国内小説 - BCCKS Distribution作品一覧

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  • 天国の証明 第十巻 「天使」の証言
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    「天国の証明」も、第十巻になりました。最後は、「新しい天国」の管理をしている「天使」の証言となります。  「新しい天国」とは、最も弱いものの重荷を背負うところです。  隣人にいつも「癒し」の風を送っているひとが、新しい「天国」を日々作っています。  そういう「新しい天国」は、とうぜん、「第九巻」にあった「揺り動かす天地」を体験する必要がありました。  どうか、その、自分の罪にまだ死んでいないひとは、第十巻の世界を知って、そういう体験をしてみてください。
  • 天国の証明 第九巻 「揺り動かす天地」の証言
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    「天国の証明」第九巻は、いよいよ、キリスト教の土台骨である、ペテロの信仰、パウロの信仰に、メスを入れることになります。  つまり、「揺り動かす天地」の証言となります。  つまり、天界が揺れるわけです。天界が天界を、揺り動かすわけです。  そうなると、天地はどうなるのでしょうか。  ご期待ください。
  • 天国の証明 第八巻 続「巡礼者」の証言
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    第八巻は、第七巻の続編です。  第一部は、キリストの身代わりとして殺されていった「二歳以下の幼子の母」の声なき声の証言です。  第二部は、日本的にいえば、「三途の川」の証言です。  新しい天国にはいろうとおもえば、古い天国、つまり、自分の「罪に死ぬ」ことが必要でした。  しかも、三途の川には、橋ひとつなく、自由の翼のあるものでも、天候の荒れたときには、だれひとり、川向うの天国に入ることはできないのです。  人間には、一度死ぬことと、死後裁かれることが待っています。  そういう魂に、どういう救いがあるでしょうか。  どうか最後まで読んでみてください。
  • 天国の証明 第七巻 「巡礼者」の証言
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    第七巻は「巡礼者」の証言です。  巡礼者とは、神を求め、仏を求めて、聖地に出向くひとをいいます。  その出向いた聖地が、ときとして、争いの場になることもあります。  そういう聖地の争いをやめさせるために、キリストはわざわざ十字架の上で殺されることを選んだのですが、なぜか、巡礼地そのものの奪い合いもあるということです。  なぜそういうことになるのか。  第七巻と第八巻は、そういう巡礼の魂の世界の問題と苦悩を小説風にまとめたものです。
  • 天国の証明 第六巻 続「聖職者」の証言
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    「天国の証明」の第六巻は、「新しい天国」を目指す人の証言です。  新しい天国とは、宗教宗派を超えた天国を意味しています。  宗派だけの天国ではなく、すべての人に居場所のある天国です。  そういうひとは、当然、いわゆる開拓者ですから、創造性もあるはずです。いざというときには、「集団の力」を借りずに、キリストのように、ひとりだけの十字架を背負うひとです。神にさえ捨てられるほどの信仰が必要となる。これまでになかった「新しい天国」は、 新しい信仰」が必要になります。そういう人の証言を紹介します。
  • 天国の証明 第五巻 「聖職者」の証言
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    第五巻は、「聖職者」の証言です。常識的にいえば、牧師とか神父、そして僧侶ほど、天国とか極楽に詳しいはずです。 しかし現実は、かれらほど、天国も極楽も知らないのではないか。  そういう風評が霊界にもあって、「わたし」と「罪人」はともかく天国に行って、そういうことも確かめることにしました。  かれらのいるところが、ほんとうに「天国」かどうか。  そのためには、聖職者の口から、自分たちの救いを語ってもらうほかないわけです。  最も警戒したことは、かれらが、天国でさえ、ひとり占めしているのではないか、かれらのいう天国は、もしかすると、そこは地獄ではないか。  そういうことを確かめることが、こうして急務になりました。
  • 天国の証明 第四巻 続「スター」の証言
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    「天国の証明」の第四巻「続スターの証言」です。  元映画女優が、認知症患者の世話をして、認知症のひとたちの「ことば」に触発されて、新しい天国を目指す話です。  天国の証言者になるには、当然、天国を知っておかねばなりません。  その天国をどのように知るようになったのか。  その過程を記録したものです。  はじめのころは、韓国のスタ―のフアンとなったことで、天界の一部を知るようになり、そのあと、「罪人」と名乗る元聖職者との出会によって、聖書がいうところの「原罪」というものに目覚めることになり、新しい天国とは、その原罪に死ぬ必要があることを知るわけです。
  • 天国の証明 第三巻 「スター」の証言
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    「天国の証明」シリーズの第三巻「スターの証言」です。 原節子さんや、淡島千景さんのような、一生涯を清く正しく、永遠の輝きの中で、今もその輝きを失うことのない大女優のひとりの魂の記録です。  彼女は、なんども主演女優賞を総なめにしていながら、第二の人生を、認知症専門の施設で、認知症の「ひと」の世話をしながら、認知症のひとの「ことば」に耳を傾けながら、そのことばによって、新しい天国を、つまり、「永遠の命」を生きることになっています。  つまり映画出演の作品を振り返りながら、魂の成長に目ざめる作品です。   ご期待ください。
  • 天国の証明 第二巻 続「認知症」の証言
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    第二巻は、第一巻「認知症」の証言の、続編です。  第一部では、離縁したはずの「元夫」が、元妻の勤める認知症専門の老人ホームに入所してきた後の話です。  元夫からは、家庭内暴力を受けて、離婚していたのに、その元夫が、認知症になって戻ってきて、天使のようになって元妻に語りかけます。  元妻からすれば、晴天の霹靂というものですが、元夫の語る「ことば」は、子孫に何を教えるべきか。人間は何を学ぶために生きているのか。性の本質はなにか、というような、人間の根幹部分を、ていねいに、分かりやすく、語るものでした。  第二部は、元聖職者であった、牧師や神父が、なぜ神を捨てたか、なぜ、ウツになったのか。その弁明書です。
  • 天国の証明 第一巻 「認知症」の証言
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    この本は、あくまでも小説です。 小説といっても、特定のひとの体験に基づいた、真実の小説です。あらゆる分野の「天国の証言」集というもので、第十巻まであります。  語り部は、知る人ぞ知る「大スター」です。原節子さん、淡島千景さんとおなじ世代のスターで、主演女優賞を何度か、総なめしたこともあります。  その彼女は、この世に生まれる前に、すでに父親に捨てられ、生まれた直後に、母親にも棄てられています。それでも彼女は、養父母のもとで、子役となり、名子役のまま。大人の名女優になっています。  そうして、引退後に、特別老人ホームの、それも「認知症」の多い施設で働くことになり、「認知症」のひとの「ことば」に触発されて、天国を知るようになり、天国の証言者になっています。  魂というものが、どういうときに、傷つき、生まれ変わり、「永遠のいのち」知るようになるのか。  そういう過程を、丁寧に、語るものとなったわけです。
  • 半欠け
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    1巻407円 (税込)
    「お前たちは二人でやっと一人前だ。だから、何方が欠けても店は無いものと思え」 親方にそう言われた割烹店の板前とその妻だけでなく、人は誰しも一人では不完全な半人前である。信頼し合う二人が支え合い補い合って漸く一人前になる。  此処に収められた十篇の短編は、そんな「半欠け」の二人が信じ合い解り合って人生を紡いで行く感動の珠玉の物語である。
  • 千切る月
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    1巻550円 (税込)
    夏休みのあいだ、伯父の家で暮らしている隼一は、慣れない土地に馴染めない。暗闇がにがてな少年・隼一は、深夜の線路道で、太陽がにがてな少年・初に出会う――。太陽とプールの水飛沫が輝く昼間と、深夜の線路道での初との遊び。光とも闇ともつかない、十才の少年の心のゆらぎをみずみずしく描く、純文学中編小説。(同時収録『アロエを折って』)
  • へたまんが田中くん
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    1巻220円 (税込)
    みなさん、事件です。「へただけど味がある」とブログで好評の、あの田中のマンガが、な、な、なんと、電子書籍界に登場! やったー! バンザーイ! やんややんや、やんややんや。はくしゅう~。パチパチパチパチ……。と、自画自賛はこのへんにして。 【詳細】既刊電子書籍のショートショートと新作1話をマンガ化したもの。紙芝居に近いかもしれません。作画にあたっての使用ソフト:ペイント。使用筆記具:マウス。36話+似顔絵(22人)。モノクロ。1ページに1コマ。1話あたり2~9コマ。総コマ数:199=177+22(似顔絵)。書式:横書き(左から右へ)。 ページ見開きの端末(書籍方式)ではないほうが楽しめるとおもいます。小さめのディスプレイを備えた端末でちまちま読むことをお勧めします。大きいと荒(あら)が目立つので。(・・;)。 また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能は使用できません。
