感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「氷室の華」を読んで一瞬で好きになってしまった篠たまき先生の最新作。
作品全体に漂う不穏な空気が大好きです。
各所「ぞっ」とするシーンも、優しくここだよと教えてくれるようなストーリー運びも親切で、ホラー、ミステリ初心者もきっと楽しめるかと思います。
終わりかたも余韻と未来への不安を感じさせてくれて、最高です。
読後も色々なことを妄想して楽しめます。
Posted by ブクログ
これは狂っていて面白かった。はじめ忌避していた主人公が徐々に向こうの世界へと移行してゆくのが楽しい。それにともなって主人公の目に映るヒルガオの印象が変わっていくのもうまい。主人公の抱えた闇も、副主人公の隠された真実、異常性も楽しい。この「パートリア淀ヶ月」まだ空き部屋があるのなら僕も住みたい。収入証明ではじかれるかもしれないけど。
Posted by ブクログ
ミステリーなのかホラーなのか、読んでいてわからなくなってくる。
この不思議な世界に私も迷い込んでしまったかのよう。
紗季は普通の女性で普通の感覚の持ち主のようだけど、こういう人が一番おかしくて怖い。
真帆子の詰めてくるような話し方も不快だし、マンションの住人たちもやばそうなヒトだらけ。
なのに読み進めていくと、マンションの秘密を暴こうとする真帆子に対してこの住人たちと紗季の暮らしに波風立てないでほしいと思ってしまう。
何がおかしくて誰が異常なのかわからなくなっていく感覚、読み終わってゾッとした。
普通に考えて、村のしきたりを街中のマンションでやり続けようとする老人たちの執着も怖いし、笙の正体もよくわからない。
隣人の直樹も善人だけれど(表向きは)得体の知れない人間だし、お隣りは連続殺人犯の真帆子。
そして、心の奥底にサイコパス要素を秘めている紗季。
何も知らずに値段だけで選んでこんなとこに住んでしまったら、、
エピローグも後味悪いし、この作品はぜひ梅雨のジメジメしたどんよりした日に読んでいただきたい。