【感想・ネタバレ】戦国の村を行くのレビュー

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Posted by ブクログ

従来の貧しい農民と搾取する武士、階級闘争観をくつがえす。たくましく生き抜いた戦国の農民の真の姿を探る名著の復刊。

日本の歴史、搾取する階級と虐げられる農民という史観が定番。本書は実に多くの文献から実は対等だった領主と村人の関係を実証していく作品。

歴史において一方的な思い込みが危険であることを本書は教えてくれる。

支配者が変わる度の徳政令であったり独自に武装し戦ったり、また入れ札により村の平和を守る工夫など。

本書は1997年に朝日選書で出版された作品を筆者の逝去後に新書で復刊したもの。歴史のダイナミズムを知るに最高の一冊でした。

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2021年10月02日

Posted by ブクログ

織豊期、領主:支配層と村人:百姓は、ほぼ対等に渡り合っていたということに、新鮮な驚きを覚えた。支配層の為政に不満があれば裁判もし、それでも聞き入れられなければ逃散も辞さない。しかも、戦乱の際に村人は、領主の館、寺社、果ては山の中の簡易な「城」に避難して、生命と財産を守るしたたかさがあったのだ。まさに自助・共助の実践で、いつから依存心は高いくせに、為政者に対する正当な反発ができない民族になってしまったのか?

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2023年05月25日

Posted by ブクログ

1997年刊行のものを校訂・解説を付加した再刊。戦国時代の村の実像を多種多様な史料を元に描き出す内容。自立性を持った組織としての在り方、年中行事からうかがえる生活の様子など興味深い内容が多い。

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2022年05月02日

Posted by ブクログ

<目次>
第1部  村の戦争
 第1章  戦場の荘園の日々~和泉国日根荘
 第2章  村人たちの戦場
 第3章  戦場の商人たち
第2部  村の平和
 第4章  荘園の四季
 第5章  村からみた領主
 第6章  村の入札
第3部  中世都市鎌倉
 第7章  鎌倉の祇園会と町衆

<内容>
昨年惜しくも亡くなられた藤木さんの復刊。中世後期、特に戦国期から安土桃山期にかけて、さまざまな説を出された。特に秀吉の「惣無事令」は有名(認めるかどうかでもめているが)。この本は前に出たものの復刊で、弟子の清水克行さんの簡単な解説が載る。講演などからの起こしなので、大変読みやすいし、戦国時代の庶民(特に農民)の生活がわかるものである。

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2021年06月09日

tk

購入済み

後世の史料ばかり

戦国時代の村ではない自力救済のため民衆は戦になると村の城と呼ばれるいわば施設に避難して生命維持装置を繋いでいたと言われる論考も懐疑的である。

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2021年05月22日

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