感情タグBEST3
Posted by ブクログ
生きる哲学の詰まった本。
動物が動物らしく生きている。
生きるということは、美しい。
同じ物事でも視点を変えると
違って見えるということに気づかせてくれた本。
ドキドキハラハラ、最後は感動。
何度も読み返したい。
Posted by ブクログ
興味をもったことはなんでも尋ねる無邪気な子供のバンビ、それにゆったりと答え、時には敢えて答えない母親。森の仲間と戯れ天真爛漫な子ども時代を経て、やがて立派な大人の鹿へと成長していく様子は素朴ながら感動的です。訳も柔らか。
ディズニーのバンビが、その残像すら綺麗に吹き飛んでしまう。さよならでぃずにーバンビ。(あれはあれで可愛いけれど。)
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冒頭部分、生まれたばかりのバンビの成長の日々は読んでいるこちらも幸せになってしまいますが、長くは続きません。
突然森に現れる災いのもと【あいつ】。あいつが体の一部から轟音と炎と嫌なにおいを放つと、離れた場所にいる森の仲間が血を流して倒れ、死んでいく・・・。
あいつってなんだろう。あいつは何がしたいのだろう。
森の仲間はあいつの思うがまま死んだり、生きたりしているのだろうか。
森の古老と触れ合ううちにバンビは気づきます。あいつも、自分たちも同じ、より偉大な存在の一部ではないのかと。
対象年齢は小学5~6年以上ですが、自分が小学5年生だったら、どこまで深く読めただろうか、単に物語の筋を追うだけにとどまっていたと思います。一度読めば何度も読み返したいと思うだろうか。今読んだことで味わえる感動がありました。
そしてとにかく【あいつ】が怖かった。
『動物たちにとっては、銃を持ち、狩りに突然やってくる【あいつ=人間】、どうしようもなく逃れられない相手、人間にとっては「津波」のようなもので、とにかく逃げるしかないのよ』
私の中の【あいつ】に対する言いようのない恐怖の正体はこれだったのか、この本を読んだ友人の言葉に目の覚める思いでした。
Posted by ブクログ
バンビというとディズニーのアニメやキャラクター、もしくは子鹿の愛称というイメージしかない方も多いでしょう。そのイメージで読み始めるとあっという間に覆されます。
ここに書かれているのは自然の全て。美しく雄大な姿だけでなく、厳しく冷淡な姿もまたそのままに書かれています。
生まれたばかりで何も知らず、何にでも興味を示すバンビ。母鹿はそんなバンビにそれらを教えるのですが、中には敢えて教えないことも。読者はバンビの視点で自然と接するので、その教えてもらえないものに対してバンビとともに不安を感じます。そしてついにバンビが「あいつ」に出会った時に、ともに恐怖しショックを受けるのです。
この書き方は実に怖いです。蝶が舞い鳥が歌う、そんな世界から一変するのですから。それは「あいつ」つまり自然に侵入する人間だけでなく、冬の寒さなど幸せに満ちていたと思っていた自然の厳しさもまた容赦なく突き付けられます。今まで光り輝いていた命が消え去る描写は、呆気なく淡々としています。しかしそんな厳しい自然なのに、雄大な美しさはそこにあるのです。それはバンビのストイックとも言える生き方にも現れているでしょう。
母との別れ、雌鹿との恋、古老への憧れ。雌鹿と結ばれて終わるのかと思いきや、バンビは古老とともに生きる道を選び、自らもまた森の古老へとなり次世代を見守るようになるのです。読者はバンビとともに時を過ごし、自然の全てをバンビを通じて感じるのでしょう。
Posted by ブクログ
ディズニー映画とは、けっこう印象が違うかも。
原作のほうが、人間との関係に主題が置かれてる感じがする。
産まれたてのバンビが見る森の描写なんかは、バンビになった気分で新鮮に読める。
けど読んでるうちに、いつのまにかバンビが遠い存在になってしまっている。
なかなかハードボイルドというか、ニヒルでございますな。
続編?の『バンビの子どもたち』も読んでみたいなぁ…。
Posted by ブクログ
圧倒的な古老の存在感。
森の匂いや日差しまで感じる情景描写。
すごい!
ほんとに読んで良かった。
ディズニー映画のバンビとは、別物。
あのイメージがあって敬遠してたけど、
全く次元が違ったぞ。
Posted by ブクログ
ディズニーのかわいいバンビちゃんを思って読んだら、泣いちゃうよ~!
厳しい冬など自然の脅威、人間との葛藤
怖ろしいと思ったり、やるせなく思ったり
崇高で威厳がある古老の存在が印象的
Posted by ブクログ
人間の残酷さ、身勝手さについて改めて考えさせられた。自然の動物の目線に立って読めて、共感もできる。物語というよりは森の記録というかんじもする。
Posted by ブクログ
森で生まれ、森で生きる小鹿の物語。動物たちの営み、喜びと別れ、本能、自立と孤独、そしてまた命が巡る姿を描く。
ディズニーアニメは知らないが、単に幸せな物語調にしないこちらは、とてもよかった。