小野弥夢作品一覧
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-馬と一緒に明けて馬と一緒に暮れる…そういう牧場の生活に退屈して東京へやって来た美雪。だけど、やりたい事が何にも見つからない。車や人にもまれて慌ただしく時間だけが過ぎてゆく…。東京はまるで砂漠のようで自分の心まで渇いて行くような感じで…。そんな美雪に「僕が君の草原になれないかな…?」と、優しい声をかけたのは、妻子のいる大学の助教授だった。彼の子を妊娠した美雪は、彼に喜んでもらえる子じゃない。生まれてくるのを望まれていない子。だからみんな捨ててしまいたい。みんな白紙に戻してしまいたいと、大学もやめ、彼とも別れ田舎に帰って来たのだ。そして子供の頃と変わらない一志と再会し子馬の出産に立ち会い気持ちが…。
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-「遅れてすみません。今すぐ支度しますから」彼女はベッドに横たわると「したく完了。お好きなように旦那様…」とその身を投げ出す。「お前、歳は幾つだ」「17…いえ18です、旦那様」「私にはせいぜい12~13にしか見えないが」「待って、お願い。抱いてください。じゃないと、お金貰えないとマダムにムチで打たれます。嘘じゃないの」彼女の背中には無数のムチの痕があった。「なぜ娼婦などになった?」「暗闇が怖くて…。私の父と母は泥棒に殺されました。でもこの仕事、暗闇を一緒に過ごしてくれる人がいるだけ、ちょっと嬉しい」なんてことだ。私は彼女に金と指輪を渡して帰した。だが彼女は私を追って来た。「お前の名は?」「エリザ」「エリザ、私と一緒に来るか?」
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5.0早春の北海道にやって来た万知。雄大な自然に目を向けず、雪解け水で荒れる河を見つめている。こんな川に落ちたら、ひとたまりもないかな…。そんなことを思っていると帽子が川に落ちてしまう。拾いに行こうとした万知は、足を滑らせ流されてしまう。溺れそうになった万知を救ったのは、ラフティング中のレオだった。万知のリストカットの痕を見た医師、悦子はレオに家に置いて面倒を見ろと言う。ようやく元気になった万知にレオが言う。「どんな理由があっても自ら命を絶つ人のことを僕は許せません」それに対し万知は「あたしも生きたくて。もう1度生き直したくて旅にでたんです」と答えた。万知は結婚式の場で婚約者に結婚できないと言われ自殺を図っていた!