感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今までの浜口作品の要素が多く詰まった作品で、色々な味を味わえました。
最初は、テラスハウス?のような恋愛の展開で、ミステリーな雰囲気は全くありませんでした。ところが、一つの殺人事件をきっかけにミステリー、ホラーな展開、はたまた・・・といった様々な「色」を演出してくるので、浜口さんの文章の描き方が秀逸だなと思いました。
AI✖️ミステリーということですが、ミステリーだけでなく、AIならではの欲求や人間が欲する「愛」など心理描写も楽しめるので、一味違ったミステリーで面白かったです。
また、AIが進化するこそ見えてくる弱点や天才だからこそ見えてくる苦悩、不便だからこそ見えてくるメリットなど相反する言葉のバランスが多く登場します。
そこから感じたのは、全てが「完璧」というものは存在しないのではと思いました。そこにはどこか劣っている部分があり、だからこそ欲望を続ける。人間もAIも似ている部分はありますが、同時に恐怖も感じました。AIはどこまで進化し続けるのか。もしかしたら、近未来あってもおかしくないのでは?とも思ってしまいました。
「AI✖️ミステリー」と紹介されていますが、まだまだ序の口でした。次々と出てくる意外な展開に色んな要素が飛び込んできたので、1作品で二度三度味わえました。
Posted by ブクログ
天才少年が、心を読めるAIを作り、プログラムを育てる話。
しかし、え?厨二病?
AIは、漫画をディープラーニングする事で、人の感情を理解できるようになったが、人を殺したい欲求も。
それが厨二病とは。驚いた。
零は、小さい頃、父親に拒絶された。
どんな理由があっても、親が子供を拒めば、子供はショックを受ける。
零は自分がされて傷ついたことを、
自分の子供であるAIにしてしまった。
だから、AIも殺人をしてみたいという負の気持ちになったのではないか?ということだが、どうかなぁ。苦しい。
ラストは感動する感じで終わる。