国内ミステリー - メディアチューンズ作品一覧
-
-警備員の長谷川は勤務先の建築現場で発足した「職長会」の会計を務めている。ある日、ギャンブルの負けが込んで生活費がままならなくなり、各業者から徴収した職長会費に手を付けてしまう。 それを副会計の菅山に見つかり、着服の証拠が固まり次第、警察とゼネコンに告発すると言い渡された。長谷川は菅山の口をふさぐべく、事故死に見せかけて現場の吹き抜け部分から突き落とす。 翌朝、発見された死体のそばにいたのは、新規で現場に配属された初老の警備員だった。恰好はみすぼらしく、頼りなさげだが、周りの者からは「警備コロンボ」と呼ばれているらしい。その名のとおり、彼は「刑事コロンボ」さながら、長谷川にしつこく付きまとうのだった。
-
-
-
-
-
-小学生の女子児童を狙った連続殺人事件が、東京の八王子市内で発生した。 容疑者すら浮かび上がらないまま、3人の幼い命が奪われる結果となった。 ある日、警察庁科学警察研究所に勤める風祭栞は、義理の妹のかおるから、「姉の行方がわからない」と相談を受ける。 栞のアドバイスにより、夫が警察に行方不明届を出した直後、切断された彼女の〈左腕〉が、八王子市内を流れる南浅川から発見された。 警察が遺体の発見を急ぐ中、新たな女性の〈左腕〉が、別な川に流れ着く……。 〈左腕〉を切断する犯人の目的はなんなのか? 八王子市を舞台に2つの連続殺人事件が交差する。 風祭栞&忍シリーズ最新作!
-
-義理の妹の友人、李音から招待を受けた栞たちは、彼女の実家がある温泉地へと向かった。 そこで婚約者の男性を紹介してくれるらしい。実家には温泉施設も完備され、期待に胸を膨らませての遠出だった。 折しも、プロの殺し屋として〈石榴〉の異名を持つ綾瀬は、愛する李音のために引退の決意を固めていた。 挨拶をするために彼女の実家へ出向くのだが、そこには綾瀬をつけ狙う追っ手の影が……。 次々と発見される身元不明の死体。それぞれの遺体の一部が切断され、息つく暇もなく連続殺人が展開されていく。 その一方、綾瀬は迫り来る刺客をかわしていくが……。 風祭栞&忍シリーズ最新作!
-
-来年、四十二歳になる千晶は、体のあちこちに衰えを自覚するようになり、それらを改善しようとホットヨガに通い始めた。忘れ物を取りにスタジオを訪れると、そこでヨガ友達の友子と顔を合わせた。 友子の口の悪さは皆が知るところだが、自分の顔に大きなコンプレックスを持っている千晶に向かって、歯に物を着せぬ言い方をする。 「千晶ちゃんね、痩せるだけじゃ意味ないのよ。あなたはプロポーションより、まず首から上に着目した方がいいって。四十を過ぎた大人の女性はトータル・ビューティーじゃないと意味ないのよ」 友子の辛辣な言葉にも理性を保ち、我慢してきた千晶だが、今回ばかりは……。 ミステリー界の新星、聖神吾の渾身の書き下ろし。
-
-
-
-
-
-先輩と暮らして早半年。 舞い散る桜の中で「ボク」は昔を思い出していた。 今、ボクの隣にいる先輩は――一体誰なのだろうか……。 同級生の飛び降り自殺に遭遇したボク。 幸い一命を取り留めた彼女だったが、その日からボクの不幸が始まった。 ボクを守ろうとする先輩、ボクをどこかに連れて行こうとする……死神。 神社の裏で見たのは――。(死神憑き) 先輩を連れて田舎に帰郷したボク。 過疎化した村で、幼少期からの知り合いとすれ違う。 幼少期のころから見た目の変わらないそのヒトは、どうやら祖父母、曾祖父母の世代からずっと同じ風貌で――。(繰り返すヒト) 怪異に遭遇してばかりのボク。 だが、そんなボクへの被害は全て誰かが請け負っているのかもしれない……。 祖母に頼まれて畑を掘り起こしたボクは、良くないものを掘り当ててしまった。 その日の夜、激しくドアを叩く音が響き……。(守り札) 田舎から帰ろうとしたボクと先輩は、その途中で真っ黒な鳥居を見つける。 興味半分から、その鳥居の先に進んだボクらはとうとうあの世に追われることになってしまった。 事故にあったボクらは――。(幽明異境) 明かされる先輩とボクとの関係。 どちらが怪異で真実なのか。 繰り返し、繰り返される悲しい恋。 執着と狂気。 その後の彼らを書く、ショートストーリーも収録。 幽明境を異にした最終巻がここに……。
-
-大阪の大学に通う白崎美音のもとに、実家の祖母から訃報の知らせが届いた。 実家が火災に見舞われ、両親と妹が焼け死んだと告げられた。出火原因は放火によるもので、犯人は現在も捕まっていないらしい。 美音は実家に駆けつけ、焼け落ちた家屋を目の当たりにする。 折しも、隣の住宅から息子を怒鳴りつける父親の声が聞こえてきた。そこで美音は信じられない会話を耳にすることに……。 家族を殺された美音の悲しい復讐劇は、予想もつかない展開を見せていく。 死と隣り合わせの閉鎖空間で起こる殺人――。 そこに居合わせた風祭栞と忍の2人は、極限状態の中で事件の真相を暴き出す。
-
-『下水処理施設』で警備員として勤務する高見は、職場で自社の専務取締役を殺害した。 彼は高見が交際する女性、祐希の夫であり、一億円の生命保険金が彼女に下りることになっているのだ。 事故死を装うために、遺体を水槽に沈めるが……。 ダブルワークをこなす高見は、風俗店の『ルージュ』で受付業務もこなしていた。 祐希とは別に、店に勤める女性、京香とも交際を続けている。 仕事が終わってから京香とホテルで会い、そこで別れ話のもつれから、彼女を殺害するが……。 高見はそれぞれの職場で殺人を犯し、『下水処理施設』では同僚から、『ルージュ』では在籍女性から、犯人として疑われることになる。 『警備コロンボ』と『女優』に登場する2人の主人公、皆月と和泉を前に、高見は追及をかわしきれるのか。