  • 世界は砂糖菓子でできている
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    1巻220円 (税込)
    なにか甘いもの、食べたいな。 ダメだ、なにか甘いものが無いと。 仕事帰りに、なにかあったときに、なにもなかったときに、そんなふうに思う。甘いものの効果は絶大だ。癒し和らげ赦してくれる。 いつもの、なにげない日常で、私は甘いものを欲し、甘いものを食べている。
  • きわめて!? チャフウリン
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    1巻330円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 二人の女子大生が紹介された格安だが訳ありの物件「風林荘」。そこには謎の生物《チャフウリン》が大家として住みついていた…。  『ちびまる子ちゃん』や『名探偵コナン』で活躍中の個性派声優《茶風林》が摩訶不思議なキャラとして登場。クリエイターを目ざす二人の女子大生アルミとベルカに多彩な趣味の知識やいざという時のクリエイター的心得を指南してくれます!  原作 富沢義彦「戦国新撰組」「陰陽大戦記」他  漫画 たみ「クロボーズ」「さんばか」他
  • 葡萄酒と影絵
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    1巻297円 (税込)
    彼はいつもそこにいた。あたしは葡萄酒を垂らして、見つめている。影絵のような日々をつづる、非現実の物語。
  • 今日は木曜日
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    編み物教室に通って日々を過ごす一人暮らしの高齢男性の話。現実認識が上手くいかない孤独を描く。記憶こそが人生か。
  • 光を纏う女
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    1巻220円 (税込)
    いずれも作者ならではの独特な味わいを持つ短編集です。 ・エロティックでちょっと不気味で美しい不思議なサスペンス短編『光を纏う女』 (『月刊群雛』に掲載され、好評を博した作品です) 金糸銀糸を纏う女が、俺を誘惑していた。ダブルオーセブンのゴールド・フィンガーで見たような金箔まみれではない、有機的ななまめかしさを感じさせる不思議な光りかただった。まさに、肉体に直接刺繍を施したように、女の肢体はキラキラとしなやかに煌めき、揺らめいていた。 そうだ、間違いがなかった。女は俺を、誘惑しているのだ。俺は……  続きは本編にて! ・シュールレアリスム的な掌編『波』 砂浜を歩く私の足下には白く泡立った波が渦巻いて、私の角張ったかかとをさらおうとしていました。私は沖へ向かって、少しずつ歩いていたのです。黒っぽい重い砂に少しだけつま先をめり込ませながら、私は歩いていました。 数歩進んだとき、私は感じました。ゆるゆると動く水の屈折を通して見える私のゆがんだ足先が、波のその下へと抜けていたことを。 その下? その下は……  続きは本編にて! ・SFミステリー風味の短編『瞳』 飛べ! 無理だ! 曲がれ! 滑るな! 転ぶなアアッ! 真っ暗だ、真っ暗じゃないが、真っ暗だ! 目が合っただけだろう、いや、目すら合ってないだろう、なんなんだ、この男、いや、男かどうかも分からない。サングラスをしてた、帽子を被ってた、俺を見てた、そうだ、俺を見てた!  なんとも、スリリングな始まり方ではありませんか!  続きは、本編にて!
  • あしたまた~僕たちのミュージック~
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    1巻220円 (税込)
    アオはステージに立つといつも、目の前に広がる景色の中に見知ったお客さんの顔を探す。ステージから見える範囲はわりと広い。今日も来てくれてありがとう。久しぶり。顔見知りのお客さんたちに心の中で声をかける。最近よく来てくれるな、そんなふうに思うお客さんを見つけると嬉しくなる。 想いは誰かに届くだろうか。今日も誰かに届けることができるだろうか。 それからまたアオは歌い始める。アオたちの、エイトルの音楽を。
  • 春風サクラメント
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    1巻275円 (税込)
    大学生の「私」はある日、優しくて泣き虫で、 お姫さまみたいな少女に出逢った―― 表題作「春風サクラメント」を含む全八篇を収録。 <収録内容> 1.ガールフッド 2.春風サクラメント 3.スターゲイズ・シンドローム 4.タイムトラベル 5.顔喰い 6.隻眼のセリカ 7.BICYCLE THIEVES 8.Automatic -revised- 文字数:約41,000字
  • 泉鏡花 現代語訳集19 河伯令嬢
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    【あらすじ】 昨年、能登の外浦を、半島の奥へ入ろうと思って歩きました時、まだそのほんの入口ですが、羽咋郡の大笹の宿で、可心という金沢の俳人の記した「能登路の記」というのを偶然読みました― 寝床の枕元の、袋戸棚にあったのです。「色紙や短冊などもあるから、ちとご覧ください、」と宿の亭主が言ったものですから― だいぶ、相当に古びていました。その仮綴じの表紙を開けると、題に並べて、「大笹村、川裳明神の由来。」と記してあります。川裳明神…わたしはハッと思いました― 職人、飾り師の上手である小山夏吉は、筆者と炬燵で差し向かい、こう話した。 そして続けて、彼が十七の時に遭遇したという、美しい少女との哀しい事件、さらにその後体験した霊妙不可思議な出来事とを物語ったのであった。
  • 泉鏡花 現代語訳集20 菊あわせ・小春の狐
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    【菊あわせ-あらすじ】 親の墓も今はない故郷へ遊びに来た穂坂一車は、帰京する日の朝、「もう一度、水の姿、山の姿を見に出かけよう。」と座敷を出かかった時、女中から来客の知らせを受けた。 「香山の宗参、」との名を聞き、あまりに思いがけないことに、一車は真昼に碧い星を見る気持ちで、その僧形の客を隣の上段の間へ招じた。 昔の思い出話の中で、忘れていた、幼い頃の、町内の美しい娘との出来事を聞かされた一車は、突然、ぞッと、肩をすくめると、「今度は私の話をお聞き下さいまし」と語り出す。 それは、数年前の旧暦九月九日、重陽の節句、菊の日に、浅草の観世音で出逢った、危なく、怪しく、そして美しい女のことであった― 【小春の狐-あらすじ】 村はずれ、軒から道へ出て、乱れた髪の、紺の筒袖を上っぱりにした古女房が、小さな笊に盛られた、真っ黄色な茸を覗いている。 トもう一人、その笊を手にして、服装は見すぼらしく、顔も窶れているが、姿のやさしい、色の白い二十くらいの女。 「そうですな、これでな、十銭下さいまし。」という売り手の若い女に、「えッと気張って。…三銭が相当や。」と、古女房は笊を引っ手繰るのと同時に、すたすたと土間へ入って行く。 あれだけの茸が、たった三銭―気の毒に思いながら、私は腕組みをしてそこを離れた。 「御免なさいまし。」と背後から、足音を立てず静かに来て、早くも慎ましやかに前へ通る、すり切れ草履の踵に霜。 「ああ、姉さん。姉さんの言い値くらいは、お手間賃を上げます。どうかさっきの茸のありそうな所へ案内して下さい、…」私はうっとりしてそう声を掛けた。
  • 単語帳と狐のしっぽ
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    1巻220円 (税込)
    「好きな男子と付き合うことの何倍も、好きな女の子と仲良くなるのは難しい」 高校2年生のロックベーシスト・塚田みゆきは、ひょんなことからクラスの優等生・五条花奈子とかかわりを持つようになる。二人の共通点は「昼休みに友人グループでお弁当を食べる女子の習慣に、違和感を覚えている」こと――。 青春時代の共鳴する魂を描いた作者デビュー作。
  • 峠の風
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    1巻1,650円 (税込)
    日本は昭和20年にアメリカにより原爆を落とされました。千恵子は体内被曝で生まれました千恵子の母親はまもなく原爆病で亡くなりましたが、叔母の手で育てられた千恵子は、風評被害を避けるため、被曝した事実は知らされないまま成長、平凡な人生を歩み、結婚子育てそして離婚、それなりの苦労はあったものの、成人した息子に見守られ、穏やかな老境に差し掛かった時、見知らぬ地方の役所からの1通の封書が届き、思いもかけず自分の兄が施設で重度の認知での生存を知らされた。半信半疑で施設に兄を訪ねたが、思い出も懐かしさも、わかず、途方に暮れる千恵子だったが、施設に通い看病を始めた千恵子に、封印されていた、家族の凄惨な過去が明らかになって来た。
  • マイペースな彼女
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    1巻330円 (税込)
    仕事をしていたら誰でも一度は見聞きしたことのあるような、「お仕事あるある」を短いお話にして集めた、掌編集。全14話。 ごく一般的な社会人である「私」は、お仕事に行っては小さな悩みごとにぶつかってばかりいます。 さて今回の悩みごとは?
