城山三郎のレビュー一覧

  • 雄気堂々(下)
    NHK大河ドラマを見た後、渋沢栄一のことがもっと知りたくなって手に取ったもの。TVより理解が深まった。

    以下、著者「あとがき」からの抜粋となるが、「一農夫」が、その語の動乱の中で成長し、愛誦した詩の一節のように「優気堂々」の人生を志す物語。ひとつの人格形成の物語であると同時に、国家形成、時代形成の...続きを読む
  • 落日燃ゆ
    東京裁判の結果、A級戦犯としてただ一人文官でありながら処刑された広田弘毅。
    名前は知っていたけれど、どういう人物であったのか、この本を読むまで知りませんでした。

    貧しい石屋の長男に生まれ、勉強は好きだしよくできたけれども家の後を継ぐことしか考えられなかった少年時代、彼の才能を惜しんで進学を強く勧め...続きを読む
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯
    ・もう一度読みたいか:
    ・仕事に活かせるか:
    ・プライベートに影響するか:
    ・読めない漢字の量は:
    (1非常に 2多い 3普通 4少し 5無い)
  • 打たれ強く生きる
    恩師に教えてもらった本。まだまだ、まだまだ打たれ弱い僕。でも、この本に支えられて、乗り越えられたこともたくさんある。すこし古い本かもしれないが、メンタルに課題を感じている人は、勇気が出てくる。泥臭く、しぶとく、生きていきたくなるそんな一冊。
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)
    今年は仕事でもプライベートでも「死」と向き合う機会がとても多かったので。

    遺族として、共感出来るところがたくさんあったし、読み進める中で母や祖父の事を思い出さずにはいられなかった。

    ー死んだ人もたいへんだけど、残された人もたいへんなんじゃないか、という考えが浮かんだ。理不尽な死であればあるほど、...続きを読む
  • 雄気堂々(上)
    渋沢栄一の結婚〜パリ留学・大政奉還後に租税正に任命されるまでを描いた伝記小説。
    途中、「わたし(著者)」が登場するのに戸惑ったが、
    全体的に人物が魅力的に描かれていて、物語に引き込まれていった。
    下巻にも期待。
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―
    指揮官たちの特攻 城山三郎

    8月は毎年、戦争に関する本を読むことにしている。今年は、コロナ対応が後手後手に回っていることなどの政治の失敗が先の戦争の体制と酷似している点などが叫ばれ、「やはり日本は戦争をしてはいけない」というムードが流れているように感じる。神風特攻隊などというものは、作戦としては最...続きを読む
  • 毎日が日曜日
    昭和54年の著作であるが、今読んでも全く古さを感じさせないビジネス小説。帯同家族の生活、会社に振り回される人生など、生々しいエピソードと共にグイグイ読み込ませてくれる。
  • ビッグボーイの生涯

    東急グループ総帥

    東急グループ総帥の五島昇氏の生涯が描かれています。とても面白い一冊でした。創業一族の二代目としての葛藤、そして、二代目だからこその生き様を拝読できました。
  • 臨3311に乗れ
     近ツリの社史を、前身の日本ツーリスト社長 馬場勇をメインにして描いた、いわゆる経済小説。著者の入念な資料調査と、機微な人間関係のタッチは良かったと思う。ただ個人的には、宮本常一と近ツリの結び付きについて、もう少し話が聞きたかったところではある。
     観光研究の教科書では、往々にして、「マスツーリズム...続きを読む
  • 雄気堂々(下)
    武州血洗島の一農夫から攘夷の志士。そして実業界の父へ。渋沢栄一の波乱の生涯を追った描いた長編歴史小説。

    武州の一農夫渋沢栄一は尊皇の志士から一橋家に取り立てられ幕臣。洋行の後、明治新政府に出仕するまでが上巻。

    下巻では、渋沢が明治政府に仕え 銀行の創設や合本会社(現在の株式会社)など民間企業の育...続きを読む
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)
    以前読んだストーリー・セラーを少し思い出した。
    夫婦の愛、というか、結ばれた心の形というか、読んでいて暖かい気持ちになりつつ、遺された者の視点、特に本人ではなく娘という第三者視点から描かれた筆者の姿が生々しかった。静かに行く者は健やかに行く。健やかに行く者は遠くに行く。この言葉は、惑わされずに己が道...続きを読む
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界
    勧められて読んでみた。
    掴みどころのない石坂氏の生き様が物語となっていた。最後まで掴めなかったが、妻や息子を想う気持ちに心動かされた。
    それがしかの1日の意味を私も考えたい。
  • 雄気堂々(上)
    現代日本につながる実業界を作った渋沢栄一。武州血洗島出身、幕末は志士であったという。エネルギッシュな渋沢の波乱の生涯を描いた長編歴史小説。

    上下巻の上巻。
    大河ドラマ「青天を衝け」の渋沢栄一、日本経済、実業界の創立の立役者。武州中山道の宿場町深谷宿の北の血洗島の豪農の家に1840年に生まれる。
    ...続きを読む
  • そうか、もう君はいないのか(新潮文庫)
    田村正和さんの死をきっかけに知った本作。城山さんの作品を読むのも初めて。
    出会った瞬間から別れる瞬間まで、ただただ、温かくて深い愛情を、容子さん一点に注いだ城山さんに心を打たれた。
    これを読んでから城山さんの本家の(気骨ある)作品を読むことと、本家の作品を読んでからこの作品を読むこととは、全く違う読...続きを読む
  • 雄気堂々(下)
    上巻とは違い血が流れることはないものの、「八百万の神」との対決が次々に起こりハラハラしました。「人を殺したり傷つけたりする衝突でなければ、衝突そのものは決して無意味ではない。」というフレーズの通り、泰然とする渋沢栄一に感銘を受けました。論語と算盤を愛読していますが、渋沢栄一の半生を知ることができ違っ...続きを読む
  • 雄気堂々(上)
    ・精神だけではあきたりぬ。実が伴わなければうそだ。
    ・仕事は与えられるものではない。つくり出すものなのだ。
    ・思いきり能力の開花できる仕事にたずさわれるのは、人間としての生き甲斐である。
    等、心に響くフレーズ多数でした。単純に、読み物として面白いです。
  • 落日燃ゆ
    歴史上、表に出ない話にスポットライトを当てており、非常に興味深く考えさせられる一冊だった。
    自分の考え・生き方を貫くのは凄いなと思った。
  • 雄気堂々(上)
    幕末維新激動の中、渋沢栄一が武州の一農夫から明治新政府の一員(租税正、今で言えば財務省主税局長)として招かれるに至る迄がこの上巻で描かれる。尊王攘夷に燃え仲間と共に討幕の行動を起こす決意をしその機を常に窺い乍らも世の中は目まぐるしく変化し続け、なかなかその意を遂げる事が出来ない。しかしそんな中でも、...続きを読む
  • 雄気堂々(下)
    最後の物語の展開は早かったが、渋沢栄一の人生と、日本の動きが連動しているダイナミックな動きを感じることができた。

    自分を生かしながら、人を信じ、人のために生きるとはどういうことなのか。
    私も常にその視点を忘れないように生きていきたい。