城山三郎のレビュー一覧

  • 価格破壊
    BtoC (大衆相手)から BtoB(企業相手)の商売に手をだして、本来の才能や神通力などが失われることもある。評判だったお好み焼き屋のオヤジがナイロン工場を始めて失敗する。「大衆は海である。焦れば溺れるが、身を預ければ浮かばせてくれる。機械を相手にせず、大衆相手に生きるべきだった。大衆を相手にする...続きを読む
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界
    facebookの記事で知り購入。

    どれだけ厳しく、勤勉な人なのかと思い読み進めたが、人生に芯・筋が通っており、厳格で正義感があり、かと思えばユーモアと知性も兼ね備え、また勤勉で素直、愛情豊かな方であった。

    読み進むにつれて石坂氏の人物像に惹かれていくし、憧れ、理想像であることに確信をもった。他...続きを読む
  • 毎日が日曜日
    忙しい毎日を送る商社マンが退職し、「毎日が日曜日」になったら、それはバンザイなのか? アラウンド50の必読書です。お勧め。
  • 一歩の距離 小説 予科練
    中高の頃に読解問題で出会ってから、ずっと頭から離れなかった「一歩」だった。
    何年も経って、ようやく全てを読むことができた。
    「一歩の距離」も「マンゴーの林の中で」も特攻隊を扱った小説だが、どちらも多少の違いはあれど、現実にあったことなのだろう。
    そう思うにつけ、一歩踏み出すその覚悟は酷く胸に迫った。...続きを読む
  • 硫黄島に死す
    主に第二次大戦末期の本土守備隊の状況に取材した短編集。旧作ではあるが、時代を感じさせない力作であり、特に幼年兵を描いた作品は実体験に基づくものだそうで、非常にリアリティを感じた。
    異色だったのが、軍隊物ではない「断崖」という作品だった。昭和41年の作品だが、今日の時間に追われる閉塞感を見通したような...続きを読む
  • 逆境を生きる
    就業前の時間に読んで士気を高めていた一冊
    男らしい生き方をする人を知り、己を見つめ直す良い機会になった。どんな逆境におかれても男を貫きとおした生き方をしたい。
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―
    長野まゆみさんの『八月六日 上々天気』を読んだ時、はじめて関大尉という人を知りました。

    神風特攻隊第一号、関行男大尉。
    昭和十九年十月二十五日。その最初の特攻隊員が、零戦に馴れていない転勤間もない艦爆機乗りであったこと、もともと戦闘機乗りとして腕利きの適任者が他にもいたという事実に驚きました。「ど...続きを読む
  • 男子の本懐
    胸を震わすとはこういう事なんだろうなと感じた。

    昭和4年から昭和6年 第27代内閣総理大臣 浜口雄幸(おさじ)と大蔵大臣 井上準之助が貫いたイズムに迫るドキュメント。 両氏とも大蔵省キャリア(井上準之助は日銀総裁も経験)であることも関連し、「伝説の教授に学べ!」「この金融政策が日本経済を救う」など...続きを読む
  • 価格破壊
    子供の頃にNHKのドラマで観た記憶があったので古本屋の店頭で見つけて即買いしました。
    時代はグルグルグルグル回りますが、そこに生きている人たちも巻き込まれて右往左往して大変だ。
    巻き込まれるより巻き込みたい。
    独立した一本どっこの渦になりたいのです。
  • 価格破壊
    おもしろ!
    「急がなけりゃ、くさってしまう」「何がくさるの」「なんでもくさる。食料もくさる、家もくさる、人間だってくさる」
  • 打たれ強く生きる
    ビジネスマンへの応援エッセイ。城山さんは本当にビジネスマンの味方と思う。配置転換とか、本田宗一郎さんの話とかが個人的には最も心に染みた。
  • 毎日が日曜日
    「そう」、結局何も残らない。鎧を脱いだ企業戦士は過去を振り返り空しく未来を見つめる。そうでなければ小説にならない。だが「毎日が日曜日」の私は、毎日が楽しいしやりたいことが山ほどある。資金不足が難点だが・・・・・。金くれ!
  • 雄気堂々(下)
    商人の角度からの明治維新がわかります。

    渋沢栄一の凄さの触りはわかりますが、
    もっと、他の本も読んでもっと、
    渋沢栄一、
    そして、
    資本主義の始まりについて勉強したいです。
  • 雄気堂々(下)
    一気に読めました。人の浮き世をまざまざと見せてくれ、その中で渋沢栄一の生き方には経済人としてなを残した「格」があります。
    現代社会においてこうした人物が出てきてくれることを切に願います。
  • 雄気堂々(下)
    渋沢栄一が主人公ではあるが、岩崎弥太郎、井上馨、大隈重信、徳川慶喜なども登場し、江戸末期から明治の始めの、所謂強い日本人を我々に教えてくれている。
  • 打たれ強く生きる
    日本流通新聞に掲載されたエッセイをまとめた本。(理屈の得失)、(自分だけの時計)、(晴れた日の友)が印象に残った。あとはレオン・ワルラスの「静かに行くものは健やかに行く。健やかに行くものは遠くまで行く」という言葉。すばらしい。
  • 官僚たちの夏
    ここに出てくる官僚の在り方は、いわゆる国士型だ。

    戦後の復興景気に活気づく日本で、規制と緩和をめぐってこの国を本当に良くしてやるという気概を背負い役人が寝食を忘れ仕事に没頭していく様と、霞ヶ関独特の泥々した出世レースの世界が描かれている。

    政治家の言を待たず俺たちが日本を良くしてやるんだ!

    ...続きを読む
  • 硫黄島に死す
    ちらほらと、著者の体験や考え方が分散されつつも、根本的なものは何一つ変わらない。

    時代の中で、みな、自分の立ち位置をきちんと理解し、その先を見通し、それぞれの場所で生きている。
    考え悩むだけに終わらず、「生きている」のだ。

    しかし、その生き方はがつがつとしたものではない、少年兵らは、まだ子供だと...続きを読む
  • もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界
    城山三郎による、石坂泰三の生涯を描いた長編小説。

    石坂泰三・・・第一生命、東芝社長を歴任後、高度成長期に長年、経団連会長を務め、“日本の陰の総理”、“財界総理”とうたわれた、気骨ある財界人。

    もともとは、土光敏夫の本を何冊か読んでいるうちに、
    土光氏が影響を受け、色々教えられた先達として石坂が語...続きを読む
  • 打たれ強く生きる
    一つ、一つが、心にずんと響いてくる。

    どんどん読みたいけど、
    一つ一つ噛みしめて進んで行くのが
    心地よい。

    いいエッセー読ませてもらいました。

    城山先生はほんとすげー。

    「静かに行くものは健やかに行く、
    健やかに行く者は遠くまで行く」

    噛みしめて行きたい言葉があります。