  • 不可思議を少々
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    1巻330円 (税込)
    刀になりたい秋刀魚、3日おきに潰れる謎の食堂、空腹を癒す時間たちに、嬉々として人類滅亡を目指す人工知能――日常と妄想が交差する世界を切り取った、著者のウェブ再録本にして初の掌編集。
  • a worm who loves winter
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    1巻880円 (税込)
    冬の北海道で暮らす「私」は、ある雪の日、 家に迷い込んできた虫を見つける。 湖の下にあるという、その虫が住む「宮廷」。 そこを抜け出し、骨の折れる長旅をして、 地上に出てきた虫が欲しかったものは…。 Durango Independent映画祭正式上映作品の監督自身によるノベライズ。
  • マルクスが苦笑いする日々
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    1巻220円 (税込)
    2017年1月27日更新 日記の日付にあたる部分の見出しを削除した。一部序章部分を加筆した。 ………………………… 学生運動にも顔を出し、体制側との闘争にも加わり始めた時期でもあるが、青年時代の華ともいえる異性との出会いと辛さなどについても悩むことになった小田に新たな明るい兆しは見えたのだろうか。一九七二年代を生きた小田の青春の葛藤と人生との闘いを描いた第二作目の実録小説。
  • マルクスが笑った夜
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    1巻1,650円 (税込)
    70年代、学園紛争の中で、革命とは何か、正義とは何か、人生とは何かという課題に真剣に悩み、足掻きながらも命懸けで健気に生き抜いた青年の出した答えは、一体何だったのか。
  • 馬鹿
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    1巻550円 (税込)
    灼熱の砂漠。6人の若い労働者が穴掘りに精を出す。地面に突き刺さるスコップ。ひとすくいずつ砂は穴の外に捨てられる。したたり落ちる男達の汗水は地面にしみ込むまでもなく蒸発していく。彼らは全員で1つの穴を掘る。透明なビニールに包まれた女が掘り返される。女はすぐに息を吹き返す。労働者を見ると突然、爆発するように泣き出す。錯乱して、泣き喚く。まるで赤ん坊のように。穴はより深く、深く、掘り進められていく。掻き出される砂とともに、穴を掘る者達の感情が明かされていく。2007年に東京・阿佐ヶ谷で上演された戯曲作品。
  • 神様にしか解けない智慧の輪
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    1巻550円 (税込)
    わたしが昔、住んでいた町。通りかかった空き地で、同い年の美しい「有実」に出会う。降ったり止んだりの俄か雨みたいな蝉の声が降り注ぐ、真夜中の空き地。当時近所で起きた凄惨な少女の死。今はもうなくなってしまった黄色い道。ピンク色のビーチサンダル…。絶望的な真実を思い出すまでの、つかのまの物語。 2004年京都で上演された戯曲に加筆。読み物として楽しめる「純文学シナリオ」へとリニューアルしました!
  • まわた
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    1巻550円 (税込)
    例えば、透明なカッターで切り取られたような立方体の空間。愛しあう女どうしが暮らしている。外の世界には怒鳴り合って会話をするオトコ達がウジャウジャと歩き廻り、不潔なものに触れたがる。ふたりの女は同時に泣き出す。轟々と大声で泣く。抱き合って泣く。涙が涸れるまで、泣く。まるで水の中にいる時のような、冷たいやさしさに満ち溢れた世界。彼女達だけの世界。純粋で、滑稽で、恐ろしく脆く、美しい。上演後に大きく加筆。戯曲の枠を超えた、もはや舞台化不可能な純文学シナリオ。
  • 愛の組曲
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    1巻858円 (税込)
    大都会・・・・・。 出逢い、ときめき、夢中、愛。倦怠、亀裂、失望、別離。思い出、追憶・・・・・。  イルミネーションの海が奏でる甘く切ない十二の旋律・・・・・。 「雨の再会」「忍ぶ恋」「ザ・グレイトスター」「ルビコンを渡る」「遠回り」「喝采の陰影」「アゲイン、二人で」「幼なじみ」「秘めた愛」「遠くカナダにて」「老婦人と出逢って」「恋のセレナーデ」。  確かにこの街で、二人は愛し合った・・・・・。
  • 散りゆく桜の花のようにそっと
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    1巻594円 (税込)
    物語の主人公であるわたしは、十年近い歳月を過ごした 東京を離れて、実家に帰る事を決意する。 そして彼女が引っ越しに向けて荷物の整理をしていると、 ふと、机のひきだしの奥からあるものが見つかる。 それは、三年程前、彼女と同じように 故郷へ帰って行った友人が、 彼女宛に送ってくれていた小説の原稿だった。 彼女はこれまで仕事が忙しく、 その小説のことをすっかり忘れてしまっていたのだ。 彼女の友人の夢は、小説家になることだった。 友人の書いた小説を読み終えて 彼のことが懐かしくなったわたしは、 故郷へ帰る前に、抜き打ちで彼に会いに行き、 彼のことを驚かせてやろうと思いつく。 しかし、実際にわたしが彼の故郷を訪れてみると、 彼は……。 いつかの春の日と、 昔語り合ったこと。 忘れられない思い出。 失われたしまった希望。 ずっと忘れられずにいること。 そして、誰かを好きになるということ。 『散りゆく桜の花のようにそっと』
  • くれない
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    1巻242円 (税込)
    ふわふわした心に、ふとした紅の日々を。「おかえり」と迎える2人の女性のあいだで揺れながら、彷徨う日々の徒然を綴るように。
  • 人生の時の瞬
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    1巻682円 (税込)
    齊官英雄待望の掌編小説集「人生の時の瞬」  これは、大都会に生きる人々の人生における危機の瞬間や愛とその不在、或は、都会の孤独や忍び寄る過去の重みなど、人生の時の時を鮮やかに描いた孤独と喪失に彩られた稀有な物語である。  この物語には、細やかなドラマを生きている人間、歴史と切り離されて生きている人々、現在においても尚その過去を生きている人たち、等が居る。彼等は皆、優しさと畏怖の感覚を持った郷愁の捉われ人なのである。
  • 夏の幻の恋
    完結
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    全1巻385円 (税込)
    鏡(かがみ)結子(ゆうこ)には左手の小指に赤い感覚器官(赤い糸)があるだけではなく、背中に蜻蛉(カゲロウ)のような羽(羽衣)がある。運命の人と結ばれるために時の流れの修正をする運命の持ち主だったが、普通の高校生である。だが、何をするのかは全て赤い糸が指示するが、羽衣の機能で過去や未来に飛ぶこともある。そんな、赤い糸を持った者の人生は・・・・・。
  • 別冊澪標 七夕号
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    織姫と彦星が出会うとき。 あなたも物語と出会いませんか? 『別冊澪標』七夕号。表紙イラストは尋隆さん。「新作読み切り・小説」が6作品、「新作描き下ろし・イラスト」が1作品掲載されています。 柊藤花『橋渡り』<新作読み切り・小説> 青空つばめ『夏文』<新作読み切り・小説> 藤井カスカ『星に願いを』<新作描き下ろし・イラスト> 藤井カスカ『願いよ、届け。声よ、響け。』<新作読み切り・小説> 二丹菜刹那『優しく響いては消えていく』<新作読み切り・小説> 篠田らら『願いごと』<学内発表作品・小説> 二三竣輔『悪友の願い事』<新作読み切り・小説> 尋隆<表紙イラスト> 三浦茜<身を尽くす会サークルロゴ> 小桜店子<編集長> 身を尽くす会 編集部<編集>
  • 別冊澪標 クリスマス号
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    クリスマスに『澪標』の物語をお贈りします。 『別冊澪標』クリスマス号。表紙イラストはおふぃうさん。「新作読み切り・小説」が4作品掲載されています。 ひよこ鍋『境界線のデュエット』<新作読み切り・小説> 尋隆『A little Xmas』<新作読み切り・小説> 二三竣輔『君から貰ったプレゼント』<新作読み切り・小説> 青空つばめ『クリスマスは誰がために』<新作読み切り・小説> おふぃう<表紙イラスト> 三浦茜<身を尽くす会サークルロゴ> 小桜店子<編集長> 身を尽くす会 編集部<編集>
