はるさんのレビュー一覧
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この作品のカラーはブルーグレー
相変わらずこの作家さんは情景描写が細やかで、上海租界の華やかな世界と裏の社会の対比が目に浮かぶようです。
はっきり言うと、この作品は甘い恋物語とは遠いです。辛口です。甘さを期待して読むと、がっかりするかな。
主人公の秀英と笙鈴は過酷な運命に翻弄されながらも、自分の頭で考え、失敗しながらも、しっかり自分の足で立とうとするのは印象深く、惚れ惚れします。だけど、お互い依存するような甘えた考えがないから、辛いわけです。例えば、笙鈴が秀英を姓の『胡』と呼び捨てにするような。
どこかで読んだことある登場人物だなと思ったら、この作家さんの『淡雪のごとく恋は降る』に繋がる作品でした。パズルが合ってスッキ...続きを読む -
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激甘だが、ストーリーはしっかり
お花に埋もれ、リボンやレースがひらひらとラブリーな世界。大好きな雰囲気ではあるが、もうそんなヒラヒラした服は着られない私はここでたっぷり栄養補給せんとす。あぁ、リリーがうらやましい‥‥。
可愛らしい人、見目麗しい人、沢山見られます。義理の両親、義理の兄弟、元婚約者も良い人でとても良かった。お話しもファミリーの内の問題を掘り下げ、気持ち良く最後まで着陸できています。
スパイスはやはりお猫サマです。ジャジャーン!
願わくば、クリス様の短髪が見たかった。当て付けに伸ばしていただけなら、最後に見られるのでは、と期待してしまった。お祖父様似なら、さぞかし麗しかろうなぁ。で、ロン毛でマイナス1☆。 -
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ゴージャスなところはないけれど
ストーリーにドラマティックで華やかなところはないけど、日常の中で医師と動物病院を手伝う素朴な娘さんの距離が徐々に近づいていく分かりやすいラブストーリーだけれど、私は好みでした。
一昔前、電話の受話器がクルクルコードで本体に繋がっていた時代の、イギリスの動物病院が舞台です。街のすぐ近くには農場が広がって、カントリーハウスだとかあって、風光明媚なロケーション。
画風にちょっと硬さがあるけれど、細部まで丁寧で、家のインテリアだとか、病院の様子とか、ドールハウスを覗くがごとく、思わず見入ってしまいます。きっと車や照明など時代をよく反映しているのだと思います。人物もヒョロヒョロではなく、私には新鮮で...続きを読む -
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