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【第19回柴田錬三郎賞受賞作】間に合ってよかった……。女優の志摩子と作家の正臣。48歳と43歳の女と男が出会い、恋に落ちる。それぞれに家庭があり、名声がある。この恋が、どれほど周りの人を傷つけるのか、世間の非難を浴びるのか。わかっていながらも、無防備な子供のように愛し合うふたり。遊びの恋ならどんなに楽だろう。もうもどれない、もう一人では生きていけない。切なさが胸をうつ第19回柴田錬三郎賞受賞作品。
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Posted by ブクログ
読み進めていく中で、きっとラストは・・と予想していたのが良い意味で裏切られた。それにしても凄まじい恋。自分には絶対ないなあ。
小池真理子さんの小説は読み応えがある 不倫であっても主人公の味方になって行く末を応援したくなってしまう
別に不倫を美化するわけでもないし、肯定する気もないが、本作における志摩子と正臣の、常識や世間体に対して真っ向から抗う「本気」の姿勢には、或る種の潔さが窺え、四十路を過ぎて尚、まるで10代の若者みたいにストレートな気持ちで人を愛せるふたりがとても羨ましく思えた。彼らのベクトルが、死を選ぶといったネガテ...続きを読むィヴなものではなく、ポジティヴな生のパワーに満ち溢れていたのが特長的で、それを象徴するかのようなラストシーンは印象深い 密かな関係が段々と露わになり、やがてお互いの家庭へと波及していく様子はとても生々しい。志摩子の存在に惹かれ溺れる正臣の言動が実にリアルで、小池真理子が男のサガを描ける数少ない作家であることを改めて実感させた
テーマは不倫というありきたりかもしれないけれど、真理子さんの何とも言えない比喩表現がふんだんに使われていてとても読み応えがある作品でした。 今この瞬間の持続さえあれば、それでよかった。 が、追い詰められていることの表れすぎてとても苦しくなった。
序章と終章以外は,志麻子,正臣という2人の主人公の名前が章の見出しになっている。 読むのが辛かった訳ではない。 志麻子,正臣と読むと,ちょっと休憩したい。 同じところをぐるぐる回っているような感じ。 読後感として,赤川次郎の「杉原爽香」シリーズが思い浮かんだ。 赤川次郎の理想の女性像に対して,...続きを読む男性のだらしなさ。 小池真理子理想の男性像として,どんな状況でも自分のことに一途になって欲しいという気持ちが垣間見える。女性の行動は生き方としての美学が赤川次郎と違う。 何が美しいかを主張したくて,長くなっているのだろうと推測した。 辛くはないが,ぐるぐる感が残った。 そうか,志麻子,正臣という2人の主人公の名前が章の見出しになっているから仕方が無い。 中国での筆談で,「有没有落花生?」「全工程多少?」「冷房小」は通じたとの話は面白い。 解説を伊集院静が書いている。
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