  • 王さまとたからもの
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    1巻220円 (税込)
    ある国に、宝ものがとてもだいすきな王さまがいました。よその国に宝ものがあるときくと王さまは,とてもがまんできませんでした。すぐにへいたいたちにめいれいして、宝ものをぜ~ぶ、とってしまいます。そうしてうばった宝ものは、ぜ~んぶ王さまのへやのなかにかくしてしまいます。王さまはたくさんのほうせきやたからものにかこまれてまいにちとてもしあわせでした。
  • 阿呆自転車
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    1巻220円 (税込)
    どこに向かっても壁を感じるようになった僕は、自転車を持って世界の裏側に向かうことにした。 そこで見た景色と、話した人々。 地平線。 旅をすれば何とかなるわけではない、帰国後の現実。
  • みんな見られている
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    1巻220円 (税込)
    3つのショートストーリーで構成されるシリーズ短編。 自分が思うほど人は見てなんかいない、わざわざ他人のことを見ていたりしないって思っているでしょう? それがそうではないみたい。案外見ているものみたいなんです。 「こういうのも恋っていうのかな?」 とあるお店でそんなことを考えているボク。 彼はいろんなものを見ています。いろんな人を見ています。 どこででも繰り広げられている、ちょっとへんなこと。一緒にのぞいてみませんか? 収録作品 「女のコの名前を呼ぶときは細心の注意を」 「二人ともお喋り」 「時々会議室」
  • 僕の孤独は水色の冷たさに沈んで
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    1巻330円 (税込)
    アルバイトをしながら小説家を目指している僕は、満たされない想いを抱えながら毎日を生きていた。どれだけ一生懸命努力しているつもりでも、まるで手に届きそうにない目標。焦り。徒労感。孤独。そんなとき、ひとりの女が僕のもとへ親しげに近づいてくるのだったが……。『僕の孤独は水色の冷たさに沈んで』
  • 転・点・天
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    『澪標文庫』第二弾 二三竣輔作品集『転・点・天』 【掲載作品】 人は蟻だと語る貴女も、きっと行列の中の一匹なのだろう。 『蟻』 (初出:澪標 2015年07月号) お前を、救ってやる 『退屈地獄』 (初出:澪標 2015年06月号) 君はまだ、なにも知らない。 『人類が望んだ世界』 (初出:澪標 2015年09月号) 貴女の視線と言葉のその先に、僕の望む世界はあるのだろうか。 『ある貴婦人と未来の話』 (初出:みおつくし 2015年11月号) 俺が愛した君の姿を、俺はきっと忘れない。それ以外は、きっと必要ないから。 『君を探す』 (初出:みおつくし 2015年10月号) 暗く冷たい泥の底で、ただただ貴女を嘲笑う。 『泥の顔』 (初出:澪標 2016年04月号) キミは、もう逃げられない 『コワイヨル』 (初出:澪標 2015年07月号) 堕ちる、堕ちる、どこまでも 『堕落人形』 (新作読み切り) 世界は、人が己で死を選ぶことを、良しとはしてくれない 『明日の朝から』 (初出:澪標 2016年01月号) 【制作】 表紙イラスト:ひよこ鍋 (澪標 2015年06月号・08月号 表紙イラスト担当)
  • 春雪
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    1巻356円 (税込)
    春の小雪が舞う日々の徒然。ふたりの暮らしをモチーフに恋愛のようなそうでもないような日常を丁寧に綴っております。
  • R -The regeneration tower-
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 深夜、とある塔に侵入した少年。彼はうさん臭い警備員の女性と出会い、会話をするうちに……。2014年制作。
  • フラワーガール -桃色の菜園-
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人類が他の惑星でも普通に暮らす遠い未来。今で言う貴石的な価値を持つようになった生花を、行商というアナログな方法で売り歩く少女たちの物語。2009年制作。
  • ぽわんかん:ショートショート
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    1巻220円 (税込)
    【概略】: あたまのコリをほぐします。 ショートショート73話。 1話10秒から3分ほどで読めます。 総文字数:約5万3千。 【目次】: 【純文学】風変わりなひと/スイート・ハニー/カッチョイイ話/スーパークールビズ/探偵・如月丈一郎/いやし/新語・ことわざ/ライン/海辺の恋/マスオさんの憂うつ/詐欺師/トッピング/ババビバブ国王/人生相談/一文話/ある村で/合併ラーメン/珍棒流毛筆塾/庭/ジョンからのメール/駅まで十分 【小休止の歌1】農業スパイクの歌 【SF・ホラー】イドぼこ星の生態/夢から/ビーズあたま/地理/ひゅるるるぅ~/前衛芸術/一心同体/遠い殺人/不安全食品/終電二本前/朝の出来事/ドアのむこう/ほとけのごらく/スーパーボール/押入れ/へんだ像 【小休止の歌2】玉音ラップ 【ことわざ・格言】無知/先人に学ぶ/自助努力/修行/よそおい/七転び八起き/情熱/道/幸・不幸/満足/信心/横取り/自分の始末 【小休止の歌3】いん きん きん(歌・大沢悠里) 【ファンタジー】分子ちゃん/せまいかにぃ~せまい1/禁断の恋/ゆめ太郎1/ふきさらし~せまい2/赤い女/じいちゃんとタバコ/一畳宅~せまい3/ゆめ太郎2/夢で/散歩~せまい4/キリンとカメ~ヤンデルセン童話/ゆめ太郎3/バトル~せまい5/試験/トースター/ゆめ太郎4/雪の日に/花/坂道自転車
  • 我ら級友たち
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    1巻748円 (税込)
    青春、それはどんなに奔放自由であっても一抹の憂愁が通底している。自己の存在感や充実感を求めて夢を追い夢に縋り、そして、そのぬかるむ夢に躓き足を掬われ、傷ついてよろける。それでも並大抵でない再起を目指して再びチャレンジする。  プロのジャズピアニストを志しながら、突発性難聴を患って夢を絶たれた茉莉。  幼くして父親を亡くし、母親に早く楽をさせたいと、高校を出て直ぐに印章彫刻師の職に就いた謙一。  ラグビーのスクラムに潰されて首の骨を折り、二十二歳で早逝した達哉。  子供の頃から野球に夢中になり、女子プロ野球リーグ誕生と同時にプロの投手となった由香。  自分を裏切った男を刺して刑務所に入った孤児のホステス遼子。  達哉の葬儀の後で言った謙一の言葉が象徴的である。 「人間、生きている時間じゃ無くて、何を思い、何をしたかが問題なのだ。如何に納得した充実感を持ち乍ら生きるかが重要なのだ。自分の信じるものに向かって闘い続けることが生きるということだ!」
  • みおつくし 総集編
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    四回続いたミニ澪標こと『みおつくし』もついに総集編! まとめて読みたい方にオススメな構成となっています。紙版もありますよ~ 『みおつくし』総集編。表紙イラストはタリーズさん。『みおつくし』2015年10月号掲載作品が3作品、『みおつくし』2015年11月号掲載作品が3作品、『みおつくし』2015年12月号掲載作品が2作品、『みおつくし』2016年02月号掲載作品が3作品掲載されています。 青空つばめ『スノードームと空の色』<みおつくし2015年10月号掲載> 尋隆『会いたいです。』<みおつくし2015年10月号掲載> 二三竣輔『君を探す』<みおつくし2015年10月号掲載> 二三竣輔『ある貴婦人と未来の話』<みおつくし2015年11月号掲載> 青空つばめ『月光』<みおつくし2015年11月号掲載> 松葉クラフト『贅沢な旅』<みおつくし2015年11月号掲載> 尋隆『十二月には隠蔽する。』<みおつくし2015年12月号掲載> 二三竣輔『コワイヨル』<みおつくし2015年12月号掲載> 二三竣輔『眠たげな女』<みおつくし2016年02月号掲載> 野秋智『架空の少年少女』<みおつくし2016年02月号掲載> 松葉クラフト『指先の丘』<みおつくし2016年02月号掲載> タリーズ<表紙イラスト> 三浦茜<身を尽くす会サークルロゴ> タリーズ<澪標タイトルロゴ> 小桜店子<総編集長> 二三竣輔<編集長> 身を尽くす会編集部<編集>
  • 柏木老人の命日
