あらすじ
子どもの飛び跳ね、落下音、移動音、開閉音、
トイレ、シャワー、楽器・テレビ、
リフォーム後のもめ事に悩んだら、まずはこの1冊。
身近でわかりやすい18のケースを紹介
音は、ひとたび気になり出すと耐えられなくなり、
近隣住民との間で深刻なトラブルを引き起こしかねません。
●最近の例
2020年5月に、足立区入谷(東京都)で音をめぐって
殺人事件にまで発展したケースがあります。
アパートの一階に住む60代男性と息子が襲われたのです。
犯人は隣に住む60代の男です。
犯人いわく「隣の部屋がうるさく、我慢の限界だった」とのことですが、
目の前で父親を殺された妻と子どもはどんな思いだったでしょうか。
江戸川区葛西(東京都)の高齢者向けマンションでは、
80代の男性が隣の部屋に住む60代男性を包丁で切りつけています。
「生活音がうるさかった」ことを理由にあげていましたが、
同じマンションに住む住人によると、
被害者の男性がとくに気になる生活音を出している様子はなかったとのこと。
いずれにせよ、住まいで発生する音は、
ときには殺人事件までエスカレートしてしまうほど、
切実で無視できない問題なのです。
また最近では、コロナによるリモートワークの増加で、
在宅時間が長くなったために、騒音に関する苦情が増えています。
音の問題は、これからますます注目されるに違いありません。
お互いに気持ちのよい住環境を維持するためにも、
そしてマンションの資産価値を下げないためにも
近隣の人間関係には十分に配慮しましょう。
■目次
●第1章 マンションの音はなぜ気になるのか
最近問題になっているマンションの騒音トラブルの事例と、
日本における住宅建築の変遷と音の関係を紹介。
●第2章 音の正体を知る
マンション内で発生する音の基本的な特質と伝わり方、
人の耳の聞こえ方の特徴を理解しよう。
●第3章 どんな音が問題になるマンション内の音といっても、
発生のしかたや伝わり方、種類など、
さまざま。とくにトラブルになりやすい音を解説。
●第4章 まずは加害者にならない
トラブルになりやすい音の防止法や
クレームを言われたときの対応、訴えられたときの対策など。
●第5章 被害者になったらどうする音を出す相手に対する
上手な対応のしかたや音を防ぐ対策など。
●第6章 管理組合の役員になったら住人の間で音に関するトラブルが起きたとき、
自分が役員になったときの対応・心構え。
●第7章 リフォームするさいに気をつけること
「前より音がうるさくなった」というクレーム事例が頻発。
安易なリフォームは禁物。
●第8章 買うときはここをチェック
モデルルームで質問すべきこと、間取り図の見方など、
これから購入する人に参考になる情報等。
■著者 井上勝夫
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著者がTV出演していたのをきっかけに読んだ本。
マンションではその構造により、音が躯体を通して伝わることがある。よって、例えば真上から音が聞こえたとしても、発生源は斜め上の部屋だったりする。
極端な例では、1階の音が5階まで聞こえることもあるとか。
足音や椅子を引く音、シャワーの音、カーテンの開閉音など、様々な音が苦情になることがあるそうだ。
ひどいときには裁判になったり、傷害事件になったり。
我が家は戸建てのため、普段あまり音に気を遣っていない。
だから、もし将来子供がアパート暮らしやマンション購入することになったら、
①その部屋の防音性のチェック方法(不動産屋に聞く項目)
②生活音を極力減らす工夫(戸を閉める時は、閉めきるまで戸口を見るとガツンと行かないなど)
③騒音が聞こえてくるときの記録の仕方
がとても役に立ちそうだと感じた。
なかなかこういった本は少ないので、色々と新しい知見も得られ、ためになる本だと感じた。
Posted by ブクログ
音の種類や伝わり方の違いについて科学的に分析している。マンションでの音は、大きな音を出しているから響くという単純な問題ではなく、音の種類、高さ、マンションの構造によって変わってくることがわかった。
Posted by ブクログ
悩まされる方 苦情を受けたほう
どちらの立場に立っても
役に立つ一冊だと思います
音のトラブルが起きたら
どういたらいいのか
音の伝わる仕組み マンションの構造問題など
とても分かりやすく書かれていました