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-『そのコントローラーには「人間の行動を操作する機能」があります』 そんなこと出来るわけないだろう? 今回の「治験」に参加した七人の男女は皆そう思っていた。治験者の一人がコントローラーのボタンを押すまでは……。 治験──それは開発途中の薬品のテストのことで、応募者は副作用などのリスクと引き換えに高額の謝礼がもらえる、一種のアルバイトである。だが、南の孤島で行われる治験などあるのだろうか? 全員の額には不気味な逆三角形のプレート。そして、人数ぶん用意された謎のボックス。それは、番号で定められた人間の脳に、特定の神経伝達物質を分泌させる装置だった。すなわち、参加者たちは他人の気分や快感をコントロールできるのだ。一位になったら賞金一億円。治験とは名ばかりの、嘘と欺瞞に満ちたサバイバルが今、始まった……! 人間の心にひそむ劣情や狂気を「快楽」をテーマに鮮烈に書いたノンストップ・サバイバルホラー長編!!
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5.0インターネット上に氾濫する様々な都市伝説の一つ──「猫鳴村」。東北地方の山間部にあるという地図上にはない廃村に、山根弘樹たち四人の大学生は興味本位で足を踏み入れた。この村には大量殺人や食人の習慣、さらには旧陸軍の秘密基地が存在したとの噂があり、村に潜入したオカルト好きの若者が行方不明になったり、生還した者もやがて狂死したとも言われている。どうせ背びれ尾ひれのついた単なる都市伝説だろう。しかし、実在した黒い鳥居を前に、弘樹は言い知れぬ不安と震えが止まらなかった。奥へ進むにつれ、次々と不気味なものに遭遇する一同。やはりここは尋常ではない。一刻も早く引き返さなくては……と思ったそのとき、遠くから悲鳴が聞こえてくる。声を頼りに向かった先には古い木造校舎。そこで弘樹たちは心神喪失状態の若い男を発見する。一言でいえば男は異常だった。髪は根元が白くなり、左手の指はすべて切断され、意味不明な言葉を無気味に口走っていた。かと思えば、半狂乱の様相で校舎の外へ走り去ってしまう。一冊の古びたノートを残して……。「回顧録」と思われるそれには、この村で行われたある「儀式」について克明に記されていた。その内容の異常さにノートを囲んで沈黙する四人。その静寂を破ったのは「パン!」という渇いた銃声だった……! 「ダキニ」とは? 「人食い」とは? 鬼才・梅津裕一が描く、衝撃と戦慄の最凶ダークホラー!(電子書籍初版の上・中・下巻をまとめた改訂版)