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 身寄りもなく独り老人ホームで暮らす柏木老人の前に突如現れた少女。彼女は老人に今日があなたの命日です、と告げつつ……。2011年制作。
  • コンセント
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 生徒会のお仕事として校舎の戸締りに勤しむ主人公。しかし廊下の壁に見たこともないほど巨大なコンセントを発見し……。2011年制作。
  • 私が霊になった理由
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦争で命を落とし地縛霊になった少女は、成仏する日を夢見つつも麓の町へ降りて日々を楽しんでいた。そんなある日、彼女の元に黒服を着た神の使いがあらわれて……。2012年制作。
  • 百鬼夜行童子
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    1巻220円 (税込)
    大飢饉を孤独に生きていた「おれ」。ただただ飢えと渇きを癒やすため、無人の民家を漁り、死人の骸を漁ってきた。明日への絶望などなければ、希望もない。けれど、「そいつ」と出会ったときから、「おれ」の世界は色を変えた。
  • 鎮守な隣人
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なぜかアパートの一室に住まう神様と、その危機に助けを求められる隣室の女性。でもその神様の今の姿は……。2008年制作。
  • 携子におまかせ
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ひょんな事から自分の携帯電話を壊してしまった女性と、その修理の間にとショップから渡された不思議な代替携帯電話との、日常的な非日常を描いた4コマ漫画。2009年制作。
  • R

    R

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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人類が他の惑星にまで進出してるに違いないくらいの未来。高度なAIを搭載したロボット少女と、彼女を中心とした人々を描いたの4コマ漫画。2010年制作。
  • 観音小説
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    1巻550円 (税込)
    うさぎの楽園、世界一の観音、しがない会社員のわたしと、《女王》と呼ばれる女。  この《白兎大観音》、日本各地に存在する巨大観音像たちに比べればまだ随分と歴史は浅いけれども、それでもすでに十年以上は、ここ埼玉県坂戸市の、大きな護り役として生き永らえている。かつては日本一の高さを誇る立像であった牛久大仏の背を抜いてさらに世界一の座に躍り出、あるいは、世界一美しいと称賛された小豆島大観音に勝るとも劣らぬ柔和な造形の、夢のような観音像。金色の身体をもつ加賀大観音をも圧倒するほど奇抜なそのご尊顔は、頭頂にすっと伸びるふたつの細長い耳、伏しがちな黒目に、なだらかで控えめな鼻、笑みをたたえる小動物の口許をした、世にも珍しい《うさぎ様》なのであった。これこそが、新しい埼玉県のシンボルとなってまだ間もない、《白兎大観音》である。  巨大観音像といえば、やけに景気の良かった時代の実業家たちによって、日本各地へ私的に建立されたものが多く知られているが、近年はその後の不景気な時代の風潮もあってか、新たな像の誕生は長らく無かったのだった。今や、当時に散々流行したような豪奢で浮かれたテーマパークたちもおおよそ閉鎖し、あるいはほとんど寂れてしまって、どこもかしこも始終、現実的な空気が充満している。こんな時代に今更、巨大観音像なんて。一体、誰が何のために!
  • こねこまた
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 子猫のまま長い年月を生き猫又となった主人公の日常と、その日常がちょっぴり変化する様を描いたショートストーリー。2009年制作。
  • ちかみち
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 うだつの上がらない平凡なサラリーマンの主人公。深夜の帰り道に彼が出会った不思議な少女はなんと……! 2009年制作。
  • フラワーガール
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ちょっとだけ近未来の宇宙を舞台に、未来とか宇宙とか全然関係なく登場人物たちのノンビリした日常を描きたかったお話。2009年制作。
  • 齊官英雄短編傑作選(I)「サラリーマン」
    -
    1巻748円 (税込)
    サラリーマンは誰しも皆、海よりも深く山よりも大きな悔恨と悔悟を胸一杯に抱えつつ、成功と挫折を繰り返しながら、企業の最前線で日々闘い続けている。この物語はそんな彼等への鎮魂譚である。
  • 左の薬指にあう指輪を探している
    -
    1巻220円 (税込)
    左手の薬指に、どんな指輪を選びますか? 不器用に生きる凛子は、お局のような存在のベテラン女性社員の一言で指輪探しをはじめる。生きやすさを求めるための指輪探し。 ところが、自身の性格から思わぬところで指輪探しは難航し、凛子はどこで買い物をすればいいのかすら分からなくなり……。 あなたは左手の薬指にどんな指輪を探しますか。
  • クラブ純のカウンターから
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    1巻990円 (税込)
    これはクラブ「純」を舞台に、バーテン嶋木、純子ママ、オーナー岡林と店に集って来る客達の波乱に満ちた人生を綴るエンタメ長編小説である
  • 永久のように長く一瞬のように短いものだとしても
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    『澪標文庫』第一弾 二丹菜刹那作品集『永久のように長く、一瞬のように短いものだとしても』 「この短編小説集は電子雑誌『澪標』に掲載されていたものに書き下ろしを一作、学内で発表していたもの一作を加え、ひとつにまとめたものです」(あとがき:二丹菜刹那) 【掲載作品】 『白雪に重ねたさよならを拾えば。』 (新作読み切り) どうして君みたいな人があきらめようとするんだ? 『優しく響いては消えていく』 (初出:別冊澪標 七夕号) 宝石を散りばめたみたいな夜空が広がっていた。 『借り物と自慰のなれの果て』 (初出:澪標 2015年04月号) 僕は思う。――人間である前に作家であれ。 『184と沈黙チョコレート』 (初出:澪標 2015年06月号) 今日もわたしは無言電話をする。 『淋しさを泳ぐ恋の麻薬中毒者は』 (学内発表作品) 彼はそのときほんとうの笑顔を見せた気がした。 『その身に溶けた、不可触な愛』 (初出:澪標 2015年09月号) 滅びが濃縮され、輝いていると感じた。 『腐りきった海より。宝石を握りしめて。』 (初出:澪標 2015年08月号) 棄てたんだ。きっとそれは宝物のはずだったのに。 『永遠はレイニーモーメント』 (初出:澪標 2015年07月号) 今この瞬間、僕が奏でる音楽は、ほんものの音楽になっている。 表紙イラスト:タリーズ (澪標 2015年07月号 表紙イラスト担当)
  • 御伽草子
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    1巻511円 (税込)
    英国に滞在している両親と別れて暮らす早紀は、結婚を考えていた恋人にふられ、新しくできた彼氏とも別れ、姉のように慕っていた若くて美しい叔母の「りいちゃん」を失って以来、日ごとに孤独な思いを募らせていった。仕事に生きがいを感じてはいたが心の中の空虚感は埋められはしない。そんな早紀を「りいちゃん」は早く幸せに気づくように歌声を響かせる。そしてもうひとり、ずっと早紀を見守ってきた人物がいた。同僚の谷崎君だった。やっと彼の思いに気づいて「ごめんね、わたし、谷崎君の気持ちに、一度も応えたことがなかった」という早紀。しかしそのとき、彼は父親の勧める縁談を受け入れる覚悟をしていた。適齢期を迎えた女性の揺れる心を描く著者の初期の作品。
  • チョコレートジュース2Vol.15
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 チョコレートジュース2 オリジナル短編小説集VOL15 作品 170 喧嘩ッキープライドチキン 171 サイズが小さかった 172 いちごソフトクリーム 173 ペパーミントティー 174 凝ってりーラーメン 挿絵イラスト付 小説シリーズ15作目 製本日:2015年9月7日 発売日:2015年9月13日 ショートショートの読みきり小説。 ビターテイスト。 電子書籍で世界中で販売中♪ ぜひお読みください。
  • 十六団子(1)~『その死からすべては始まるのだ!』
