武村華音作品一覧

  • あなた色に染まる予感
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    心待ちにしていた有名フラワーアーティストの個展で作品を破損させてしまい、弁償する代わりにアシスタントとして仕事の手伝いをすることになったけれど……この人性格悪すぎ! 花には優しいのにどうして人間には攻撃的なの?! 自分が悪いとはいえ、その扱いには納得がいかない。けれど、仕事に慣れてくると徐々に態度も軟化していって……。
  • あなたしか想えない
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    私がテニススクールに通い始めるきっかけは一枚の生徒募集チラシだった。そこに載っていたコーチに一目惚れしてしまったのである。私はすぐに入会手続きをしてお目当てのコーチが指導する時間帯に通い始めた。それが二年前。なのに、運動が苦手な私は今でもコーチと親しくなれない上に、テニスの上達も見られない。今日も、道具の寄せ集めにボールをたくさん叩き込んでしまった。それを拾っていると、コーチの顔が近くにあって……。え? 今のって……キス?!
  • あなたに恋していいですか?
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    私が男性を恐れるようになってしまったのは……中学二年生から。学校の帰り道の公園で見ず知らずの男に襲われたことが原因だ。幸い最悪の事態は避けられたがトラウマになってしまった。男性が苦手な私は知人の紹介で女性しかいない職場で働き始めた。けれど男性の出入りというのは多少なりともあるわけで……。私の男性恐怖症を克服してくれたのは!?
  • あなたに守られて
    4.0
    真夜中、騒がしさと変な臭いで目を覚ました私は、身体を起こして様子を見るために窓へと近付いた。カーテンを捲ると目の前には炎と黒煙が見える。自分の住んでいるマンションの何処かの部屋が火事になっているらしい。しかし、窓や玄関からは煙が入り込んできてもう逃げられない。パニックを起こすと同時に過呼吸にも襲われて、もう駄目だと死を覚悟したとき……私は助け出された。勇敢な消防士さんに。しかし、命拾いをしたと安堵したのもつかの間、災難というものは重なるようで……検査入院の後自宅マンションに戻ると掲示板には退去のお願いが貼られていたのだった。
  • あなたの胸に還りたい
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    彼は約束の場所に来なかった。何の前触れもなく突然姿を消したのだ。納得できない私は二年経っても約束の場所に立ち続けていた。そんなある日、終電間際のホームで電車から降りてくる彼を見つけた。声を掛けて呼び止めたけれど、その口から発せられたのは……“どちらさまですか?”という信じられない言葉。別れは決定的だった。なのに、偶然の再会がきっかけで会社を知られ、半ば強制的に連れて行かれた飲み屋で彼の発した言葉の意味を知る。頻繁に現れる彼と過ごす日々は長く続かない。怒り狂う彼の恋人に階段から突き落とされ、その日を境に音信不通となったのだ。そして再び巡ってきた約束の日、約束を知るはずのない彼がそこにいた。
  • あなたは私を好きになる
    3.0
    研修期間が終わり、勤めている会社で行われた新入社員の歓迎会。同じテーブルを囲う人たちが催眠術について語っているのを黙って聞いていたが、話を振られて「信じない」と答えたところ、隣の席にやってきた男性が「俺で試してみるか?」と言ってきた。それは、入社したときの教育係でもあった上司だったのだけれど……。え、嘘……催眠術掛かっちゃったんですか?! 解き方なんて知らないのに、どうしたらいいのっ?!
