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2.3九年前のある出来事以来、ネルは男性恐怖症になってしまった。男の視線を避けるため、いつもだぶだぶのジーンズとブラウスに身を包んでいる。そんな彼女の前に、ある日ひとりの男性が現れた。彼の名はタイラー・ジェイコブズ。ネルの牧場を手伝うために、テキサスからやってきたのだ。この人は、ほかの男性とはどこか違うわ……。迎えに出た空港で、タイラーをひと目見た瞬間から、ネルはなんとも言えない感情を覚える。
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-『トム・ウォーカー』―憧れの上司トムと一夜を過ごし、純潔を捧げたイリージア。だが翌日には目も合わせようとしない彼の態度に傷つき、彼女は帰郷した。数年後、ひそかにトムの娘を産み育てているイリージアの前に、彼が突然姿を現す。 『ドルー・モーリス』―両親を亡くしたキティは仕事を求め、ドクター・ドルー・モーリスの医院の受付係に採用された。気難しい仕事人間のドルーを怒らせてばかりのある日、悲しみに耐えかねて慰めを求めるような彼にキスされて……。 著者の代表シリーズ〈テキサスの恋〉より珠玉の短編を2話収録!
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3.0ホテルのバーで、ミランダはかなり酔っていた。自分を見つめるカウボーイハットの男の視線を感じ、声をかける。「ずっと見てたでしょ。あなた、わたしのことほしいの?」男の目に軽蔑の色が浮かんだ。「いや、女嫌いさ。ご主人はきみが夜、遊び歩いてもなにも言わないのかい?」「夫は……亡くなったの。三週間前なの。たまらないわ!」涙ぐんだミランダは急に立ちあがると、走るようにして出ていった。男は彼女が忘れていった小さなバッグをつかんであとを追う。男に追いつかれたとき、ミランダは川の橋の欄干にたたずみ……。
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3.0アマンダは深い失意のなか、ワイオミングにあるコテージに向かって車を走らせていた。人気ロックバンドのボーカリストである彼女は、ある日突然ステージで声が出なくなり、叔母のすすめで静養にやってきたのだ。目的地の近くで出くわしたのは、牛の世話をする長身の男。アマンダは男にコテージへの道をたずねたが、その瞬間、彼は体をこわばらせ、冷たい目でこちらを見た。底知れぬ敵意のようなものを感じ、アマンダは当惑する。
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-大牧場主のハート兄弟に雇われていた父親が急逝し、寄る辺のないテスは兄弟の屋敷で家政婦として働くことになった。テスは次男のキャグに惹かれながらも彼が怖くてたまらない。鋭い目で彼女を監視し、ことあるごとに冷たい態度をとるからだ。ある日、料理上手のテスはキャグの誕生日が近いことを知る。バースデーケーキを作れば、きっと喜んでもらえるわ!だが当日、彼はケーキを目にするやいなや烈火のごとく怒り、壁に投げつけて言った。「きみにはなにもしてほしくない」衝撃を受けたテスは荷物をまとめて出ていこうとするが……。 *本書は、ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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4.0ジェーンは今年の初めに交通事故にあった。車を運転していた父親は亡くなり、同乗していた彼女も体を痛めてしまった。数々のロデオ大会で優勝してきた彼女は、競技生活から引退するほかなくなったのだ。父が遺した牧場を引き継いだものの、経営は赤字続き。そんなとき彼女はトッド・バークという男性に出会い、牧場の経理係として雇うことにした。彼がある目的で彼女に近づいてきた大富豪だとは知りもせずに。
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3.0どこまでも続く広い草原、吹きわたる風。雄大なテキサスの牧場に育ったアビーも、もうすぐ二十一歳。いつしか男性に恋心を抱くようになっていた。おめあての人とは、カルフーン・バレンジャー。交通事故で両親を亡くしたアビーを引きとり、面倒を見てくれた、兄のような存在だ。そのせいか、彼はアビーを大人として扱ってくれない。カルフーンの態度にいらいらしたアビーは、自分が一人前の女性であることを証明しようとするが……。
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3.3シェルビーは大牧場主の娘としてなに不自由なく育った。だが父が借金を残したまま亡くなったため、屋敷を手放さなければならなくなる。競売人たちが屋敷に押しよせた日、いまは古ぼけたアパートに住んでいるシェルビーのもとをかつての婚約者ジャスティン・バレンジャーが訪ねてきた。「こんなひどいところで暮らしているなんて……」彼の冷ややかな態度に、シェルビーは思わず身震いした。六年前のわたしのことを、まだ許してくれないのね。
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-『ジョブ・ドッド』―昔から犬猿の仲の男性ジョブにコンピューターの使い方を教えることになったサンディ。案の定、なにかにつけて言い争いを繰り返してしまう。そんなある日ともに参加したパーティで、彼女はジョブから熱いキスを浴びせられ……。 『初恋にさよなら』1週間前に父を亡くしたダナは遺言書を読んで愕然とした。相続の条件として、大牧場主ハンク――17歳のときから慕い続けている人との結婚が記されていたのだ! とまどうダナに彼が提案する。「書類の上だけで結婚しよう」 著者の代表シリーズ〈テキサスの恋〉より名作短編を2話収録! *本書に収録されている『初恋にさよなら』は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