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    1~6巻220~330円 (税込)
    抱腹絶倒! 笑いと涙の金字塔!  笑いに飢えたすべての読者に捧ぐ「夏目椰子」乾坤一擲の勝負作! その昔、じっさいに村八分のあったムラで起こったお葬式。そのたった1日の出来事を描いた、「十六団子」をめぐる悲喜こもごもな人間模様。 作者独特の軽妙な筆致とユーモアで描く、待望の長編小説! 全6巻の(1)
  • ごちゃまぜスープ
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    1巻275円 (税込)
    日常生活におけるインターネット、別れ、無職をテーマにした三編からなる短編集。 「なんだか悲しい」 例えば、なにげなくネットに書き込んだ一言が誰かに何かを思わせているかもしれません。 思いやりとは?優しさとは? 「あいのうた」 大好きな人とのお別れのとき、空がとっても青かった。 「マナブ」 三十三歳でリストラにあい、振り返る。今まで私はなにをしてきたのだろう。
  • 壊れやすい器
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    1巻363円 (税込)
    大地震が起こり、恭子は息子の未央が死んだことに自責の念に苛まれていた。彼女は夫の常男が当時、自分を助けてくれなかったことに、夫の愛が乏しいのだと落ち込むのだ。 他方、信者仲間の志井子は恭子が入院している病院に見舞いに訪れる。恭子にすれば歓迎すべき人ではない。親しい間柄ではないのだ。 志井子は偶然知った常男の浮気の噂を恭子に知らせようとやってきたのだ。 夫の常男は学校で被災者支援のボランティアをしていた。そこで、知り合った香織と懇ろになっていた。前からカトリック信者の恭子と彼は震災を機に、その本当の姿が露になってきたのだ。愛人の香織はそのことに勘付いていた。常男は杓子定規の妻の態度に冷たいものを日頃、感じていた。  香織の夫は不慮の事故でなくなった。夫は志井子の兄である。 香織は美人で、中学校で教えていた時、その美貌は同性に睨まれ、あらぬ、噂を立てられた。それに嫌気をさした香織は学校を辞め、ピアノ教師で、生計を立てていた。 彼女に一人娘の愛香がおり、看護士をし、病院で寝泊まりして、がんばっていた。  恭子は夫の浮気の噂を確かめたいと夫のいる学校に出かけ、恋敵と対面する。 自宅に帰った恭子は日頃からノイローゼ気味で、睡眠薬を常習していたが、誤って、飲みすぎてしまった。 倒れている妻を発見した夫は彼女を病院に担ぎ込んだ。彼女のいのちは風前の灯火であった。さて、この結末はどう展開するのか?・・・  大地震と人間の運命。キリスト信者と自死の問題、禍と神の意志の問題等普遍的な問題を絡ませながら、人の生き方を問う作品である。
  • 世の流れに抗って・・・
    -
    1巻330円 (税込)
    神野類治は生徒会会長選挙に立候補をしたいと考えていた。彼は新任の校長の教育方針に違和感を覚えている。学校を受験校にするというのだ。そのために、出来る生徒と出来ない生徒のクラス編成をするという。教師らで反対のひともいたのだ。 類治は人を成績で"差別"するのは間違っていると考えていた。だから、彼は生徒会長になり、校長に談判したいのだ。彼の対立候補はクラスの富士勝利であった。彼は受験戦争を認め、一流高校に入れる学校になるのに大賛成であった。彼の父親は世渡りがうまく、出世していた。母親も受験戦争には勝ち抜かねはならない、勝ち組に入るのに執着している婦人であった。 息子も親の影響を強く受けていた。 他方、理想主義的な類治はそのような"差別"を助長することは己の信念からも反対であった。それで、生徒会長に立候補し、生徒の過半数以上の支持を得て、新校長に直談判したいと思っていたのだ。 彼の助っ人には小学校からの友達、類治に好意を寄せる国島きみ子、それに学級委員で、ともに働いた東海林典子がいた。彼女を副生徒会長におし、立候補するのだ、しかし、その過程には色々、不安があった。 立会演説会を乗り切り、有利に展開していると思っていた選挙運動に、思わぬ事件が次々に持ち上がった。そして、類治らの選挙の行方は・・・。
  • 春夏秋冬
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    大学生四人組によって制作された短編集です。テーマは「春夏秋冬」で、それぞれの季節を題材にした作品四編から成り立っています。 (春)『赤い一本桜』 鈴原 鈴 「亜美ちゃん、本当に一人っ子なの…?」 主人公である亜美はこの春に入学したばかりの大学一年生。ある日、友人四人組で歩いていると、兄弟の有無についての話になる。亜美はとっさに自分は一人っ子であると告げるが、友人の一人である清水は、それは本当なのかと質問を投げかけてくる。 (夏)『記憶』 爽燕 「もしかして君、宇宙人ってやつ?」 これは、とあるおじさんが高校生のときに遭遇した不思議な女子高生の話。夏の暑い日、高校生時代のおじさんが一時間に一本しか来ない電車を待っていると、突然後ろから女子高生に声をかけられる。その女子高生は携帯電話を知らないなど、少し様子がおかしかった。 (秋)『落ち言の葉』 藤井カスカ 「お前は、あの子と一緒にいてあげてくれ」 日々を漠然と過ごす大学生、純一が両親の運営するアパートを掃除していると、一台の軽トラックが敷地の前に止まった。トラックの中からは頬のこけた男と少女が降りてきて、純一に引っ越してきたと告げる。その晩、純一は夕食の席で両親に少女の面倒を見るよう頼まれてしまう。 (冬)『雪解けに咲く』 小桜店子 「年がら年中、そのことだけを考えていたんでしょ?」 一つのことに熱くなることのできない女子高生、フユキは、バレンタインデーの放課後、天文部の部室で泣いている幼なじみ、ハルカを見つける。事情を聞いてみると、ハルカが席を外していた僅かな時間でチョコレートが消えてしまったらしい。
  • ぼく、空き缶
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    1巻550円 (税込)
    ぼく、空き缶。 ようちゃんと別れてから、ぼくは日本中を旅してまわったんだ。 そしてこうしてまた君に会えたよ! しばらく合わないうちに、君もぼくもずいぶん大きくなって。。。
  • 百四十文字小説集(笑)
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    1編140文字以内で書かれた超ショートショートが101本収録されています。すべて、オチのある「笑い」をテーマにしています。とにかく、基本的にバカ小説集なので、バカバカしいと言って怒らないでください。
  • 君には傘がよく似合う(晴海まどか短編集)
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    恋愛小説ばかりを集めた短編集。 雨の中で出会った彼には秘密があって……? 表題作「君には傘がよく似合う」を含む、恋愛小説6編を収録。 〈収録作〉 「君には傘がよく似合う」 (『月刊群雛』創刊号収録作再録) 「私の愛しの美化委員長」 (『月天』第三号収録作再録) 「真っ赤に染まったシングルベル」 「体育館倉庫chattering」 (『月刊群雛』第八号収録作再録) 「魔法少女☆胸キュン大作戦」 「彼女のチョコと呪いの顛末」 (「2・14」収録作改稿) 【著者】 晴海まどか 千葉県育ち東京都在住の文章クリエイター。2014年3月、ライブドアブログ・impressQuickBooks主催「ライトなラノベコンテスト」で、「明日が雨でも晴れでも」が特別賞受賞。同じくimpressQuickBooksから「髪の毛探偵 石神くん」シリーズ発売中。 公式サイト「白兎ワークス」 http://whiterabbitworks.wordpress.com/
  • 雪がふる
    -
    1巻220円 (税込)
    登場人物団体等はすべて架空の物語です。 山また山に囲まれた寒村で修は育まれた。中学を卒業すると同時に就職のために上京した。ある日、修は就職先の先輩職人に引かれ歓楽街に足を運んだ。純粋な修は歓楽街の華やかさに目を奪われた。酒の味さえ知らない修だったが、歓楽街で酒の味を覚えた。歓楽街で酒を飲んでは正体を失い誰彼の見境なく争うようになった。子供の時から野山を駆け回っていた修だった。修は誰よりも偉丈夫で強かった。そんな修は歓楽街を治める『浅田組』の親分浅田に見込まれた。修は浅田組の構成員になった。十九才の時だった。それ以来二十数年…いやそれ以上、歓楽街で飯を喰らっていた。いまでは歓楽街の暴れ熊、坂田の修、修と仲間からも敵対する他の組の連中からもひと目(もく)もふた目も置かれ恐れられた。そんな修の目の裏にふっと故郷の空が浮かんだ……
  • オヤジたちの熱い夜
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    1巻330円 (税込)
    オヤジたちの哀愁漂う生態を赤裸々に描いた長編ドタバタ旅行物語。山中温泉、神戸、伊賀、湯田中、オヤジたちの夜は熱く燃えるのか?
