小池真理子のレビュー一覧

  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    表題作の『再生』、過去に読んだことある作品だけどやっぱり何度読んでも大好き。
    最愛の妻の首なし死体と共に暮らすって構図が恐ろしくてグロテスクだけど美しすぎるよね……好き……
    結末の救われなさもほんとすき……

    他の作品もどれも面白くてハズレなし。流石!って感じでした。
    井上雅彦の『よけいなものが』と...続きを読む
  • 無花果の森
    あぁ〜、やっぱり小池真理子さんは、良いわ!すごい事件が起きるとか、犯人探しとかなくても、もう、グイグイと読まされてしまう。小池真理子さんは、美しい文を書くけれど、それは決して女らしいとか綺麗とかいうことだけではなく、丁寧さと、深みのある力強さと、リアリティがあるので、恋愛ものでも、ミステリーでも、ホ...続きを読む
  • アナベル・リイ
    『たまたま出会った一人の女友達から、無邪気に、まっすぐに懐かれたせいで』若くして死んだ友人の亡霊に、生涯引きずられて生きる
  • アナベル・リイ
    1978年、今から四十年以上前のこと。悦子は、西荻窪の裏通りにあるバー「とみなが」でアルバイトを始めた。私立の美大を卒業して小さなデザイン事務所に勤めていたが、そこの所長がスタッフの若い女と恋仲になって、所長の妻と大騒動になり、そのとばっちりで悦子もその妻に疑われ、嫌になって辞めたあと、マッチのロゴ...続きを読む
  • アナベル・リイ
    美しく品のある幻想怪奇小説。意味アリの気配を漂わせ現れる千佳代に怯える悦子、多恵子、飯沼たち。千佳代がコウモリを飼育していた過去と多恵子の恋人シゲタの存在が今も妙に引っ掛かっている。
  • 蔵の中
    冒頭の内容からも語り口調からも、どんな事が起こるのか大体予想できるのにドキドキしてどんどん読み進められる。まさしく読み切りできるボリュームと読みやすいまとまり。
  • 会いたかった人

    夜の時間に

    夜のほっとした時間に読む。怖くて悲しくてでも読み進める。一話一話が濃い。読み終えた時まだ何話もあれば良いのにと思えた。お勧めできます。
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)
    大好きな作家たちが大好きなミュージシャンの曲から素晴らしい物語を生み出してくれた。こんな幸せはない。
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)
    ユーミンは本を読んで、インスパイアされて作った歌もあると聞いた事がある。その逆パターンの有名女性作家たちの短編6つ。ひとつの歌でも、その人それぞれの捉え方があるんですね。知ってる曲ばかりだったので面白かった。
  • ふたりの季節
    昔の恋人に再会して昔話に花を咲かせる。ほんの一時の時間を過去を振り返りながら美しくまとめられた作品。小池先生のこーゆー短編が本当大好き。
  • ソナチネ
    大人の女を描くのが日本一の作家さんだと思ってます。この本は短編集。知的で、美しい女性はもちろん、心にどす黒いものを抱えた女性、心のバランスがどこかおかしな女性、いろんな女性や光景が浮かぶ一冊でした。
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    豪華なアンソロジー

    まずは参加している作家陣の豪華さです。そして、ユーミンの楽曲のとのコラボということで、面白くないわけがありません。個人的には綿矢りささんの「青春のリグレット」が好きでした。読んだ後で、楽曲を聞きなおしたくなるような一冊でした。
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    色々な作家さんの作品が読めるホラーアンソロジー。
    怖かった…!
    特に今邑彩さんの「鳥の巣」、小池真理子さんの「ゾフィーの手袋」は、後半にかけて恐怖がヒタヒタと迫り来てゾッとした。
    岩井志麻子さんの「依って件の如し」は、怖さよりも文章のリズム感と情景描写が美しすぎて感動させられた。
    もっとこの人の作品...続きを読む
  • ひるの幻 よるの夢
    儚い夢のような幻のような、不思議な気持ちになるお話。小池さんの美しい日本語に泣きそうになる。
    再々読。
  • 望みは何と訊かれたら
    大好きな小池真理子さんの作品。
    学生運動の時代を舞台にしてます。
    沙織が秋津に出会うまで、出会ってからのこと、離れてからのこと。情景的にも心情的にも細かく書かれていて主人公になりきって読み進めました。

    小池真理子さんの作品を読むたびにこんな身を焦がすほどの恋愛をしてみたいと思います。
  • ふたりの季節
    詳しくは覚えてないけど、年の差恋愛系だったはず。描写がリアル、女性的、そしてストーリー展開が刺さる。女性におすすめ。
  • 冬の伽藍
    初めて小池真理子さんの小説を読んだけれど
    情景描写が細かくすぐに引き込まれていった。
    まるで軽井沢の銀世界にいるようで
    私が悠子でも全く同じ道を辿る気さえした。。。
    所々切なくて胸が締め付けられるような場面があり
    最後は悠子を思う摂子の友情に涙。
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選
    律子さん連作は、あれ?これどこかで?と思いながら読んでいたが、著者自身があとがきで書いているように、『神よ憐れみたまえ』の原型と言えるね。

    どれもよく出来ていると思うけれど、『恋慕』『年始客』『やまざくら』あたりが特に◎。
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選
    小説のみならずエッセイも収録された怪奇譚傑作選。小池真理子さんの短編ホラーって結構読んでる……って思っていたのですが。「律子慕情」「午後のロマネスク」って、ただの恋愛小説だと思って完全に読み逃していました。不覚。
    特に「律子慕情」に収録されている「恋慕」「花車」「慕情」が素敵。死者の霊が登場するので...続きを読む
  • 感傷的な午後の珈琲
    小池真理子さんの代表作はほとんど読んでます。どの作品からも感じられる、鋭い心の機微や美しい情景描写、匂いや温度は、小池さんが過ごしてきた幼少期や思春期の家族との思い出。大人になってから出会った、魅力的な作家たちとその別れ。愛しい生き物たちからヒントを得て、作られているのだなぁとしみじみ感じた。作るこ...続きを読む