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3.0人に言えない悲劇的な過去から逃れたくて、レスリーはヒューストンからジェイコブズビルにやってきた。学生時代の友人が救いの手を差しのべてくれ、彼のいとこの大富豪マット・コールドウェルが経営する、企業の秘書として採用してもらったのだ。だが、気さくでやさしいという評判のマットは、初対面のときからレスリーに辛く当たってばかり。ああ、彼は私の恥ずべき過去を知っているのかも……。怯えながら働く彼女は、ある日マットから意外な申し出を受ける。
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3.0「君のために僕はあることを思いついたんだよ、シンデレラ」犬猿の仲であるリーガンの言葉に、ケナは耳を疑った。弟のデニーを誘惑して、財産目当ての美女から遠ざけてほしい。そのために君を魅惑的な女性に磨きあげてみせる、と彼は言う。確かに、ケナが上司のデニーに密かな恋心を抱いて2年になる。そろそろ“仕事一筋のさえない秘書”から脱却しなければ……。ケナは決死の覚悟でリーガンの申し出を受けた。弟とは正反対のリーガン――荒削りな魅力を放つ傲慢な彼に、心を奪われることになるとは夢にも思わずに。
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3.3テキサスの牧場主の娘ペネロペは、長身で精悍なカウボーイのC・Cに片思いをしていた。三年前、ふらりとやってきて雇われた彼は、過去を語ろうとはせず、一年に一度ひどく酒を飲む。ある夜、C・Cは泥酔して車を走らせ、国境を越えた。心配して追いかけていったペネロペは彼におどされ、メキシコの教会で無理やり結婚式をあげるはめになる。ところが翌朝、酔いのさめたC・Cは彼女をどなりつけた。「ぼくが酔ってるのをいいことに、結婚したんだろう!」
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1.0ピアニストのアラベラは事故にあい、病院に運ばれた。慈善演奏会を終えて、父の車でテキサス州ジェイコブズビルに向かう途中のことだ。「脳震盪、手首の複雑骨折……。すぐにオペが必要だ」医師の冷たい声がアラベラのもうろうとした頭のなかにこだまする。「どうなんですか?」せきこむような別の声がした。彼女のことを心配する聞き覚えのある男の声……。まさか、イーサン? でも、どうして彼がここに?アラベラの心に、懐かしさと四年前の屈辱感がわきあがってきた。
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3.3ティファニーは少女のころからずっと父親の牧場の共同経営者であるキングに夢中だった。だが、三十代半ばになった今でも彼には家庭を築く気などなく、ティファニーはまったく相手にされていなかった。焦ったティファニーは自宅で開かれた誕生日パーティで、思いきりセクシーなドレスを着てキングを誘惑した。今日で二十一歳、何もためらう必要はない。ところがキングは彼女に熱いキスを浴びせたあと、冷酷に告げた。「ぼくはバージンと遊ぶつもりはないし、結婚する気もない」
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4.0フェイがバーに足を踏み入れたとたん、店のすべての目が注がれた。誰かを待つわけでも、お酒を飲みたいわけでもない。ただ、世話になっている伯父の家から逃げだしたかったのだ。二十一歳になれば両親の遺産が相続できるのだが、それは今伯父に預けられ、彼女は身動きがとれない。しかも、伯父は金持ちの男性と無理やり結婚させようとしている。ああ、誰かわたしをこんな状況から救いだしてほしい!酔っぱらいがからんできたとき、小麦色に日焼けしたカウボーイ――ドノバンがフェイの腕をとり、助けてくれた。
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4.5コリーンは夫バリーの事故死で二年間の結婚生活を終えた。葬儀の日、背の高い男性テッドが冷たい目で彼女を見つめていた。いとこのバリーを殺したのはおまえだ。テッドの目はそう告げる。かつてコリーンの愛を受け取ってくれなかったテッドは、今また、世間の噂を信じて彼女を非難する。コリーンは打ちのめされ、つまずいて転びそうになった。とっさにテッドが彼女の肩をつかんで言う。「なんのまねだ?」「わざとじゃないわ。あなたにはなにひとつ求めていない……」彼はわざと耳元でささやいた。「昔求めた僕の愛さえも?」
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3.0秘書のメロディは心配性。社長夫妻がハネムーンに出かけたので、留守番役が無事につとまるかどうか不安を隠せない。そこに社長の親戚のエメットがやってきた。牧場を経営しながら、ロデオスターとしても名をはせる彼は、離婚後、手元に残された三人のいたずらっ子に手を焼いている。用事をすませるあいだ子供たちをあずかってくれと言われ、メロディはエメットの横柄な態度にむっとした。彼の意外な弱点を知っていたメロディは、すかさずやり返すが……。