  • エス・エス・エス
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    私を取り巻く環境や年齢ばかりが変化して、私を『大人』として扱いたがる。中身は中学、高校、大学のあの頃からさしたる成長もしていないというのに、肉体ばかりが年をとる――  大森あかり。社会人バンド『shout』でボーカルをつとめる、悩める二十七歳。  六年間勤めていた会社を辞めたのち、バンド仲間・日向のマンションに転がり込んだ。どうにかしないとと思いつつ、なんとなく動き出せずに時間ばかりが過ぎていく。  そんなある日、日向がレルと名乗る十代後半くらいの青年を拾ってきた。レルの登場をきっかけに、何かが少しずつ変わっていく――  三つのS――Sing Shout Suomi――が織りなす、大人のための青春ストーリー。  恋愛短編小説「ルピナスの戯言」も同時収録。 【著者】 晴海まどか 千葉県育ち東京都在住の文章クリエイター。2014年3月、ライブドアブログ・impressQuickBooks主催「ライトなラノベコンテスト」で、「明日が雨でも晴れでも」が特別賞受賞。同じくimpressQuickBooksから「髪の毛探偵 石神くん」シリーズ発売中。 公式サイト「白兎ワークス」 http://whiterabbitworks.wordpress.com/
  • MOJIの群レ(データ配信版)
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    1巻220円 (税込)
    小説は、結局のところ文字の群れなんじゃないの? というありがたい御意見をもとに書き上げた作品です。モナドを追いかけたり、野菜が氾濫していたり、不思議な列車に乗ったりします。執筆当時、多和田葉子について研究していたため、その影響がかなりにじみ出ています。過去に作成した『MOJIの群レ』(2008.5.11/2009.8.16)と『紙の束』(2011.6.12)との二冊をまとめたものになります。
  • 男の森の小裸
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    1巻297円 (税込)
    新たな戦後補償として大陸に送られた少女たちの凄絶な生活。強制労働、虐待、汚辱……。 そこに赴任した書記官は採用されたばかりの青二才だった。 シンプルな変態ノワール小説。暴動もあるよ。
  • ごくつぶし
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    1巻297円 (税込)
    作中では「君」と呼ばれる主人公は大家族の長男で、父の死後、生活を支えるため犯罪に手を染めてゆく。挿絵多数。連続超短篇盗作ノワール。抑圧と貧しさに刃向かい続ける人生の博物誌。
  • 川野ちか短編集
    -
    1巻770円 (税込)
    川野ちかの作品は短編と詩の中に反戦や平和、老いの葛藤、親子の断絶、そして愛、現代に存在するさまざまな問題から、愛の1滴1滴を絞り出した作品です。
  • 少年シーシュポス
    -
    1巻330円 (税込)
    1980年代、横浜市の新興住宅街のマンションから飛び降り自死した小学生五年生の短い生涯を描いた。 現地を取材、父親にも会い、資料を借り、執筆した。  中村民夫は新興の住宅街に一家がひっ越した。彼は当初から、この町になじめなかった。感受性の強い子で、新しい町の中にある学校での生活は次第に、彼の居場所がなくなっていった。彼の以前の学校を懐かしむ。又、おのれの不満、ストレスを日記に、詩に綴った。 交通マニアで、その推理小説を好んだ。彼は見よう見まねで、おのれの小説まがいなものを書くようになった。  そして、クラス替えがあり、その担任の女先生と折り合いが悪く、決定的に対決し、破局を迎える。
  • 藍の炸裂
    -
    1巻297円 (税込)
    サスペンスもない、ミステリーもない、純文学ノワール小説。 幼児性愛者で、教師で、人殺しの告白。悔いるふりをしながら自己弁護し、卑下しながらも際限なく他者を罵倒する。人生はゴミ箱の底にある。
  • 余命500時間の心臓
    -
    1巻297円 (税込)
    全101章。死ぬ前の最後の息を吐き出すために、カウントダウン形式で疾走する超短編集。文字だけで描かれた絵巻物。一篇一篇は神経叢のようにつながり、時に激しく時に儚げに瞬く。
  • 枯れ田んぼ
    -
    1巻770円 (税込)
    夫からの催促で熟年離婚に至った私は、友人夫婦の経営するパン工房で住み込みの見習いを始めた。二人の息子は年子で大学生。大学の寮の生活費は、夫との話し合いで夫が3分の2、私が3分の1の負担した。 幾年か過ぎて、見習いも卒業したころ、図書館で何気なく山野草の本を見ていたら、紀伊上臈杜鵑の花を見つけた。昔学生で山岳部に居た頃、和歌山の親友が、この花の自慢をよくしていた。絶滅種で断崖絶壁に垂れて咲く幻の花だとか。私は、本物のこの花を見たくなった。二人の息子が社会人になったのをきっかけに、私は和歌山のその花が見られる田舎に移り住んだ。ところが其処は 30年ほど時がタイムスリップしたような、昔の時代に生きる里だった。 その里で経験する、数々のカルチャーショック、私は此処で行きぬかねばならない。猛烈なサバイバルが始まった。美しい紀伊上臈の花に魅了され、稲刈りの終わった赤とんぼの舞う枯れ田んぼの風景に癒され、戦いながら、この里に居場所を見つけ、さらに前を向いて行く、お一人様の人生なのだ。
  • レクイエム・影と光の中に
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    1巻220円 (税込)
    壮年期を迎えた一人の女性が、親族や隣人の死を通して人生を見つめなおしていく物語です。  題名の『影と光の中に』は、ロマン・ロランの小説『魅せられたる魂(みせられたるたましい)』の中の、 『……彼の部屋の明暗の中に、一々の動作を包む影と光の中にいる。人はもはや彼の顔や、彼の言葉を描く必要はない。 彼はわたしたちの呼吸に混じっている……』からとりました。  彼とは、主人公アンネットが後半生に出会った盟友、ブルノー伯爵のことですが、社会主義運動に身を投じ、消息の絶えた友の死を彼女はこのように予感します。  そして彼が(その死によって)、人々にはもはや心配する必要がなくなった存在であることを理解します。  この小説を通して私の書きたかったこともそこにありました。  不幸にして死というものが避けられなくなったときでも、人生を輝かせて生きることもできるということを、実際にある人々を通して学んだことを、書いてみたいと思いました。  家族をはじめとした人との絆、かかわりも考えてみたかったことの一つですが、死の問題とともに、生きるということを見つめたいと思いこの小説を書きました。
  • あかちゃんうまれた
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    1巻220円 (税込)
    幼い子どもの頃でした。家族で遊んでいる時にふっと思ったことがありあした。ボクがお父さんとお母さんのアカチャンになって生まれてくる前…どこにいたんだろう?。なんて。
  • ご飯の時間
