陰陽師の日常事件簿~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ラノベ
小説・文芸
ラノベ
Posted by ブクログ
タイトルだけを見ると、日常の謎を扱ったミステリーのように感じるが、設定がかなり特異であることに注意が必要。
霊感が強く、普通の人には視ることのできない「あやかし」の姿を視たり、気配を感じることができる新城孝春が主人公。孝春は陰陽師の家系に生まれ、陰陽師の祖父から後継ぎとして期待されながらも、それを拒んでいる高校一年生。ある日、邪念を持った「あやかし」に追いかけられるが、ほとんど使われていない学校のトイレに逃げ込み、そこに棲みついている「あやかし」の美女に助けられる。孝春はその美女を「花子さん」と名付け、それ以降、孝春の周囲で起こる「あやかし」が関わる謎について、その真相を花子さんに教えてもらいにいく。
探偵役が「あやかし」であり、「あやかし」でなければ知らないような知識を基に説明がなされるので、読者が推理するような余地が少なく、純粋な謎解きを求めている人には向いていない。
孝春と会話ができる猫又の又八、友人でひょうきん者の池野屋くん、尊大で孝春に対しては常に上から目線の花子さんらと、孝春との間の会話はユーモアがあって、楽しい。
プロローグ、花子さんと出会う0話の他に、5つの短編からなる連作短編集で、それぞれ、人と人との関係だったり、人と「あやかし」との関係の機微が扱われている。
最終話では、花子さんの秘密が明らかになり、孝春は花子さんの役に立とうと努力し、花子さんから背中を押されもする。清々しいラストだ。