  • 意地悪彼氏
    -
    暇があれば図書館に通う本の虫。開館時間から閉館時間まで居座るのも珍しいことではない。そんなある日、高い位置の本が取れなくて唸る私を見て笑う男性が。本を取ってくれたのはありがたいけれど、今笑ったよね? 笑いましたよね? さらに「高校生?」だなんて訊いてきた。なんか凄く感じ悪いんですけど! そんな第一印象最悪の男性はどうやら図書館関係者らしい。
  • 居眠り姫の恋
    -
    誰もいない屋上でランチをして、昼寝をするのが入社して以来三年間続く私の日課。だけど、その日は違った。いつものようにアラームで目を覚ますと目の前には見知らぬ男性が立っていた。そして、自分に掛けられた上着。見覚えのないその人が違う会社の人であることだけは確かだ。「起きたか」初めて会ったその人はそう言って煙草の煙を吐き出した。それ以来、頻繁に遭遇するようになったけれど……あなたは誰? 何者なの? 毒吐きで意地悪で腹が立つのに……どうして惹かれていくの?
  • 嘘つきは優しいキスをする
    3.5
    会社の新人研修で仲良くなった同期の藤澤は飲み友達でもある。お互いの交際相手について相談をしたりされたりもしていた。大学時代から付き合っている彼氏からのプロポーズ待ちだったはずなのに……同じ会社の女性を妊娠させてしまったとの理由で振られてしまった。同期の藤澤を呼び出して愚痴っているうちに酔いが回って……気が付いたら藤澤の部屋で身体を重ねていた。
  • 笑顔と優しさに騙されて
    -
    友人の結婚式の際、母に着付けてもらったことで興味を持った着物。自分一人で着られるようになりたくて、母の勧める着付け教室に通うことを決めた。母と同年代くらいの女性だと聞いていたのだけれど……実際に現れたのは、私よりも少し年上と思われる和装の似合う男性だった。彼の母親である着付けの先生がぎっくり腰で動けないため、着付けの指導を彼がしてくれるという。臨時とはいえ着付けの先生が男性だなんて……!
  • 美味しい紅茶をあなたに
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    日本人とアメリカ人のハーフである父とスウェーデン人の母を持つ私だが、身長は低くフランス人形のような幼い顔立ちをしている。それは個性かもしれないがコンプレックスでもある。その容姿と内向的な性格のせいか、短大在学時からの就職活動全部が不採用。採用通知を受け取れたのは、短大卒業から二か月が過ぎた頃だった。配属先は秘書課。秘書課といえば女性の園をイメージしてしまうけれど、就職した会社の秘書室には女性秘書が私一人だけだった。
  • 想うよりも想われて
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    好みではない男性社員に言い寄られて助けを求めたのは大学時代からの男友達。一緒に過ごす時間が増え、その関係は心地よさと安心感の中で少しずつ形を変えていった。
  • カクテルに想いを込めて
    -
    朝、目を覚ますと知らない部屋にいた。生まれたままの姿、身体の残る違和感と赤い痕を総合すると、考えられるのは一つだけ……。背を向けて眠っている男性も当然何も纏ってはいない。私は、男性が誰なのか確認することもなく、逃げるように部屋を出た。そのときに大事な腕時計を忘れてしまったことに気付かずに……。あの時の男性が誰だったのかは分からないまま。誰からもあの夜の話題が出ないということは、きっと一夜限りの人だったのだろう。そう思っていたのに――。いつものバーで飲んでお手洗いに立ち、席に戻ると……グラスの傍に大事な腕時計が。あの日の男性がこの店の中にいるの?!
  • 彼は寡黙で可愛くて
    -
    長い休みは祖母と一緒に裁縫をするのが楽しみの私。祖母の家で完成させたハンドメイド作品は知り合いが委託販売してくれていて、仕事帰りにその店の前を通るのが日課になっている。しかし……ある日、遠巻きに店内の様子を窺っている怪しい人物を発見。それは毎日顔を合わせている男性なのだけれど、私に気付くと慌てて逃げていった。これは、後ろめたいなにかがあるということでは……? 考えたくないけれど、もしかして、ストーカーだったりします……?
