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Posted by ブクログ
【これから読む人に】
・女性AIが主人公の一人称小説。大半が口語表現で、一文が長い。
・AIが人間社会になじんでいく様子を描いた日常コメディ。あまり大きな事件は起きない。
・起伏の激しい作品に疲れた時のお口直し/おかゆコンテンツとしても良いように思う。個人的には楽に読めた。ただし終盤少し波風が立つ。
【ここから本編の内容を含む感想】
・登場人物が個性的でありながら、クセやアクを感じないところが好き。「軽さ」と「含み」のバランスが心地よい。一人ひとりの背景事情に、いろいろと含みを持たせている。コミカルな日常会話の中でさらっと現れている。
・一見すると馴れ馴れしく軽率なのに、「ジョニーは戦争に行った」を持ち出して自分の揚げ足取りな性格を出してきたり、踏み込み過ぎたらバックステップで空気を戻すのが上手かったりする真理が好き。後半の洞察力も凄まじく、もうこの人だけで一本小説描けるのでは、という存在感。
・『そして、バトンは渡された』もそうだが、不定形な家族、血縁を超越した生活共同体というのが最近の流行りなんだろうか。