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    ある日、葉月とルームシェアをしている瑛奈が自殺未遂を起こした。瑛奈の自殺未遂以来、葉月はなぜか食事をとれなくなってしまう。一方、周囲では大学教授の自殺、連続少女失踪事件など、不吉な事件が次々と起こっていていく。事件と瑛奈の関係は? 歪んだ友情を描く、サスペンスホラー作品。 ※一部に残酷・グロテスクな描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。 【著者】 晴海まどか 千葉県育ち東京都在住の文章クリエイター。七年強、テクニカルライターとして会社勤めをし、その後フリーに。2014年3月、ライブドアブログ・Impress QuickBooks主催「ライトなラノベコンテスト」で、「明日が雨でも晴れでも」が特別賞受賞。 公式サイト「白兎ワークス」 http://whiterabbitworks.wordpress.com/
  • エジプト・ツアー ショック療法
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    1巻440円 (税込)
    団体ツアーは、一種のショック療法である。日ごろ、関わる機会のない人たちと、四六時中一緒にいて、過酷なスケジュールで未知の土地を駆けずり回る。この経験は、二つの側面から、自分を、より客観的に見つめる機会を与えてくれる。まず、未知の土地に身を置くことにより、住み慣れた環境での「常識」から開放される。また、未知の人々と一緒に過すことにより、限られた人間関係の中で硬直していた感情や思考方法からも自由になれる。これらにより、同じような毎日を繰り返しているうちに、一つの型に固まってしまいそうだった自分自身の瓦解、新しい自分の再構築というプロセスを経験できる。  仕事で多忙を極める主人公が、敢えて団体ツアーに参加しようと決めたのも、自分の状態に対する本能的な危機感ゆえだったのかもしれない。会社での重責、配偶者の死、遺された三通の手紙、そして記憶―主人公を取り巻く全てのものが、前に進もうとする気持ちを萎えさせる。このままではいけない―そんな思いに駆り立てられるようにして、主人公は旅に出る。  旅先での思いがけない出会いと別れを通じて、主人公は理解する。自分がどんな人間であって、それが、周りにどんな影響を及ぼしてきたのか。そして、苦しみながら、過去をありのまま受け入れる。  そうして初めて、新しい「始まり」が、いつでも可能であることに気がつく。旅から戻った主人公は、はっきり理解している。過去の過ちを繰り返さないために、自分が今、何をするべきかということを。
  • とうふあたま: ショートショート
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    1巻220円 (税込)
    【概略】: いつでも、どこでも、気軽に読める。 どこかなつかしい、あなたのお話。 ショートショート61話 1話10秒から4分ほどで読めます。 総文字数:約5万5千。 【目次】: 【おもいで】かくれんぼ1/立つ鳥跡を濁さず/花いちもんめ/におい/優作さんとの想い出/かくれんぼ2/ああ、なつかしの部活動 【もの】目覚まし時計/鳥籠/電卓/塔/二次会/自転車小僧/風見鶏/ベランダから 【愛】けいちゃんの贈りもの/ジンカくん/相性/海/コンビニのバイト/いっちゃん/余慶/トイレの友だち 【時間】わたしは、信長/長い夜/とびますっ、とびますっ/天望/カモツくん/あっというまのラブストーリー/猫窓/発明/交換兵さん/島浦太郎 【幻想】ユキオくんの日常/なわとび/お彼岸/おにらみ様/トイレの落書き/自殺/飢餓の幻想/手品/刻音/ひっつき/エレベーター/ヤドカリ/アリ・クモ・カマキリ・オケラ/しゃっくり/洗濯機の中 【SF】自分の日/変な事件/三本の矢/オレは何もの?/インスタント/幾何学的惑星誕生秘話/鉄棒/たま乱/実験/サイレント/替え歌ごっこ/宇宙人からのプレゼント/ある日
  • ブッチとその仲間たちの襲撃
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    1巻660円 (税込)
    耕平が住んでいる町ではハモンドのら猫強制収容所によるはげしいのら猫狩りが行なわれていた。自転車事故を起こした耕平は、気がついてみると魂だけが見知らぬのら猫ブッチの体の中に間借りしていた。わけがわからないままに耕平はのら猫たちと強制収容所との戦いにまきこまれていった。
  • ぬくもりバナナ: ショートショート
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    1巻220円 (税込)
    【概略】 ショートショート35話 + 川柳80句(20句×4)。 1話20秒から4分ほどで読めます。 総文字数:約4万5千。 【詳細】 むかし紙で出した本のショートショート約500話から選んだ33話を大幅に加筆・修正したもの と、他2話。 川柳は、1日1句、朝の散歩時に詠んでいる約2000句から選んだ80句。たまにラジオで採用されます。 【目次】 慣習/同窓会/ヤツは、いた/孫/社命/【小休止の川柳(日常)】/びんぼうゆすり/うちの妖怪/外科医マキノの推理/ファースト・コンタクト/ 数の事件/督促状/ティッシュ/おやつの分け方/【小休止の川柳(冗談)】/超能力っす/ぶんぶんぶん/あなたに包まれて/テレホンちょめちょめ/文化/特技/ぬくもり心中/都立ラップ高校卒業式/【小休止の川柳(生物)】/異物混入/秘密基地でのお別れ会/ISO14001/犬と飼い主/ある宴会/家風/【小休止の川柳(辞世)】/メダカ/きえたマシーン/まほうびん/ゆめ太郎/ふとん/形見/リアル・たまごっち/タンポポ
  • となりの芝生が青かったころ
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    1巻330円 (税込)
    社会統計学者のジャック・アレンは、来日して十四年。本業は、統計の専門知識を生かしてのコンサルティングだが、その傍らで、文化交流の一環として、何人かの日本人に英語を教える仕事を続けている。  ジャックは、ここのところ、なにもかもが、上手く行っていないと感じている―難聴を患い、妻とは諍いが絶えず、取り組みたかった仕事は、同僚に「横取り」される。雑誌を開けば、大学時代の友人のサクセス・ストーリー。 「なんでこう、他のやつにばかり、いい風が吹くのか」  そんな思いを抱えて過ごしていたある日、彼は、同僚の紹介で、新しい英会話の生徒、川喜多奈那子と出会う。絵の勉強をするために、イギリスに留学する予定で、その準備として英会話に力を入れたいという彼女は、自分のここ数年の暮らしについて綴った英語の作文を、添削して欲しいと依頼する。  興味本位でその依頼を引き受けたものの、自分よりはるかに年下で、さほど面白い人生経験を積んでいるとも思えない日本人女性の「作文」に、当初、ジャックは、何の期待も抱いてはいない。ところが…
  • お金の存在しない世界
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    1巻110円 (税込)
    【お金の存在しない世界】この本は、2012年に、私に下りてきたインスピレーションをそのまま物語にした作品です。物語が進むにつれて、ものごとの本質に触れていくような感覚をお楽しみください。【ストーリー】主人公の柴口遼(28)は、現代社会の中で 「自分はなぜ生きているのか?」 その意味を探求するがゆえに、社会に馴染めず職を転々とします。ある日、また無職になってしまった主人公は、ふとした出逢いから、ある島に行くことになります。その島は、日本国内のはずなのに、お金という概念が存在せず、人々は好きなことをして、支え合いながら生活をしています。主人公は、お金の存在しない島の中で、現代社会とは全く異なる文化に触れ、多くのことを学びます。そして、「自分はなぜ生きているのか?」という問いに、一つの答えを導き出します。

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