小池真理子のレビュー一覧
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切なくて、哀しくて、でもどこか温かさの感じられる作品。
人生は思う通りにはいかない。いかないのにそれでも人は、こんなにも生に執着してしまうのだろうか。
必死に言葉を、想いを、伝えようとする姿が、リアルに伝わってくる。
上手く言葉に出来ないが、間違いなく心を揺さぶられた作品。Posted by ブクログ -
再読。1992年の作品。
菩薩のような女、転落、男喰いの女、妻の女友達、間違った死に場所、セ・フィニ-終幕 の6編
どの話もとても面白い。勧善懲悪でなく、ある面では悪女もの、小気味好い話ばかり。
特に「妻の女友達」は傑作!!
外れ無し、何度読んでも堪能できる短編集。Posted by ブクログ -
【本の内容】
一枚のモノクローム写真に秘められた懐かしくいとおしい日々の記憶。
人生の晩年を迎えようとしている女性随筆家は、愛した男への思いを胸に生きてきた。
だが、小さな出来事が平穏な生活にさざ波をたてる…。
表題作「夢のかたみ」ほか、再会の一夜のドラマを綴る「チルチルの丘」など、遠い日のエ...続きを読むPosted by ブクログ -
大好きな本。
なぜこの人は、こんなに官能的で情熱的で美しい文章が書けるのだろう。。
読んでいるだけでイメージできてしまう。切ないけど美しい。
出てくる外国の風景も、空気感までも想像できてしまう美しさ。
今ある時間を大切にしたいと思えた本。Posted by ブクログ -
小池さんワールド。
心から愛した人が性的不能。
なんとなく、死が近づいていることがわかりながらも、2人の心の繋がりを信じたかったなあ。
なんでこんなに、世界に浸れるのか不思議。それくらい引き込まれた。Posted by ブクログ -
ミステリーと恋愛小説がmixしたような作品。余韻を残して終わるところは流石。死人に口無しというがまさにその通りで、両親や家の思い出を最後まで壊さないように胸の内に秘めたまま残された人生を生きる子どもたちの人間模様は良かった。Posted by ブクログ