  • 偶然だって恋の始まり
    3.5
    寝坊して大慌てで遅刻ギリギリの電車に飛び乗った。鮨詰め状態で身動きもできないまま終点である乗換駅に到着し、電車を降りようと足を踏み出したところで後方に引っ張られて身体を仰け反らせた。見知らぬ男性のボタンに髪が絡まっていたのである。頑固に絡まった髪を解くのは容易ではなく、時間を気にする私に気付いた男性は手っ取り早くスーツのボタンを引きちぎり、私の中に小さなときめきを残して人波の中に消えた。しかし、もう会えないと思っていた男性と会社で遭遇し、さらに近所に住んでいることが分かって急接近。毎朝一緒に通勤するようになって親しくなったと思ったけれど……。
  • ぐーたらなマリア
    -
    会社では真面目で几帳面なイメージを持たれているらしいけれど、私生活では駄目駄目人間。家事全般が苦手でズボラでごみの収集日を忘れることも多々ある。そんな私を支えてくれているのは近所に住む年上の幼馴染。モーニングコールから始まって、家事は勿論、帰りが遅くなったときのお迎えまで。とても頼れるオニイサンなのだ。
  • 恋人は熱帯魚
    -
    ある日、出張から帰ると私の大事な熱帯魚が死んでいた。落ち込む私に社長が紹介してくれたのは一軒のアクアショップ。地味な店だが、愛想のいい従業員は熱帯魚の飼い方を親切丁寧に教えてくれるし、熱帯魚の話ができて、熱帯魚がいっぱいで居心地は最高! 暇を見つけてアクアショップに通う私を見て、社長も興味を持ったらしく社長室で熱帯魚を飼いたいと言い出した。すっかり顔馴染みになった店員さんが水槽設置に来てくれたけれど……?!
  • 社内恋愛も悪くない
    5.0
    生理がこないと彼に相談したら「それ、オレの子?」ってどういうこと?! 「彼女と別れるつもりもない」って……私、彼女じゃなかったの?!
  • 不器用な彼
    -
    デートでやって来た動物園。楽しんでいた私たちの傍にやって来た女性集団がその気分をぶち壊した。もともとモテる男だが、私は自分が本命であると疑わなかったのに……彼の口から発せられた言葉は、私自身が浮気相手だというようなニュアンスだったのである。怒った私は持っていたソフトクリームを男性の顔に押し付けて一人で園内を歩いていた。そこに声を掛けてきたのは薄汚い恰好をした動物園の飼育員。ふれあい広場で小動物たちと触れ合い、落ち着きを取り戻した私は、頻繁にそこへと足を運ぶようになっていった。
  • プロポーズは誤解を解いてから
    -
    付き合い始めて十年も経つと新鮮味はないけれど、他の人では得られない安心感がある。こんな関係も心地がよくて私は好きだ。……そう思っていたのは私だけ? 出張という理由で約束を反故にされた私が街中で見たのは、彼と見知らぬ女性が仲良く歩く姿。これってどういうことなの……?!
  • もう一度恋をするなら
    4.0
    不況のせいで父が経営していた会社が倒産した。父の会社で働いていた私も当然職を失い、職安通いの日々。そんな中、追い打ちをかけるように両親が置手紙を残して蒸発。落ち込む私の前に現れたのは学生時代に付き合っていた元カレだった。住み込み家政婦の仕事を紹介され、その話に飛びついたけれど……勤務先は元カレのマンション。ねぇ……どうして私を雇ったの?
  • 流星群に願いを
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    念願のプラネタリウムへの就職ができたのに、施設がハイテク化されていて人間の行う業務は少ない。チケットの販売やもぎり、ホールでは注意事項を述べるだけで上映中はお客さまの監視。大好きな星空とはあまり関係のない仕事ばかりである。特にお客さまの監視はストレスだ。それも、場内担当を任されるときに限って非常識なお客様が来場するのだから私には運というものがないのかもしれない。そして、今日も困ったお客様が……。
  • 恋愛ビギナー
    -
    アルバイト先のクリーニング店に週二回ほど訪れる常連の男性が私の想い人だ。誰にも話したことはないけれど、その人と言葉を交わせる短い時間を私はいつも楽しみにしている。

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