【感想・ネタバレ】死体の汁を啜れのレビュー

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Posted by ブクログ

どの短編もあまりに特殊な事件、でもそれをしっかり解決していくところが面白く、キャラにも愛着が湧いてきたところでのラストが素晴らしかった。

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

天才〜〜〜〜〜!!!!!

これぞ白井智之って感じのグロミステリ!
そこが伏線に!?みたいなのがグロに隠されて入ってるのも本当にすごい。気持ち悪くて読み飛ばすものをちゃんと見ろ!って推理の核として出される不快さが癖になる。
最後のオチが爽やかの皮を被った最悪で最高。まあそんなわけないもんね。
短編としても、全体としても出来がいい。適当な発言の悪ふざけで溜まってたフラストレーションをここまでしなくていいですって形で発散させられて後味最悪。
個人的にいちばん好きな小説が桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』なので牟黒日報の使い方に痺れた。

以下各話感想
・前日譚
丸木戸賞で牟黒市、ミステリー文学界の焼け野原ってかっ飛ばしててぐいぐい引き込まれる。二階から目潰しってもうそれトリックの肝なんじゃないの!?ってタイトル好き。読後に読み返したらめっっっちゃ大事なこと書いてあって愕然とした。
・豚の顔をした死体
初っ端にこれ持ってくるのあまりにファンキーで好き。エリザベスカラーが切ない。
・何もない死体
キャラ紹介としてもミステリとしても優秀。忘れないで。お父さんのことも、お母さんのことも。
・血を抜かれた死体
密室殺人!死体の食道に鍵を仕込むの強すぎる。こいつなら犯人でいいか、って警察の体質がなんとも嫌な感じで良い。
・膨れた死体と萎んだ死体
死体は異様だけどいちばんソフト。
・折り畳まれた死体
小説づくりがうますぎる。牟黒日報をこんな形で使うんですか。子どもたちにはふんわりした名前を与えるのもいいね。過失致死?
・屋上で溺れた死体
人間性も死に方も宗教団体も警察も短編で冒涜できる。そう、白井智之ならね。はげだるま……。
・死体の中の死体
こんな死体にしんみり感情移入するの狂ってるよ。そしてあまりに大きな伏線というか爆薬というか。豚の顔の展開を再度使ってくるのがニクい。絶版になった『腸とJK』読んでるのやば。
・生きている死体
牟黒日報の淡々とした感じ。主要人物に牙を剥くの慣れなくてやられるたびぞわぞわしちゃう。これでこの本は終わりなんだよ!って最後にやりたいようにやってるのがまた。
・後日譚
外れ!ふざけんな!最悪!やってられるか!

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

白井流連作短編集

ネーミングセンスと多重推理
ファンの欲しがるものがここにある

叙述系の短編集だと最終章で話が繋がってアッと言わされながら、ほっこり終わるのが様式美

更に文字通りの「ひとひねり」
満足


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2023年11月26日

Posted by ブクログ

何故か殺人発生件数が多い東北の小都市牟黒市で次々転がる奇妙な死体の謎を解く連作短編集。頭の皮を剥がされて豚の頭を被ったり、胃が破れる程食べたのが死亡原因だったり、母親の腹の中に中学生の子が入ったダブル死体だったりとバリエーション豊富な死体が登場するが、現実での再現性はともかく論理的に解明される展開は相変わらず綺麗。「豚の頭をした死体」「何もない死体」「死体の中の死体」あたりが良かった。深夜ラジオ好きヤクザに女子高生占い師、悪徳女刑事に真相をすぐ見抜く推理小説家と登場人物が比較的普通で掛け合いがコミカルだし白井さんなのにグロ要素少なめ(麻痺しているかも)だからお勧めしやすい。しかし最後の後日談、いい話に見せて…はやはり白井さんだ。

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2022年12月23日

Posted by ブクログ

好きな人は好きだけど、無理な人は全くダメな本だと思う。私はすごく好きでした。次から次へとよくもこう…面白い!

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

相変わらずの白井ワールドを堪能しました。どうしてこんなに面白いのでしょう!?グロが苦手な方には向かないけれど、ちゃんと本格ミステリー。秋葉くんでシリーズ化して欲しかった…。

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2023年11月10日

Posted by ブクログ

読書備忘録771号。
★★★★。

「名探偵のいけにえ」で初読みして気になった作者の作品を試し読み。期待は裏切らなかったです!
作品タイトルが良いですよね。ワクワクします。笑

ミステリー作家の青森山太郎。
東北地方の町、牟黒市と兎晴書房が共同で主催する牟黒市丸木戸史郎賞、新人賞を取った。
同じ町の同じくミステリー作家袋小路宇立に騙されて借金させられ、挙句の果てにガラの悪い連中に金属バットで頭を殴られ、字が読めなくなるという後遺症を負った。
字が読めなくては作家は続けられない。山太郎は自殺することにした・・・。

人口7万5千人の牟黒市の殺人事件発生率は南アフリカのケープタウンと同程度という治安の悪さ。1週間に1件殺人事件が起きている。笑
そして、やくざが2組。白洲組と赤麻組の存在が治安の悪さに拍車を掛ける。

主要な登場人物。
1発目の殺人事件でひょんなことから、自殺に向かう山太郎を救うことになった白洲組の若い衆、秋葉駿河。
山太郎の執筆をサポートすることになった白洲組お抱えの女子高生占い師、神月歩波。
牟黒警察で、殺人事件を闇に葬るためだけに活動している悪徳刑事、互目魚々子。
彼らが中心となって、牟黒市で起きた殺人事件の謎を解く!

殺人の設定はとんでもなくグロい。笑
ただ、登場人物の名前がふざけているのと、山太郎の作品名がふざけているので、グロさを感じさせない。
それがこの作者の特徴でしょうか。
そして殺人のトリックはしっかり本格ミステリーです。

さて、死体のタイトル一覧を。笑
「豚の顔をした死体」
「何もない死体」
「血を抜かれた死体」
「膨れた死体と萎んだ死体」
「折り畳まれた死体」
「屋上で溺れた死体」
「死体の中の死体」
「生きている死体」
繰り返しますがグロそうでグロくない。笑

そして、山太郎の作品群。
受賞作「二階から目潰し」。
「馬の耳に可燃物」「窮鼠寝転がる」「罪を煮込んで人を煮込まず」「寝耳に死す」「憎い坊主は袈裟まで燃やせ」。ウケるしかないです。笑

そして、忘れてはならないウケネタは、短編の冒頭に出てくる牟黒日報の事件記事。
必ず、事件に対して袋小路宇立のコメントが載る。そのコメントがどれもこれもめちゃくちゃウケるピント外れなコメント。

文学としては。笑
でもでも、大いに楽しめました。

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

こういう死体が沢山出てくるのに腐臭を感じさせない文章凄いなと思いながら読んでた。探偵役もそれに撤してない所が良いし。
にしても登場人物の多さよ…

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2023年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

牟黒市。それは殺人が多い市。猟奇殺人がじゃんじゃん起こる。論理的に解決されるなら、なんでもいいのか?感。いいんだろうな。
騙された小説家、夜ラジオ好きなヤクザ、ヤクザとずぶずぶな刑事。金儲けしたい女子高生。
読んでいくと、みんな愛らしい登場人物なのだが、最後に壊される。
ただただ一生懸命生きていた。毎年一冊読みたいわ。

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2021年12月27日

Posted by ブクログ

牟黒市で次々と発見される異様な死体の数々…相変わらずくせが強いので読む人を選びそうだが、どの短編も楽しく読めた。
事件を追う推理作家と刑事と高校生とヤクザのキャラクターがいいので、終盤になるにつれ物語に引きこまれる。本格ミステリとしての満足度も高くて、特に『折り畳まれた死体』が印象に残った。

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2021年11月28日

Posted by ブクログ

まず残虐な死体があり、鬼畜な人々の人間模様があり、噛ませ犬的推理があり、真相にたどり着く。ただ、この真相がやや弱い。というか無理がある。結論ありきで逆算で殺害方法を説明すれば一応は成り立つ、といった内容。とはいえ登場人物のシュールなやり取りやブラックジョーク的ラストなど著者ならではの(人を選ぶが)コメディ要素もたっぷりで、鬼畜エンターテイメントとしては楽しめる。

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

南アフリカ・ケープタウン並みに殺人が多い牟黒市で起こる殺人事件を一癖あるメンバーが解決していく連作短編集。猟奇的な死体のオンパレードだけれどもコミカルな感じでサクッと読める軽めの作品。力技というかバカミス味を感じる謎解きもあるがが、作者お得意の端正なロジックでなぜか納得させられてしまう。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

豚の頭を被った死体、頭と手足が切断された死体、胃袋が破裂した死体、死体の腹の中の死体など死体の異常性が面白いものの、インパクトは他作と比べると大人しめ。それを活かしたトリックやハウダニットの質も玉石混交な印象でしたが、【何もない死体】と【死体の中の死体】のハウダニットは唸るほどのものでした。秀逸だと思います。

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2022年05月25日

Posted by ブクログ

新刊コーナーから、薦めてもらった。

よく読むとグロくていやだけれど、登場人物がみんな「ユニークなイカれ方」をしているので、気楽に笑いながら読めた。
「謎解きすげぇだろ」小説はちょっと苦手なのだけど、それもユニークさが読み進めさせてくれた。

最後の描写はちょっと引いたけど。

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2022年01月03日

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